不動産ニュース

2018/4/2

不動産・住宅各社で入社式

 新年度を迎え、不動産・住宅各社が入社式を執り行なった。各社入社式での社長挨拶の要旨は、以下の通り(順不同、敬称略)。

三井不動産(株)代表取締役社長 菰田正信氏
三菱地所(株)執行役社長 吉田淳一氏
住友不動産(株)代表取締役社長 仁島浩順氏
野村不動産ホールディングス(株)代表取締役社長 沓掛英二氏
東京建物(株)代表取締役 社長執行役員 野村 均氏
(株)大京代表執行役社長 山口 陽氏
(株)長谷工コーポレーション代表取締役社長 辻 範明氏
森ビル(株)代表取締役社長 辻 慎吾氏
日本土地建物(株)代表取締役社長 平松哲郎氏
森トラスト(株)代表取締役社長 伊達 美和子氏
三菱地所レジデンス(株)取締役社長 脇 英美氏
住友不動産販売(株)代表取締役社長 田中俊和氏
東急リバブル(株)代表取締役社長 榊 真二氏
東京建物不動産販売(株)代表取締役 社長執行役員 加茂正巳氏
大和ハウス工業(株)代表取締役社長 芳井敬一氏
積水ハウス(株)代表取締役社長 仲井嘉浩氏
積水化学工業(株)代表取締役社長 髙下貞二氏
トヨタホーム(株)取締役社長 山科 忠氏
ミサワホーム(株)代表取締役社長執行役員 磯貝匡志氏
三井ホーム(株)代表取締役社長 市川俊英氏

◆三井不動産(株)代表取締役社長 菰田正信氏

 入社おめでとうございます。皆さんを心から歓迎します。
 三井不動産グループの歴史は、日本の経済・社会の発展とともに、その時代の「パラダイム転換」を捉えた、新たな「価値創造」の歴史です。その価値創造に果敢にチャレンジし、常に自らのビジネスをイノベーションすることが、当社グループのDNAであります。

 当社グループのコーポレートステートメントである「都市に豊かさと潤いを」は、人が暮らし、働き、憩う「都市」を豊かで潤いのあるものにするという強い思いを示したものです。またグループビジョンに「&EARTH」を掲げていますが、これは都市に豊かさと潤いを提供する上で、地球環境との共生を常に意識しながら行動していくという意志を表しています。グローバル化が進んだ現代において都市の魅力の高まりは、世界中から人材や資金、情報を集め、日本経済の活性化にも大きく貢献することになり、当社が担う役割は、社会的な意義が大きなものとなっています。更に2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催は絶好の機会であり、「街づくりゴールドパートナー」として、当社グループの街づくりの魅力を世界に発信していきたいと考えています。

 グループビジョンで示す「&マークの理念」は、多様な価値観を「どちらか」「OR」ということで選択するのではなく、「どちらも」「&」として両立・共存させようというものです。お客様の価値観の多様化に応えていくためには、当社自身の中に多様性を取り入れ、多様な価値観・多様な才能を持った人材が持てる力を最大限に発揮し、シナジーや化学変化を起こせる会社にならなければなりません。日本の経済・社会がますます成熟化し、激しく変化する社会のニーズに対応して、新たな価値創造をしていくためには、多様性を受け入れる象徴としての「&マークの理念」は非常に重要であります。

 入社にあたり、皆さんに期待すること、心掛けていただきたいことは、以下の5点です。 
 まず「自立した個人」になること。「自立した個人」として「会社のビジョン」に「自らの志」を重ね合わせ「自己実現」を果たしてください。
 二つ目は、「幅広い視野を持つ」こと。社会や経済の激しい変化のなかで、自らの可能性を最大限に伸ばしていくためには、「好奇心」や「ネットワーク力」、価値ある情報を選び取る「感性」が必要です。社内外・世代を問わず、「人との交流」「出会い」を大切にし、物事を見る視野・人間の幅を「外向き」志向で広げてください。
 三つ目は、「チャレンジスピリットを発揮する」ということ。仕事をしていくうえで、様々な困難に直面することがあります。そういう時こそ、当社グループのDNAであるチャレンジスピリットを発揮していただきたいと思います。
 四つ目は、「健全な心身を保つ」こと。常に心と体の健康を保てるよう、十分な自己管理を心掛けてください。
 当社は今、多様な人材が自分にあった働き方でその能力を最大限発揮できるよう「働き方改革」に取り組んでいます。労働時間に制約があるという前提で、限られた時間で最大限の成果をあげ、それ以外の時間は、家族と過ごす時間も含め「個人を豊かにする時間」に充てようというものです。それが、社員の人間としての幅を拡げ、ひいては会社の組織としての力を強くすることにつながり、さらには社員の心身の健康を保つことにもつながると思います。
 そして最後は、「社会人としてのコモンセンスを持つ」こと。世の中の不祥事のほとんどは、常識の欠如に起因するものです。「コモンセンス」がしっかりしていれば、ごく自然にコンプライアンスの態勢がとれるはずです。
 当社の行っている事業は、社会的意義が大きく、人々に夢と感動を与えられる産業です。当社グループが、魅力あふれる企業グループであり続け、今後もたくましく成長していけるよう、共に頑張りましょう。

◆三菱地所(株)執行役社長 吉田淳一氏

 三菱グループには、時代が移り変わっても「 守るべき 」原点 、三菱三綱領( 所期奉公 ・ 処事光明・ 立業貿易 )がある。英語に直せば、それぞれ public、fair、globalだ。その理念のもとに、「まちづくりを 通じて社会に貢献する 」という当社グループの基本使命があることを常に心に留めておいて欲しい 。

 今回は、新しいオフィスに本社を移転して初の入社式となる。この新たな空間での仕事を楽しみながら、従来の発想に囚われることなく、常に「 どうすればもっと良い仕事ができ、自分自身が進化できるのか、どうすれば 1日1日がより充実したものになるを考え、行動に移して欲しい。

 あらゆる日常の仕事の中で常にグローバルを意識して仕事に臨んでもらいたい。グローバル化とは、海外へ進出するアウトバウンドも大切だが、海外から人を呼び込むインバンドも非常に重要である。世界の様々な価値感を受け入れる努力をして、真の意味でのグローバル対応力を磨いてほしい。

 皆さんに私の2つの好きな言葉を贈りたい。

(1)「 雲の上はいつも晴れ」

 雲には、灰色の雲、黒い雲、雷雲など様々なものがある。しかし、どんな雲もその先は晴れている。我々もどんな困難に直面しても、その先は晴れていて、決して乗り越えられないものはない。皆さんも、最後にはきっと日の照る時がくることを信じて、どんな 時も諦めずに仕事をして欲しい。

(2)「和して同ぜず」

 声が大きい人に同調するのは楽だが、それはチ-ムの力にはならない。自分が気づいたことはしっかり提言し、議論することがチームの力を高めることにつながる。チーム内で的確に指摘し合い、チームを良い方向に導いてほしい。

◆住友不動産(株)代表取締役社長 仁島浩順氏

 住友不動産グループを代表して、皆さんの入社を心より歓迎します。
 今年は、中期経営計画の過去最高業績を更新、増収増益路線の堅持を目指した「第七次中期経営計画」を締めくくる年となります。
 これまでは、多くの企業が過去最高益更新を見込むなどの好景気に支えられてきましたが、足元では米国の経済政策動向をはじめ世界情勢の先行き不透明な状況が続き、依然として楽観視できません。

 当社グループの成長は、独自の発想で固定概念を捨てた非常識への挑戦により構築されてきました。予定する答えは無く、不測の変化に対応する力が求められる時代ですから、皆さんにも「敷かれた道をなぞらえたり」「常識ではこうだ」といった固定概念に捉われず、常に常識を疑い最良を求める独自の考え方を身に付け、更なる当社グループの発展に貢献してもらいたいと思います。当社のモットーである「快活な気風」で、これから共に頑張ってまいりましょう。

◆野村不動産ホールディングス(株)代表取締役社長 沓掛英二氏

 昨年末からの野村不動産における企画業務型裁量労働制に関する是正勧告等においては、経営としては大変重要なことと認識し、しっかりと受けとめて対応して参ります。
 野村不動産においては、今期より企画業務型裁量労働制を廃止し、今後も適切な労務管理を徹底していきます。法令遵守はもちろんのこと、グループを挙げて「働き方改革」の推進に確りと取り組み、そして何よりも「社員の皆さんの健康を第一にした経営」を目指してグループの成長を図ってゆきます。

 当社グループは、ひと、人材を最も大切な財産として、ここまで成長してきた企業であり、そのDNAは今後も決して揺るがないと確信しています。
 今後の当社、不動産を取り巻く経済環境は、劇的に変化していきます。2020年の東京オリンピック及びその後の日本の不動産状況の変化を確りと捉えることはもとより、成長著しいアジアや海外不動産ビジネスに挑戦していかなければ、我々の未来は開けません。

 野村不動産ホールディングスは、2006年に上場してまだ12年の発展過程の若い企業グループです。我々の大切にしている、お客様第一の精神、独創的な発想による価値創造、挑戦者であり続ける姿勢、社会とともに成長してゆく自覚を持って、この大きく変化してゆく不動産ビジネスを、皆さんの若き力とともに、変化に対応して成長させてゆきましょう。
 是非とも 社会人として、そして野村不動産グループの一員として歩みだすにあたって、一人一人が、自分の「夢」をもって歩んでもらいたいと思います。
 その夢が明確な人や、漠然としている人もいるでしょう。焦ることはありません。一人一人の「夢」を明確に持ち、自分自身の「目標」をもって、一歩一歩、歩んでもらいたいと思います。私は、皆さんの思いや志をもった「夢」を実現する最良の環境を提供し、創造してゆくことをお約束します。
 今日から自分自身の社会人生活がスタートします。
 就職活動のための面接での「君の志望動機は何ですか?」への答えではありません。
 一人一人皆さんが心の底から、何をしたいのか?という自分自身への問いかけと行動が始まります。皆さんの奮励努力に期待します。

◆東京建物(株)代表取締役 社長執行役員 野村 均氏

 皆さん、本日は入社おめでとうございます。新しい仲間を迎えることができ、大変嬉しく思います。(一部省略)

 当社は明治29年10月に設立され、昨年創立121周年を迎えました。これは長い歴史の中で、創立者・安田善次郎翁が旨とした“お客様第一主義”と“進取の精神”を大切にし、社員一人ひとりが時代の要請を細大漏らさず把握し、しっかりと応えてきた積み重ねの結果だと考えています。

 当社の企業理念は「信頼を未来へ」です。この企業理念は、お客様や地域の方々から信頼を得るためにはどうすればよいか、社員一人ひとりが考え抜き、行動し続けることによって、初めてその意味するところが相手に伝わり、理解されるものです。また、この企業理念は社外に対してのものだけではありません。社内や東京建物グループ内においても、お互いに仲間として信頼し合い、「この人とまた一緒に仕事がしたい」「この仲間と最後までやり遂げたい」と思えることに より、初めて本当の意味でのシナジーが生まれてくるはずです。

 現在は2019年を区切りとした5ヵ年の中期経営計画を推進しており、その中では『次も選ばれる東京建物グループへ』というスローガンを掲げております。さらに、本年度は「全員営業の実践」という今までにないテーマを設定しております。これは、グループで手掛ける幅広い事業領域のどの分野に携わっていても、全員で営業をしようとする意識を持ち、徹底して実践していくことによって、最終的にグループの稼ぐ力に繋げていくことを表しています。そして、それを成し遂げるためには、日頃から部門を超え、役職員みんなで楽しみながらコミュニケーションを深めていくことが不可欠です。社内・社外で築き上げた“信頼”が未来へ亘っても続いていくことで、「次も選ばれる東京建物グループへ」という目標が初めて達成されますし、これが当社のあるべき姿だと考えています。皆さんもそのような観点で物事を考えるようになってほしいと思います。

 最後に、身体は全ての資本であり、健康なくして何事も成し得ることはできません。当社は、優れた健康経営を実践している企業として、『健康経営優良法人(ホワイト 500)』に認定されております。今後も一人ひとりの健康の維持・増進活動を積極的に推進していきますが、健康管理には自分で責任を持ち、くれぐれも留意するよう気をつけて社会人生活を過ごしてください。
 そして、皆さんの成長が当社発展の原動力となることを期待しています。
 以上、私からの祝辞といたします。 

◆(株)大京代表執行役社長 山口 陽氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
 総勢270名の皆さんと共に、本日ここに入社式を迎えられることを、役職員一同、大変嬉しく 思います。本日は、皆さんが社会人として第一歩を踏み出された記念すべき日です。この日を迎えるにあたり、ご家族をはじめ、お世話になった方々への感謝の気持ちを忘れずに、新たな決意を持って社会人生活をスタートしていただきたいと思います。

<大京グループを取り巻く環境と課題>
 まず、日本の経済環境を振り返ると、昨年は世界経済の成長を背景に緩やかに拡大し、株高や企業の好業績に沸いた一年でした。不動産業界においても、訪日外国人の急増に伴いホテル需要 が喚起され、また、オフィスの空室率も低下するなど、総じて良好な事業環境だったと言えます。 しかしながら、年度末にはこれまでの円安から円高基調に、株価も乱高下する不安定な状況を呈しており、不動産の市況においても、今後多少なりともその影響が出てくるものと思います。 
 また、テクノロジーの急速な進展が、産業形態や私たちの生活スタイルを変えています。これは、不動産業界にとっても例外ではありません。テクノロジーの進展は新たなビジネスを生み出す一方、既存のビジネスを急速に衰退させる可能性を秘めています。そのため、AIやIoTの活用は、「労働生産性の向上」のみならず、「サービス品質の向上」においても、スピード感を持って組織的に取り組まなければならない課題です。
 このように、企業は現実と格闘する場であり、仕事はチーム戦であることを肝に銘じてください。時代の潮流に対し、我々はグループ一体となって協働し、新たな取り組みに挑戦し続けていかなければなりません。

<我々が常に意識すべきこと>
 こうした中で、我々が見失うことなく築き上げていかなければならないものは、信頼関係という絆です。
 信頼を築くには長い年月を要しますが、失うのは一瞬です。大京グループには、長く安心して 暮らせる住まいを提供するとともに、しっかりとした維持管理を行い、お客さまに安心・安全を 提供する責任があります。だからこそ我々は、自分たちの業務を常に見直し、その品質に一層磨きをかけなければなりません。
 当然のことですが、上場企業は株主さまから、より高い収益と配当を求められます。ただ、利益というものは「儲」という漢字のとおり、お客さまから自分自身を、大京グループを信じてもらえるように努力を続ければ、自ずとついてくるものと思います。お客さまのことを考えず、利益第一主義で走り続ける企業は、必ずお客さまから見放され衰退していくでしょう。我々のような一般個人がエンドユーザーとなるビジネスを中心業務としている企業は、お客さまからの信頼を積み上げる努力が必要です。誠実で嘘がなく人望のある人でなければ、相手から信用、信頼はされません。その為には、「約束を守る」、「言ったこと、言われたことは即実行する」といった、 当たり前の行動を当たり前に実行することが不可欠です。

<大京グループの将来を担う皆さんへ>
 私は「技術よりも姿勢、商いの方法よりも商いの道が重要である」と上位者から教えられまし た。私自身をこの会社で社会人として今日まで育ててくださったのは上司、先輩の方々です。しかし、時には厳しく、時には温かく接して下さり、上司や先輩の方々よりも私を指導、教育して くださったのは、お客さまでした。失敗して叱られたこと、恥をかき、悔しい思いをしたこと、 また、残念な思いをさせてしまったこともありました。だからこそ、二度と同じ過ちを繰り返さ ないように努力をする。それが成長への糧になったと思っています。
 人の信頼を得る仕事をするということは、非常に難しく、地道な努力が必要です。皆さんがお客さまの声に真摯に向き合い、お叱りや失敗も糧にして成長され、多くの方々から頼られる人財になることを心から期待しております。そして、グループ一体となってお客さまの満足度をさらに高め、様々な場面や事業でお客さまに選び続けていただける「新しい大京グループ」を一緒に創り上げていきましょう。

 最後に、皆さんが心身ともに健康を保ち、知識だけではなく、謙虚さや感謝の気持ちといった人間力を備えた心技体のバランスのとれた社会人になっていただけますよう祈念し、お祝いの言葉とします。

◆(株)長谷工コーポレーション代表取締役社長 辻 範明氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
 長谷工グループは現在、好業績が続いていますが、これは東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設・不動産市場の活性化の影響が大きいと考えています。ただし、2020年以降はこの追い風がやむおそれがあり、その時には中長期的な流れである、少子化に伴う人口減少や世帯数減少、高齢化の影響がより顕著に表れると思います。

 昨年4月にスタートした中期経営計画「NBj計画」(New Born haseko Jump up plan)は、2020年以降の新しい時代に向けたグループの基盤作りと位置づけています。時代の移り変わりに備えて、様々な変化が生じつつある時が今だと感じています。新入社員の皆さんは、目の前の仕事に一生懸命取り組むのと同時に、長谷工グループの進化の当事者としての意識を持ってこれからの日々を送ってください。

 年頭に今年のキーワードとして「謹厳実直」という言葉を掲げました。辞書で調べると「きわめて慎み深く、まじめで正直なさま」と出ています。この数年、日本を代表する歴史ある企業でも品質問題が発生しています。皆さんが定年退職となる約40年後、さらにその先へと会社を永続させるためにも、決して慢心することなく、会社が順調な時こそ“謹厳実直”に行動して欲しいと思います。
 長谷工の社員は、目標を与えられると粘り強く、最後まで諦めずに何とかしようという気持ちを持って行動します。長谷工のDNAとも呼んでいますが、自分の会社は自分で良くする、何とかするんだという気持ちを社員全員が共有していたからこそ、過去の修羅場・土壇場・正念場という3つの場を乗り越え、会社を成長させてきたのだと思います。長谷工グループは「大いなる中小企業」の集まりだと思っています。皆が会社のために何ができるかを常に考え、常に動く。現状に甘んじることなく全員で努力する。そんな人材になるように努力をしてください。

 「グループの全社員が営業マン」というプロジェクトを、グループ全体で進めています。一人一人が自分の所属する会社だけでなく、グループ全体のために行動するグループ連携の考え方が、長谷工グループの良いところであり、強みだと思っています。これからはいつもグループを意識して行動して頂きたいと思います。
 一日も早くこのグループの一翼を担う人材として活躍されることを期待しています。

◆森ビル(株)代表取締役社長 辻 慎吾氏

 我々は今、東京・日本の磁力となる国際新都心を創るべく、森ビルの戦略エリアである港区を中心に、複数の大規模都市再生プロジェクトを同時並行で進めている。これほどの数の大規模プロジェクトを一気に進めるのは、60年近い森ビルの歴史の中でも初めてのことだ。

 東京・日本が抱える課題と、我々が果たすべき社会的使命は合致している。これからの数年間は、東京や日本、そして、森ビルにとっても未来を左右する非常に大切な時期だ。
 「虎ノ門ヒルズエリア」では、「ビジネスタワー」と「レジデンシャルタワー」の工事が順調に進捗しており、「ステーションタワー」も都市計画決定された。約30年間にわたって取り組んできた「虎ノ門・麻布台プロジェクト」も組合設立認可が下り、実施設計を経て、いよいよ工事発注段階に進む。そして、4月には「GINZA SIX」が1周年を迎え、「六本木ヒルズ」が15周年を迎える。さらに夏には、お台場でチームラボと共に進めている「森ビルディングデジタルアートミュージアム」がオープンする。

 都市づくりのトップランナーを目指す森ビルの仕事は、本当に幅が広い。何十年もかけて再開発事業に取り組む一方で、文化やアート、エンターテインメント、次世代テクノロジーの実験など、様々な分野で挑戦やコラボレーションを続けている。都市が好きで、本気で都市づくりをしたいと思って入社した皆さんにとって、森ビルの仕事は圧倒的に面白いはずだ。
 ダイナミックに物事が動いている時は、人も組織もぐんぐん成長できる。若手にもいろいろなことにチャレンジする機会や舞台が巡ってくる。都市づくりのダイナミズムを全身で感じながら、臆することなく、様々なことに挑戦して欲しい。共に未来を築いていこう。

◆日本土地建物(株)代表取締役社長 平松哲郎氏

 10名の若き精鋭が、元気な顔で今日から我々の仲間に加わってくれることを嬉しく、心強く思います。
 皆さんには、自律した人間、変化を恐れず積極的に挑戦する人間、誠実で信頼される人間になってほしいと思っています。最後の決め手となるのはやはり「人間性」そのものです。真摯な姿勢と熱意が関係者を、そしてプロジェクトをも動かすのです。「あなたのためなら一肌脱ごう」「あなたが熱い想いを向けるそのプロジェクトに自分も加わりたい」と信頼を得て、自然に人々が集まってくるような人間性を磨いてください。

 また、柔軟かつ自由な発想を発信し、皆さんがイノベーションを起こしていくことを強く望みます。イノベーションの基本は、皆が意見を出すこと、そして議論することにあります。最若手となる皆さんが熱い意見を積極的に発することで、日土地グループが益々活性化していくことを期待しています。
 本日は誠におめでとうございました。

◆森トラスト(株)代表取締役社長 伊達 美和子氏

 本日は入社おめでとうございます。皆さんの新しい門出に心からお祝い申し上げます。
 森トラストグループは、中長期ビジョン『Advance2027』に沿って、「Out of the box」「Innovation」「Globalism」をキーワードに、事業を進めています。

 昨年当社は、ホテルの新規開業が5件、着工件数が3件、ブランド発表が5件あり、また大規模開発では東京ワールドゲートの工事が着々と進み、赤坂二丁目計画では都市計画手続きを進めています。その他の計画も多数控えており、当面の森トラストグループの不動産開発事業は順調であるといえるでしょう。

 しかしながら、我々はこれから10年先、20年先の社会の動きを見なくてはなりません。昨年は、IoTやAIというキーワードを聞かない日がないほど話題となりましたが、これからの情報社会のあり方を不動産事業にどう生かしていくかが課題です。これまで、情報と人をつなげるマーケットが作り上げられてきましたが、これからは、これまで接点が薄かった情報とモノがつながり、さらには、コトまでつながる時代がすぐそこまで来ています。加えて、シェアリングエコノミーの発想や働き方改革などの動きが様々な業界に影響を及ぼしている中、オフィス、ホテル、住宅、商業施設、およびこれらのサービスはどのようにあるべきか、我々が提案していく必要があります。

 過去20年の社会の動きと全く異なるパラダイムシフトに直面する中、我々は社会の動きをいち早く捉え、次世代型の開発をスピード感をもって実行しなければなりません。これを実行する組織として、個々人が正しい能力を持ち、責任を持って分散処理をしつつ、全体協調を理解して業務をする「自律・分散・協調」型の組織であることが求められます。皆さんには、このような未来の組織を担う人財として、考える力、企画する力、実行する力を養うことを常に念頭において仕事に取り組んで欲しいと思います。

 これから様々な知識を身につけることになると思いますが、その意味や必要性を常に考え、既成概念にとらわれず、新たな方法を提案する気持ちで臨んでください。日々の思考の訓練が、必ず将来につながるでしょう。
 今年は桜が随分早く咲きました。今年の桜のように、皆さんも新人とは思えない早さで花咲くことを期待しています。

◆三菱地所レジデンス(株)取締役社長 脇 英美氏

 三菱グループの企業活動の指針となっている「三菱三鋼領(所期奉公=Public、処事光明 =Fair、立業貿易=Global)」 を大切にし、その中で三菱地所レジデンスは「暮らしに、いつも新しいよろこびを。」というビジョンのもと、絶えず住まいに関して考えていかなければならない。

 2018年度が2年目にあたる三菱地所グループ中期経営計画では、「時代の変化を先取りす るスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」ことを掲げている。
 生産性を上げ、お客様と向き合う。快適に住み続けられる建物へのこだわり・知見を活かして、お客様を長く支え続けられるサービスや高い資産性を提供することで「ザ・パーク ハウス」を真の No.1ブランドとして一緒に築き上げていきたい。  

 社会人としては、以下3点をお願いしたい。
 初心を忘れずに、フレッシュな考え方でイノベーションを起こして欲しい。
 充実したライフスタイルを送って欲しい。ワークライフバランスを考えながら生産性向上を図っていくことで、皆さんのライフスタイルや経験が商品企画に活き、「一生もの」が提 供できる。
 社会人としての自覚を持ち、三菱地所レジデンスの社員としての看板を背負って、社会的責任を果たして欲しい。ただし、萎縮する必要はなくチャレンジし続け、数十年後の会社を担っていって欲しい。
 新入社員 26名尊重し合い、学び合うとともに、同期を大切にしてください。
 社員全員で良い会社をつくっていきましょう。
 本日はおめでとうございます。

◆住友不動産販売(株)代表取締役社長 田中俊和氏

 皆さん、入社おめでとうございます。
 不動産仲介業は、お客様の大切な資産を扱う極めて社会的に意義の高い職業です。当社は業界のトップブランドとして、大きな社会的責任を担っています。

 今の時代はIT化が進み、情報は誰でも簡単に手に入る時代です。不動産業界も例外ではなく、私たちには「どの情報が正しいのか」そして「ベストな選択は何か」といったお客様のニーズに応えることができる「コンサルティング能力」が求められています。
 皆さんにはまず、「お客様から最初に相談される人」になることを心がけてほしいと思います。お客様が不動産で困ったときや聞きたいことがあるときに、最初に思い浮かべて声をかけていただき、その期待に応えられる人になってほしい。そのためにはコミュニケーション力が大切ですので、大いに培ってください。
 お客様が不動産を売買、賃貸する背景にはそれぞれの事情があります。お客様の家族になったつもりで一人一人に心を寄せて、大切な不動産をお預かりすることで、一人でも多くの皆さんのファン、当社のファンを作っていってください。

 仲介業は人が資本です。当社においても、社員一人一人の仕事の積み重ねが会社の価値向上に直結しています。皆さんの成長なくして当社の発展はありません。一日も早く成長し、多くのお客様の笑顔に出会えるよう、一緒に汗を流していきましょう。

◆東急リバブル(株)代表取締役社長 榊 真二氏

 皆さん、入社おめでとうございます。今皆さんは、不安と期待の入り交じった心境だと思います。良い意味での緊張感はぜひ持ち続けてほしいのですが、あまり緊張しすぎず、まずは東急リバブルという会社の雰囲気に慣れていただきたいと思います。

 まず、私から皆さんにお願いしたいことは、何事も受け身で取り組まないでいただきたいということです。今日から社会人生活が始まりますが、受け身だけの人生というのはとてもつまらないものです。ぜひ、自ら考え主体的に行動しながら、自分が新たな価値を創っていくのだという、強い気持ちを持って仕事に臨んでいただきたい。

 今の日本の産業界は競争の厳しい世界です。不動産業界も例外ではありません。さらに今後、人口減少や少子高齢化といった構造変化が加速度的に進んでいきます。こうした変化の時代に重要なことは、その変化のスピード以上に会社を進化させていくことです。新入社員の皆さんは、若さと柔軟性という大きな武器・ポテンシャルを持っています。ただ、仕事というものは一人ではできません。組織の中で互いに助け助けられ、協力し合いながら価値は創られていきます。受け身では周りの協力は得られません。ぜひ、自ら積極的に動いて先輩や同僚とのコミュニケーションを深め、周りのサポートを引き出しながら成長していただきたいと思います。また、仕事をするということは、結果を出すということです。良いアウトプットのためには質の高いインプットが必要です。仕事の知識はもちろん、それ以外のことにも貪欲に興味を持って自分の中に取り入れていってほしいと思います。

 当社の仕事は、人々の生活に大きな比重を占める不動産に関わる仕事です。ぜひ、その大切な資産に関与するのだという強い責任感、お客様に喜ばれ社会に貢献する仕事を行っているという自負とプライドを持って仕事に臨んでください。また、当社は昨年度スタートした2020年度までの新たな中期経営計画の中で、「お客様評価」「事業競争力」「働きがい」の3つの業界No.1を目指していきます。3つのNo.1の地位をしっかりとつかみ取り、それをさらに進化させていきたい。そして、社員が誇れる会社、東急リバブルは良い会社だね、良い社員がいるねと言われる会社を一緒につくっていきたいと思います。

 業界全体も、優良な中古ストックが増え、政策的な後押しもあり、マーケットは今後拡大していきます。また、ここ数年、当社の業績は向上し、業界内のシェアも高まってきています。この勢いのあるタイミングで皆さんは入社されました。東急リバブルは不動産流通業界の中でも多様なメニューを持った会社ですが、不動産情報のマルチバリュークリエーターを目指して、更に進化していきます。会社の成長進化と共に、皆さんも成長していって欲しいと思います。
 皆さんの今後活躍を、心から楽しみにています。

◆東京建物不動産販売(株)代表取締役社長執行役員 加茂正巳氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
 不動産業界は人間や企業活動に欠かせない「衣食住」の「住」に関わる重要な仕事を担っており、その中で当社は東京建物グループ全体の顧客最前線企業として、「仲介」「アセットソリューション」「賃貸」を主な事業として展開する総合不動産流通企業です。

 皆さんが当社の社員として仕事に取り組む際に大切にしてほしい価値観である、当社の企業理念「信頼・創造・未来」についてお話しします。

 まず、「信頼」と「未来」についてです。当社が永年の歴史の中で積み重ねてきたお客様の「信頼」は、一朝一夕には得られない、最高の価値を持つものです。目の前の仕事をきちんとやり切り、一つ一つの取引でコツコツと「信頼」を積み重ねてきた先輩社員の努力の先に「未来」の取引があります。皆さんが取り組むことになる仕事で無駄なことはありません。真正面から仕事に取り組んでください。

 次に、「創造」についてです。当社は東京建物グループだからできること、東京建物グループにしかできないことは何かを考え、「創造」すなわち付加価値をつけることで不動産価値向上の実現を提案し、「信頼」を得てきました。これからは、皆さんがその「創造」に向けて挑戦するメンバーです。この「創造」のために、正しい好奇心を持って世の中の変化を見つめること、スピード感をもって新しいことに挑戦することを大切にしていただきたいと思います。

 今日から皆さん自身が当社の顔となります。お客様にとってかけがえのない存在となるために、当社にしかできない新しくユニークな価値を「創造」し、その積み重ねがお客様の心を動かし、「信頼」が生まれ、それが「未来」の取引につながっていく。そのような素晴らしい東京建物不動産販売の風景を共に叶えていきましょう。

◆大和ハウス工業(株)代表取締役社長 芳井敬一氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
 皆さんが入社した大和ハウス工業は、住宅メーカーのパイオニアとして、創業100周年に向けて事業規模・ 領域の拡大に邁進しています。37年後に創業100周年を迎えますが、その時の経営陣は皆さんの世代から輩出されるかもしれません。そうした環境下で、新入社員の皆さんに期待と希望を込めてお願いしたいことが5点あります。

 1つ目は挨拶の徹底です。挨拶に順番やルールはありません。「おはようございます」「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」「お疲れさまです」など、どんな人に対してもしっかりと挨拶できることが仕事の基本です。
 2つ目はしっかりと勉強することです。自分の配属になった事業はもとより、他の事業にも目を向け、早く会社全体を理解できるよう努めてください。また、資格取得や語学の習得にも積極的に挑戦してください。当社の海外事業は現在20ヵ国で行っていますが、将来的には100ヵ国まで拡大します。そのため、「精神力」 や「経営感覚」 、そして「語学力」を身につけてください。
 3つ目に「初任給」です。少なくとも、ご両親やお世話になった人にプレゼントするなど、感謝の気持ちを表すために使ってください。私はよく若い人に名前の由来を聞きます。社会人になったこの機に、どんな期待を込めてその名前がつけられたのか改めて認識し、名前に負けないような人になって頂きたいと思います。
 4つ目に「リセットキー」を持つことです。仕事と向きあう中で悩んだり困ったり、壁にぶつかった時、 自分が笑顔になれる事をきちんと知っておいて下さい。例えば、私はクラシック音楽のコンサートや芝居の 鑑賞が心の切り替えになっています。そういう意味で、社員にはいつも「切り替え上手は仕事上手」と言っています。
  最後に、創業者の企業精神が込められた小冊子「わが社の行き方」を読んで当社の原点を知ってください。
 「行動第一主義」や「全員営業員たれ」「スピードは最大のサービス」など私たちが創業以来培った精神を継承し、日々の事業を通じて成長してください。皆さんの今後の活躍を大いに期待しています。

◆積水ハウス(株)代表取締役社長 仲井嘉浩氏

 積水ハウスグループへの入社おめでとうございます。新しい仲間ができてうれしい、わくわくしているというのが、ちょうど30年前に皆さん側の席にいた私の率直な気持ちです。

(1)住宅はお客様を幸せにする素晴らしい仕事
 当社グループの仕事は、人々の暮らしに不可欠な衣食住のうちの「住」を通じて社会に貢献でき、お客様を「幸せにできる」素晴らしい仕事です。そして住宅は地球上に皆さんの仕事の成果として残ります。このような経験は、他の仕事ではなかなか味わえません。
 当社の企業理念の根本哲学「人間愛」に「相手の幸せを願い、その喜びを我が喜びとする」と書かれているように、お客様の幸せを心から願って、仕事をしていただきたいと思います。これを忘れなければ必ず成果は出ます。

(2)お客様に新たな価値を提供する「夢」を持つ
 皆さんは新入社員ですが、私自身も社長としては新任です。私には「住宅を通じてお客様にもっと幸せを提供する」という夢があり、日々必死で勉強しています。
 当社はトップレベルの住宅の「安全性」やネット・ゼロ・エネルギー・ハウスをはじめとする「環境配慮」「快適性」 などを追求してきました。今後、もう一段上の幸せを提供するために、IoT などの先進技術の導入やハードだけでなく、新たなサービスの提供などが考えられます。皆さんも「夢」を持って働いてほしいと思います。

(3)住宅のプロとして、生涯勉強
 皆さんは今日から社会人であり、住宅のプロとしての自覚が必要です。どのような職業でもプロであり続けるためには、生涯にわたって勉強しなければなりません。
 住宅の建築法規や性能、資金計画、ライフサイクルコストなど、学ぶべきことはたくさんありますので、焦らずに 計画的にコツコツ勉強してください。成功のためには、マラソンのように一つのことに長い間じっくりと取り組んで 「やり抜くこと」が何よりも大切です。

(4)人生の「無形資産」を築いてほしい
 人生 100年時代には、住宅や土地などの「有形資産」だけでなく、家族や友人、健康、スキルなどの「無形資産」が大切です。
 当社も働き方改革を推進しています。メリハリをつけて一生懸命に働いて、オフの時間も家族や友人との時間を大事にしたり、習い事をするなど、仕事と同じように自分の時間にもエネルギーを使ってください。これらがすべて自らの人生の財産となる「無形資産」になります。

(5)グループ連携、同期とのつながりを大切に
 当社は、グループ会社間の連携に力を入れています。これから皆さんはそれぞれ配属先で異なる業務に就きますが、グループで連携し、情報共有することでより、お客様により良い提案ができ、大きな成果を上げることができます。

 本日は、積水ハウス、積和不動産、積水ハウスリフォームの新入社員が参加していますが、グループを超えた 同期のつながりも大切にしてください。私自身もそうでしたが、つらい壁に当たった時、きっと支えになってくれるはずです。共に必死に勉強して、積水ハウスグループを発展させていきましょう。

◆積水化学工業(株)代表取締役社長 髙下貞二氏

 新入社員の皆さん、積水化学グループへの入社おめでとうございます。
 心からお祝いと歓迎の意を表します。
 私から新入社員の皆さんに期待することを3つお伝えします。

1.行動
 「知行合一」という言葉があります。いくら知識があっても行動に移さなければ、知らないことと同じです。行動して初めて生きた知恵となるのです。

2.挑戦 
 挑戦なくして希望も幸せも得られません。もちろん、挑戦にはさまざまな困難や苦労が伴いますが、その修羅場の経験が、皆さんを強くも、そしてやさしくもします。

3. 努力
 「一隅を照らす」という言葉があります。元々は、「それぞれの持ち場、立場でコツコツと精一杯努力する人は何ものにも代えがたい大事な国の宝」という意味です。まずは、自分が配属された場所や立場で一生懸命頑張ってください。そこで人一倍努力すれば信頼が集まります。

 何のために仕事をするのか―――。それは仕事を通じて、行動、挑戦、努力を重ねることで自分を鍛え、磨き上げ、人間として成長していくためです。
  そうして、皆さん一人ひとりが光ることができれば、おのずと積水化学グループも光り輝いていくはずです。
 皆さんのこれからの健闘を祈ります。

◆トヨタホーム(株)取締役社長 山科 忠氏

 本日、トヨタホームの一員になられた皆さんを、心から歓迎します。皆さんの大いなる活躍を期待するとともに、職場の皆さんは、新しく入社された方々が伸び伸びと活躍できるよう、温かく親身になって見守ってください。
 入社に際し、新入社員の皆さんには、三つのお願いがあります。

 一つ目は「自分に厳しく」ということです。皆さんはトヨタホームに高い志を持って入社しました。その志の実現に向けて、高い目標を掲げ、自分に甘えることなくやり切ってください。

 二つ目に、職場に「新しい風」を吹き込んでください。「新人だから」としり込みせず、 新人だからこそ気づく改善に取り組んでください。その時に大事なのは「現地現物」の視点です。目の前のことを自分事として捉え、更に良くしようと考えてください。

 三つ目は感謝の心と謙虚な姿勢です。こんにちの皆さんがあるのは、ご家族や周囲の方々の支えの賜物です。これからの皆さんの働きは、職場の上司・先輩・仲間はもとより、お客様や販売店や仕入先、そして地域の方々など、多くの支えがあって、成り立ちます。感謝の気持ちを忘れず、謙虚で礼儀正しい行動を心掛けて欲しいと思います。

 職場の皆さんへもお願いがあります。新入社員の皆さんは、トヨタホームの未来を担う大切な仲間です。温かく、そして時には厳しく愛情を持って面倒をみてください。

 最後に、健康と安全にはくれぐれも気をつけて下さい。いい仕事も充実した私生活も、すべては健康と安全があってのことです。会社生活では時に辛いと思うこともあります。そういうときは一人で抱え込まず、遠慮なく先輩や上司、同僚に相談してください。
 トヨタホームが皆さんにとって、夢を叶える、かけがえのない人生の舞台になることを祈念します。

◆ミサワホーム(株)代表取締役社長執行役員 磯貝匡志氏

 新入社員の皆さま、ご入社おめでとうございます。
 当社は昨年10月に創立50周年を迎えました。これまでの歴史を振り返りますと、常に世の中の変化やニーズをいち早く捉え、住まいを通じて豊かな暮らしを提案することが我々の強みであったと思います。
 親戚や友人を自宅に招きたいというニーズに対し、1階に大空間リビングを設けながらも「同じ予算で2部屋多い」を実現するため、当時珍しかった総二階で設計した「ミサワホームO型」、収納スペース不足の解消のため、中二階に大収納を設け、さらに高天井やスキップフロアなどの豊かな空間設計を実現した「蔵のある家」などがよい例です。

 高い構造強度を求められるこれらの空間設計は、当社独自の木質パネル接着工法・モノコック構造だからこそ実現できたものです。その性能の高さから、木質パネルは半世紀にわたり極限の地である南極での建物建築にも採用されています。さらに南極での経験と実績が評価され、JAXAと共同で月面基地建設に向けた研究も開始しました。みなさんには、当社が持つ技術をよく理解したうえで、時代のニーズを捉えながら仕事に取り組んでいただきたいと思います。

 今後日本では、少子高齢化への対応や、共働き世帯・高齢者世帯に対するサポートがより重要になるでしょう。いつまでも健康に暮らすためのリフォーム提案、コンパクトシティ・スマートウェルネスシティ対応のまちづくりなど、我々が取り組むべき事業は多岐に渡ります。海外事業も含め、みなさんが活躍するフィールドは大きく広がっています。
 ミサワホームの次の50年は皆様が主役となって作り上げてください。高い志を持ち、ともに頑張りましょう。

◆三井ホーム(株)代表取締役社長 市川俊英氏

 三井ホームへの入社、誠におめでとうございます。三井ホームグループを代表してお祝いの言葉を申し上げます。
 当社は1974年10月の設立以来、全国で累計23万棟を超える家づくりにたずさわってきました。この実績は、これまでに諸先輩が築き、当社の人、技術、ブランドなど、そのそれぞれをお客様にご評価いただけた結果に他なりません。

 現在は、少子高齢化や環境問題、働きかたの多様化など社会情勢は大きく変化しています。企業としての歴史の重みを大切にしながらも、時代の変化に柔軟に対応し、これからの時代をリードしていかなければなりません。そのためには当社のデザイン力、技術力、コンサルティング力により磨きをかけて、世の中にご満足いただける住まいを提供し続けることにより、価値の高いブランドを築いていかなければならないと思っています。

 当社のステートメントは、「暮らし継がれる よろこびを未来へ」です。この言葉は、お客様が住まいづくりを通して感じるよろこびを私たちも共に感じ、お客様に暮らしの中で発見する楽しさやよろこびをいつまでも持ち続け、受け継いでいっていただきたいという私たちの思いそのものです。みなさんには、そのよろこびをお届けできる三井ホームの社 員となることに、自信と誇りを持って頂きたいと思います。

 また、昨今では、地球環境配慮の観点から、国を挙げての中大規模建築物の木造化が推進されています。当社はその追い風を受け、医療福祉施設や文教施設など、住宅以外の木造による中大規模建築物にも多く携わってきました。今後も幅広い分野で当社の活躍でき るフィールドは広がっています。
 皆さんは大きな希望をもって今日、入社式に臨んでいると思います。三井ホームには自分を成長させる、自分の可能性と出会う機会がたくさんあります。若い社員のチャレンジ精神に満ち溢れており、多少の失敗を包み込む包容力もあります。失敗を恐れず行動し、それぞれのおかれた分野で、一人ひとりがその分野のプロフェショナルになってください。
 そして、一緒に三井ホームブランドを「未来へそして世界へ」輝かせていきましょう。

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お知らせ

2024/3/7

「海外トピックス」を更新しました。

飲食店の食べ残しがSC内の工場で肥料に!【マレーシア】」配信しました。

マレーシアの、持続可能な未来に向けた取り組みを紹介。同国では、新しくビルを建設したり、土地開発をする際には環境に配慮した建築計画が求められます。一方で、既存のショッピングセンターの中でも、太陽光発電やリサイクルセンターを設置し食品ロスの削減や肥料の再生などに注力する取り組みが見られます。今回は、「ワンウタマショッピングセンター」の例を見ていきましょう。