不動産ニュース / 開発・分譲

2016/5/9

赤プリ跡地の複合再開発、「東京ガーデンテラス紀尾井町」オープン/西武プロパティーズ

「東京ガーデンテラス紀尾井町」全景。左側がオフィス、ホテル、商業施設等で構成する複合ビル。右側が総戸数135戸の賃貸住宅
「東京ガーデンテラス紀尾井町」全景。左側がオフィス、ホテル、商業施設等で構成する複合ビル。右側が総戸数135戸の賃貸住宅
オフィスは、基準階面積4
オフィスは、基準階面積4
200~4
200~4

 (株)西武ホールディングス傘下の(株)西武プロパティーズが進めてきた旧赤坂プリンスホテル(グランドプリンスホテル赤坂)跡地の複合再開発「東京ガーデンテラス紀尾井町」(東京都千代田区)の主要部分が竣工、10日に一部施設を先行オープンする。

 同事業は、東京メトロ有楽町線他「永田町」駅に隣接する、敷地面積約3万平方メートルに及ぶ再開発。地上36階地下2階建て(延床面積約22万平方メートル)の複合ビルと、地上21階地下2階建ての賃貸マンション(総戸数135戸)を建設し、オープンスペースを整備。旧李王家東京邸(旧グランドプリンスホテル赤坂 旧館)を保存・復元したもの。オフィス・賃貸住宅は、5月1日から入居を開始。10日に商業施設と地下鉄駅直結通路などをオープン。7月にホテル、商業施設など全体開業する。

 複合ビルは、1~4階が飲食中心に35店舗が入る商業施設「紀尾井テラス」、4階に全8室(940平方メートル)からなる会議室「紀尾井町カンファレンス」、5~28階がオフィス、30~36階がプリンスホテルのフラッグシップとなる「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」(全250室)となる。

 災害時でも72時間の電源供給を可能とするなどBCP機能を強化し、CASBEE「S」ランクを取得するなど環境にも配慮した。オフィスは、エリア最大級となる基準階面積4,200~4,400平方メートルを確保。ヤフー(株)が本社を移転するなど、満床での竣工となった。オフィスビルのPMは森ビル(株)に依頼。また、カンファレンス運営事業は、西武グループ初となる。

 賃貸住宅は、1LDK~4LDK、専有面積55~227平方メートルのサービスアパートメント。近隣の住み替えユーザーを中心に、すでに8割に申し込みが入った。また、旧グランドプリンスホテル赤坂旧館は、内外装をブラッシュアップ。免震化の上、レストランやバンケットを備えた「赤坂プリンスクラッシックハウス」として開業する。

 また、敷地は54%を緑化し、高低差18mの自然の地形を生かした回廊状のオープンスペースに、大小7つのコミュニティスペースを設けた。

 9日の関係者見学会で会見した同社取締役の齋藤朝秀氏は「9年越しで進めてきたこの事業には、“2つの未来”がかかっている。一つは、西武グループの今後の不動産戦略の未来のプロトタイプであること。この事業で培った運営経験を、グループの都心保有資産の再開発に生かしていく。もう一つは、エリアの未来。紀尾井町や麹町、平河町がオンリーワンのまちとなるための中長期的な機能更新において、本プロジェクトがよき先行事例となれるようにしたい」などと抱負を述べた。

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エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。