不動産ニュース / 政策・制度

「都市のスポンジ化」防止の処方箋まとめる

 国土交通省は12日、社会資本整備審議会都市計画・歴史的風土分科会都市計画部会都市計画基本問題小委員会(委員長:中井検裕氏・東京工業大学大学院社会理工学研究科教授)の7回目となる会合を開き、「都市のスポンジ化」への対応をテーマとした中間とりまとめ案を発表した。

  「都市のスポンジ化」とは、都市の内部において、スポンジの小さな孔のように、空き地、空き家等が、小さな敷地単位で、時間的・空間的にランダムに発生することを指す。都市の密度低下が、サービス産業の生産性の低下、行政サービスの非効率化、まちの魅力の低下、コミュニティの存続危機などの悪影響を誘発すると懸念されている。また、国の都市政策の当面の目標である「コンパクトシティ」のメリットを相殺する可能性も指摘されている。

 委員会では、立地適正化計画制度など現行の都市計画制度に加え、現行の都市計画制度が備えていない政策手法や、都市空間のマネジメントを担う推進役として地域住民や民間団体等が関与する仕組み、余剰地の保有・流通を担う主体の活動推進、土地の状況や利用価値に見合った適正利用を促す仕組みづくりなど、多様な視点で課題解決策の検討を進めてきた。

 とりまとめ案では、すでに発生したスポンジ化への対処方策と、スポンジ化の発生に備えた予防策の両面からアプローチ。前者では「市場性がある場合の行政の後方支援」「所有と利用の分離を通じた空き地等の利活用。情報のマッチングや働きかけを通じた行政の媒介・仲介機能の発揮」「暫定利用の積極的な評価」などを挙げた。一方、後者では、開発・建築行為だけでなく、空間の利用形態にもコントロールを及ぼし、望ましくない空間の状態が生じないようするため、土地利用ルールを継続的に守らせるための契約的手法の導入やまちづくりを主体的に担うコミュニティ活動の推進などを挙げた。

 また、さらなる検討課題として「都市計画と他の分野の連携」「土地利用縮小に向けた公共投資」などを盛り込んだ。

 同省はとりまとめに盛り込んだ施策や制度の具体的な導入に向け、秋の概算要求で予算化を図る。

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都市計画

土地利用、都市施設の整備、市街地開発事業に関する計画であって、都市計画の決定手続により定められた計画のこと(都市計画法第4条第1号)。具体的には都市計画とは次の1.から11.のことである。

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