不動産ニュース / 開発・分譲

2017/6/30

世田谷の大規模開発、シニア住宅が完成

「グランクレール世田谷中町」外観。
同社のシニア住宅では最大規模となる

 東急不動産(株)が開発を進めてきたシニア住宅「グランクレール世田谷中町」(東京都世田谷区、総戸数251戸)が完成。7月1日から入居を開始する。

  同物件は、東急田園都市線「桜新町」駅徒歩16分に立地。広さ約2haに及ぶ東日本電信電話(株)社宅跡地の再開発「世田谷中町プロジェクト」の一環として、定期借地権付マンション「ブランズシティ世田谷中町」(総戸数252戸)と一体開発される。一般マンションとサービス付き高齢者向け住宅、地域住民も利用可能な「コミュニティプラザ」を併設することで、多世代交流と地域包括ケアの拠点として世代循環型のまちづくりを目指している。

 「グランクレール世田谷中町」は、鉄筋コンクリート造地上4階建てで、同ブランド最大戸数の物件となる。食事や家事の手伝い、健康管理、生活相談、各種センサーによる見守りや緊急対応等を提供する自立者向けシニアレジデンス(サービス付き高齢者向け住宅)176戸と、要介護者へ対応するケアレジデンス(介護付き有料老人ホーム)75戸を併設。身体状況に応じて、シニアレジデンスからケアレジデンスへの移り住みも可能としている。

 ラウンジ、ダイニング、多目的室、大浴場、シアタールーム、ティーラウンジなど多様な共用施設を用意するほか、それらを使ったアクティビィティプログラムを用意。分譲マンション居住者と共用で、駅までのバス送迎も行なう。住戸は、シニアレジデンスが1R、1DK、1LDK、2LDK(専有面積38~63平方メートル)、ケアレジデンスが1R(同18~20平方メートル)。シニアレジデンスは、年齢に応じた賃料前払いと、賃料均等払いを選択でき、前払方式では2,700万円~1億4,418万円、月額賃料方式では月額22万5,000円~44万5,000円。いずれも、管理費5万円とサービス費8万6,400円が毎月かかる。また、食事は実費精算で、3食とった場合は約2,000円。

 シニアレジデンスについては、2016年3月から募集を開始。すでに半数超が入居確定済みと、青田売りにもかかわらず好反響を得ている。入居者は世田谷区の2割を筆頭に都内で7割弱、神奈川県2割。80歳以上がメインで、女性が7割。隣接する分譲マンションの近居も6件あり、うち1件は三世代近居。ケアレジデンスについては、今夏から募集を開始する。

ワンルーム(専有面積38平方メートル)室内、
各種センサーによる見守りを徹底。
一戸建てからの転居を想定し、通常のワンルームより収納率を高めているのも特長
シニアレジデンス・ケアレジデンスそれぞれに設置した中庭。
フルバリアフリーでアクセスでき、既存樹含め、多数の高低木で彩る

この記事の用語

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

規模や設備面で高齢者が生活しやすいバリアフリーな住宅(ハード)に、介護・医療などのサービス(ソフト)が付いた住まいをいう。 ハード・ソフトの基準は以下の通り。

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