シービーアールイー(株)は6日、日本のホテル市場最新動向を発表した。
ホテル売買の取引額は2015年に3,252億円と、12年の1,022億円の3倍以上の規模に増加。1室当たり取引額も同期間で倍増した。
これにより投資家の期待利回りは低下傾向にあり、同社が実施している「不動産投資家調査」結果でも、ホテルとオフィスの利回りの乖離は、09年第1四半期は2.83ポイントから、直近の16年7月の調査で1.30ポイントと、その差が縮小している。
ホテル開発も加速しており、確認申請が提出された計画・現在のモメンタムから推測すると、18年には東京都・大阪市とも既存ストックの2~3割程度に相当する新規施設の供給がされると、同社は予想。
12~14年にかけて売買された客室数は年平均3,588室で、ストック全体の3%未満。しかしこれは、かつてホテルは開発事業主が所有し続ける物として開発されたからであり、現在の開発事業主の多くはJREIT等への売却を想定していることから、今後ホテルリートのさらなる増加や機関投資家の新規参入により受け皿が充実、ホテル売買市場が流動性を伴い拡大していくことが見込まれる、とコメントしている。