


ポラス(株)は、昨年、創業45周年記念事業として立ち上げた「POLUS-ポラス-学生・建築デザインコンペティション」の第2回目を開催。25日に公開審査会を行なった。
同コンペティションは、大学院や大学などに通う学生を対象に建築の道を志す学生の自由で新鮮な発想(アイディア)を表現・公表する機会を設け、学生を応援するのが目的。今回は「時のかさなり」をテーマに、木造の次世代の家(暮らし)を募集とした。想定地は公園と高校が隣接する、道路を含めた約1,228.5平方メートルの敷地。
審査員は、昨年に引き続き青木 淳氏(審査員長、青木淳建築計画事務所主宰)、今井 公太郎氏(東京大学生産技術研究所教授)、前田圭介氏(UID一級建築士事務所主宰)が参加したほか、新たに乾 久美子氏(乾久美子建築設計事務所主宰/東京藝術大学准教授)、百瀬 修氏(ポラスグループデザイナー)が加わった。応募総数447件の中から第1次審査を通過した5作品が公開審査会にのぞんだ。
公開審査会では、5作品のプレゼンテーションや質疑応答、講評などが行なわれ、最優秀賞に「衣替えする住宅」(東京理科大学大学院・村松佑樹氏、山本大地氏)、優秀賞に「つもる蔵詩」(大分大学大学院・山﨑基弘氏、村上大昂氏、大堂 麻里香氏)を選出した。最優秀賞(1点)には50万円、優秀賞(1点)には20万円、入選(3点)には各10万円の賞金と賞状が贈られた。
審査員長の青木氏は「ポラスさんは木造で分譲住宅づくりをしており、まちづくりも行なっている。それを受け、今回は人々が集まって住む木造住宅の提案ということで、昨年よりも具体的な課題が求められた。今後の建築家には、現実的な問題にどう立ち向かえるか、新たな提案ができるかが求められていく。学生にとってそういったことを考える良い機会になったはず」などと講評した。
また、第1回目のコンペでは、商品化目的でも作品選出しており、その進捗状況についても公表。玄関空間に付加価値を付けたプランで、分譲地「ミライズ美郷中央」(埼玉県三郷市)にて、モデルハウス建設に向けて計画を進めていることを明らかにした。
主催者として挨拶した同社代表取締役の中内 晃次郎氏は「当コンペティションは、第1回目に引き続き2回目も反響が高く、レベルの高い作品ばかりだった。これを機に日本の住宅の中心である木造や木材産業に関心を寄せていただきたい」などと話した。