大和ハウス工業(株)は、共働き世帯のために家事の時間的・心理的負担を軽減する戸建住宅「家事シェアハウス」を展開する。
共働き世帯の増加を背景に、同社では女性社員を中心としたプロジェクトチームを立ち上げ、社内アンケート調査などにより住まい方についての検証を実施。その結果、夫婦間で家事の分担は進んでいるにもかかわらず、単純に女性の家事負担量が多いということだけではなく、家事に対する男女間の意識のずれが女性の不満を生んでいることが判明した。
そこで、家事を分担するのではなく、家事全体を家族全員で把握し「シェア」することで、女性の家事負担を軽減するための工夫やアイテムを盛り込んだ。
帰宅してリビングでくつろぐまでに、身の回りのものを所定の位置に片付けられる「家事シェア動線」を提案。これにより帰宅後は、郵便物の仕分け、鞄や上着の収納、手洗い、着替えなどを経て、キッチンやリビングへ移動という一連の動作を、無駄のない動線で実現することができる。
そのほか、家事を家族事にする「家事シェアアイデア」として、家族それぞれの荷物を各自が個別管理できるよう玄関に「自分専用カタヅケロッカー」を設置するほか、学校からのお知らせやプリント、ダイレクトメールなどを収納できる「お便り紙蔵庫(かみぞうこ)」や、たたんだ洗濯物などを一時的に置くスペース「階段ポケット」、洗濯・干す・たたむ・アイロン掛けまでが一ヵ所ででき、家事効率を高める「ファミリーユーティリティ」などを導入する。
これまでは一部エリアで試験展開を行なってきたが、ユーザーより一定の評価を得たことを受け、2017年1月中旬より全国で「家事シェアハウス」を展開する。