三幸エステート(株)は13日、2016年5月度の東京都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)および6大都市(東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡)の大規模ビル(基準階貸室面積200坪以上)のマーケットデータを公表した。
東京都心5区のオフィス空室率は2.21%(前月比0.15ポイント低下)と2ヵ月続けて低下した。15年に竣工した新築ビルのテナント誘致が進み、空室率を押し下げた。現空面積は11万9,785坪(同5.9%減)と、12万坪を下回り、品薄感に拍車をかけている。
1坪当たりの募集賃料は1万9,403円(同288円上昇)と、1万9,000円台をキープした。需給バランス改善に比べて市況回復の遅れが指摘されており、「賃料上昇の動きが続くか注視する必要がある」(同社)とする。募集面積は38万8,105坪(同2万6,426坪減)と大きく減り、2ヵ月で約6万坪減少している。
全国6大都市の空室率は東京23区2.9%(同0.1ポイント低下)、札幌市2.5%(同0.4ポイント低下)、仙台市8.6%(同0.2ポイント低下)、名古屋市4.4%(同増減なし)、大阪市5.1%(同0.3ポイント低下)、福岡市3.0%(同0.1ポイント低下)となった。
東京以外の都市における全規模ビルの1坪当たり募集賃料は札幌市7,754円(同130円下落)、仙台市8,968円(同55円下落)、名古屋市9,647円(同54円下落)、大阪市1万2,839円(同212円上昇)、福岡1万529円(同55円下落)。