アドバンス・レジデンス投資法人(ADR)は8日、2015年7月期決算を発表した。
当期(15年2月1日~7月31日)の営業収益は149億9,800万円(前期比4.1%減)、営業利益は75億100万円(同8.1%減)、経常利益は59億4,500万円(同9.8%減)、当期純利益は59億4,400万円(同9.8%減)、1口当たり分配金は4,572円(同558円減)となった。
当期は、賃料水準の引き上げとバリューアップ工事により高稼働率(期中平均96.6%)を維持。また、都心築浅物件の取得によるポートフォリオクオリティの強化として9物件(取得価格合計136億円)を取得した。
一方で、前期に生じた6物件の売却に伴う6億5,400万円のネット売却益が剥落したことから、前期と比べ減収減益になったものの、内部成長に注力して運用を行なった結果、期初予想と比べ増収増益を達成した。
今後は、築年経過に伴う大規模修繕工事のほか、投資効率を踏まえたバリューアップ工事を計画し、物件の競争率の維持・向上を図り、スポンサーパイプラインを中心とした外部成長を目指しながら、EPU4,600~4,700円の早期達成を目指す方針。
同日開催した説明会で中長期戦略について問われた同投資法人執行役員の髙坂健司氏は「引き続き、東京都心のシングルタイプを主要ポートフォリオとしていくが、若年層の減少を踏まえてスポンサーとも協議し、DINKS向けのコンパクトタイプにも力点を置いていきたいと考えている」と述べた。
なお、次期については、営業収益150億1,500万円(同0.1%減)、営業利益74億5,400万円、経常利益58億8,900万円(同0.9%減)、当期純利益58億8,900万円(同0.9%減)、1口当たり分配金4,530円を見込んでいる。