不動産ニュース / 開発・分譲

2015/10/20

千葉・検見川浜の大型分譲プロジェクトの丸太を使用した液状化対策実施/ミサワホーム他

直系役15cm、長さ約4mの丸太を地中に打設している様子
直系役15cm、長さ約4mの丸太を地中に打設している様子

 ミサワホーム(株)は20日、飛島建設(株)等と推進している大型分譲プロジェクト「アルビオコート検見川浜」(千葉市美浜区、全97区画)において、震災時の地盤液状化リスクの軽減のため実施している丸太打設液状化対策&カーボンストック工法(LP-LiC工法、以下、丸太打設工法)の、マスコミを対象とした見学会を開催した。

 開発面積1万6,544.85平方メートルで、旧真砂第4小学校跡地。国土交通省の「宅地の液状化被害可能性判定に係る技術指針」の考え方においてB1ランクの「顕著な被害の可能性が比較的低い」エリアであるが、これをAランクの「顕著な被害の可能性が低い」状態までもっていくために対策を行なうもの。

 今回採用する丸太打設工法は、地下水位の浅い砂地盤に、丸太を打設し丸太に生物劣化を生じさせることなく、長期間の炭素貯蔵や地盤の密度増大を図る工法。一宅地当たり直径約15cm、長さ約4mの千葉県産材(杉)を中心とした丸太を約140本打設する予定。丸太の体積分の密度が増大し地盤が強固になるほか、丸太を使用することで炭素を地中に長期間貯蔵することができ、地球温暖化の緩和も見込める。そのほか、構造木のような高品質である必要がないため間伐材利用も可能であり、森林再生や地域林業の活性化にも貢献できるのが特長。

 説明に当たった同社営業本部分譲開発事業部分譲企画部企画設計課の飯田達夫氏は、「液状化対策に当たっては、サンドコンパクションパイル工法など4つの工法から検討した。炭素の貯蔵、林業の普及にも貢献できること、振動や騒音も低レベルで抑えらえるといったことなど総合的に考えて丸太打設工法を採用するに至った」と述べた。

 なお、液状化対策工事は11月14日まで。造成工事は2018年2月末まで。その後2016年3月中旬より建築工事を開始し、第一期販売は16年7月を予定する。

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