(一社)全国空き家相談士協会(会長:林 直清氏)は8日、中野サンプラザ(東京都中野区)で設立祝賀会を開催した。
同協会は、空き家の利用・活用・管理・除却など空き家問題の解決に必要な知識を備えた人材(空き家相談士)の育成と、全国ネットワークの形成による空き家ビジネスの振興などを目的に、(一社)全国不動産コンサルティング協会(JRECA)とNPO法人東京都資産総合相談センターの主要メンバーが中心となり、今年7月設立された。
設立以来、4回にわたり「空き家相談士」の認定セミナーを開催。120名の空き家相談士を認定している。現在、正会員は約60社で、「空き家リノベーション研究会」などの研究活動を展開している。
祝賀会には、国土交通省総合政策局総務課長の清瀬和彦氏、中野区長の田中大輔氏、(公社)全日本不動産協会理事長の原嶋和利氏などの来賓と会員合わせ、100名以上が参加した。冒頭挨拶した林会長は「設立から4ヵ月しか経っていないが、北海道から沖縄まで、不動産業や建設業はもちろん、賃貸管理業、リフォーム業、設計事務所、解体業まで、さまざまな業種の方に会員となっていただいた。その従業者数も、2,200名を超えている。空き家は、全国で大変な問題になっている。まだまだ小さな団体だが、これから大きく成長させていきたい」などと抱負を語った。
また、祝賀会に先立ち国土交通省住宅局住宅総合整備課住環境整備室長の内田純夫氏が講演。同氏は、同省が進める空き家対策を概観しながら、「空き家は通常の流通市場では流通が難しい。不動産のプロである皆さんをはじめ、関連業界の皆さんが消費者に対し、ワンストップで空き家問題解決のための情報を提供することは、非常に重要であると考えている」と訴えた。