不動産ニュース / 調査・統計データ

2016/1/29

首都圏マンション、郊外の売れ行き悪化顕著に。駅距離の重要度ますます高まる/トータルブレイン調査

 分譲マンション事業の総合コンサルティングを手掛ける(株)トータルブレイン(東京都港区、代表取締役社長:久光龍彦氏)はこのほど、2015年に首都圏で分譲されたマンションの販売状況を調査したレポートを発表した。

 同年は販売戸数の微減で、調査対象物件数が14年比14物件減の441物件となった。販売状況等がヒアリングできたのは365件で、このうち売れ行きが好調だったのは149件で全体の40.8%(前年:42.6%)。23区(調査物件数228物件)では好調物件が89物件・47.3%(前年:45.6%)とさらに改善。神奈川県(調査物件数80物件)も好調物件比率が48.5%(前年:41.4%)まで高まった。その一方で、埼玉(調査物件数37物件)は好調比率30.0%(前年:43.8%)、千葉県(調査物件数41物件)も13.9%(前年:32.4%)と、苦戦物件の増加が顕著となった。

 東京23区は、都心・城南・城西を中心に好調物件が増加。城北エリアを除いたほとんどエリアでは価格が上昇。そうした中で売れ行きが好調だった物件は、徒歩5分圏内の好立地物件、もしくは利便性が高い割に価格の割安感が評価されたものが多数を占めた。神奈川エリアも、好調物件の要因の7割が「立地」となり、逆に苦戦物件の56%も駅遠など「立地」を理由としていた。市場全体が低迷した埼玉・千葉エリアでは、「立地」の重要性はさらに高まり、埼玉では好調物件の89%、千葉では80%が「立地」を好調要因とした。

 また、調査物件の駅距離別に売れ行きをみたところ、徒歩8分までは好調比率が40~80%を維持しているものの、9分以遠では13~23%程度にまで減少し、苦戦物件が一気に増える傾向が見られており、同社は「駅距離の重要度が圧倒的に高まっている」と分析している。

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