


三菱地所(株)は、「東京」駅日本橋口前の大規模複合再開発「常盤橋街区再開発プロジェクト」(東京都千代田区)の一環として、既存ビルと一体となっていたインフラ施設の再整備に着手。同時に、解体予定の「日本ビル」の期間限定利用に向けた工事を開始した。
同プロジェクトは、総面積約3.1haに及ぶ旧大手町合同庁舎1、2号館跡地を活用し、複数回にわたり段階的・連続的な建て替えを推進する「大手町連鎖型都市再生プロジェクト」の第4次事業。従前の「日本ビル」「JXビル」は、国内初の特定街区として、東京都の下水ポンプ場、変電所、周辺ビルへの送電を行なう特高電気室などが一体開発されているため、これら施設の更新が容易に行なえるよう、新たに建設するビルとの一体化を解消する。
下水ポンプ場新築工事にあたって、既存の「日本ビル」の北側を解体。来春から工事に着手する。解体にあたっては、残存部分と解体部分の1スパン(約7m)を縁切りし空間を設け、残存部分に耐震壁を設置。振動騒音などポンプ場への影響を抑える。残りのオフィス部分も改修し、17~22年度にわたり賃貸ビルとして利用する。また、解体部にあった特高電気室も、残存部に移設する。既存ビルは、オフィス移転などに伴う暫定利用などの引き合いを見込んでいる。
インフラ移設の影響を受けない再開発ビル(地上37階地下5階建て、高さ230m)については、17年度から既存ビル「JXビル」の解体を開始。20年度完成の予定。「日本ビル」跡地に建設する地上61階地下5階建て、高さ約390m、日本最高層のビルについては、下水ポンプ場が完成する22年度を待って既存ビルを解体し、工事着手。27年度完成予定。また、変電所や首都高速道路と直結する地下駐車場については、18年度から改修工事に着手。27年度完成予定。