不動産ニュース / 開発・分譲

2017/10/31

ザイマックス、20年にホテル1,500室体制へ

「からくさホテル大阪なんば」外観

 (株)ザイマックスは、インバウンドをメインターゲットにした宿泊特化型ホテル「からくさホテル」の開発を加速する。11月1日、同ブランド4棟目となる「からくさホテル大阪なんば」(大阪市中央区)を開業。2018年には札幌、19年には東京に進出し、インバウンド需要の多い都市中心に、20年までに10棟・1,500室体制を確立する。

 同社の「からくさホテル」は、日本のホテル市場がシングル特化のビジネスホテルと高額で老朽建物が多いシティホテルに二分され、安価に多人数が泊まれるホテルがない点に着目し、多人数で来日する外国人観光客がリーズナブルに連泊できる宿泊施設を目指して開発してきたもの。2室をつないで多人数宿泊に対応するコネクティングルームや、大型スーツケースが入るベッド下スペース、ユニバーサルコンセント、USB充電ポート、館内Wi-Fi、バイリンガルスタッフ常駐などインバウンドニーズに特化した設備仕様としている。これまで開業した3施設は、利用客の7~9割がアジア・ヨーロッパからのインバウンド。客室稼働率は8割超で、8割が連泊、6割が3連泊以上となっている。

 16年3月の「心斎橋」(大阪市中央区、69室)と「京都」(京都市中京区、36室)、17年1月「関西エアゲート」(大阪府泉佐野市、139室)と開業。これまでの3棟は、開発スピードを上げるためコンバージョンによる開発だったが、今回開業の「大阪なんば」は初の新築物件となる。大阪市営地下鉄御堂筋線「なんば」駅徒歩7分に立地。地上9階建て。客室は、ツイン(19~21平方メートル)31室、エキストラベッドの入るツイン(同)80室とアクセシブルルーム(20平方メートル)が1室。隣り合う64ヵ所の客室をコネクティングルームとしている。平均宿泊料金は、1泊1万5,000円。11月~18年1月までの予約状況は75%。インバウンド比率は8割に達している。

 同社執行役員からくさホテル事業部長の佐藤亮祐氏は「日本のホテル市場では、インバウンドを中心とした新しい観光需要に対応したホテルが求められており、この市場に対して当社の不動産開発・運営ノウハウを詰め込んで、新たなホテルネットワークを開発していく。ホテル事業は新市場開拓でもあり、当社の顧客に対する新たな有効活用手段ともなる。今後は新築中心となるが、東京や札幌の開発では建物を借上げて運営する手法も使っていく。20年度にはホテル事業の売上高70億円を目指す」などと語っている。

隣り合う64室をコネクティングルームとしている

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