不動産ニュース / 調査・統計データ

2015/10/14

世界の都市総合力ランキングで東京は4位。「文化・交流」が課題/森記念財団調査

 (一財)森記念財団 都市戦略研究所は14日、世界の都市総合力ランキング「Global Power City Index」2015年版を発表した。 

 同ランキングは、世界の主要40都市を対象に、都市の総合力を評価しているもので今回が8回目。経済、研究・開発など6分野・70指標の分析と、各分野で経営者、研究者など 「アクター」別にヒアリングし分析している。

 15年の総合ランキングは、トップがロンドン(1,519.8ポイント。14年:1位)、2位がニューヨーク(1,384.1ポイント。同2位)、3位がパリ(1,307.9ポイント。同3位)となった。東京は4位(1,290.4ポイント。同4位)と、調査開始以来8年連続の順位だった。
 上位ランキングに変動はなかったが、ロンドンは12年のオリンピック以降、着実にスコアを伸ばしており、2位との差を広げた。また、東京は、5位のシンガポールのスコア上昇により、差が縮まっている。
 
 東京について詳しくみると、「文化・交流分野」では、海外からの訪問者数が887万人(同681万人)と増加した他、留学生数や食事の魅力、外国人居住者数等の指標がスコアを押し上げた一方で、トップ3と比較すると、訪問者数、ホテル総数、美術館・博物館数等に大きな開きがあり、同分野が東京の順位上昇のカギであることが分かった。
 また、「交通・アクセス分野」でも、国際線直行便就航都市数および国際線旅客数が依然として低水準となった。

 東京は2020年に開催される東京オリンピックに向けて、都心部での再開発を加速、また、国際空港の発着枠の拡大を見込んでおり、こうした点を克服することが、総合順位を上げるポイントとした。

 同日会見した同研究所所長の竹中平蔵氏は、「東京は、改善はしているものの、苦戦している状況。都市力を向上させるには、それぞれの課題に対し、国・地方自治体・民間の努力が必要」と述べた。

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