国土交通省は17日、「病院等を対象とするヘルスケアリートの活用に係るガイドライン検討委員会」の第5回目の会合を開いた。
同会合では、対象とする不動産や宅地建物取引業者、資産運用会社が整備すべき組織体制、病院関係者との信頼関係の構築や、医療法等の規定およびこれに関連する通知の遵守等についてこれまでの会合で指摘された意見を踏まえ作成したガイドライン案が示され、パブリックコメントの意見や前回の会合で委員から挙がった要望について、事務局が回答した。
ガイドラインについては、厚生労働省から全国の自治体等や病院・医療関係者団体へ周知していくほか、病院・医療関係者団体と国交省のホームページでもそれぞれ告知。病院・医療関係者団体等への説明会も開催するなどして、病院・医療関係者に周知していくとした。国交省のホームページでは、ガイドラインと概要、病院リートの手続き、証券化に係る用語集、病院の建替え・新設における不動産証券化の活用例、病院開設者にとってリートの主な利点と留意事項などを掲載する方針。
委員からは、「周知する方法について、国と都道府県とが同じ認識を持っておかないと混乱を招くことになる。幅広く周知・徹底を」「民間にREITの活用がポジティブな意味を持つような活用法を示してほしい」「今回のガイドラインでは、民間病院と自治体病院が一緒になっているため難しいとは思うが、理解を深める一助として、活用例のコストのシミュレーションを示してほしい」などの意見が挙がった。
同検討会では、これらの意見を参考に、再度検討を進め、6月中を目途にガイドラインを公表、7月1日から運用を開始する予定。
