不動産ニュース / ハウジング

2018/6/29

一部を工業化し、生産性向上に成果/アールシーコア

垂木パネル設置の様子

 (株)アールシーコアは28日、ログハウス生産体制の革新への取り組み内容と効果について発表した。

 同社は中期3ヵ年計画「業界最狂、ハピネス拡散」(2018年3月期~20年3月期)において、売上高200億円、営業利益率8%、ROE18%を目標値としている。直近の契約棟数・契約高・売上高は過去最高となり、販売会社拠点とのその契約棟数も増加。こうした受注拡大に対応できる生産体制を構築することを目指している。

 具体的には、「施工革新」として、もともとは手作業で建てられていたログハウスの一部を工業化。小屋組と屋根垂木・壁を工場でパネル化し、クレーンで配置することで工期を短縮化した。また、工事の流れを3Dで表現した「作業手順書」を邸別に作成し、現場に掲示。すべてのスタッフが効率よく作業できるような仕組みを構築した。すでに直販・子会社の現場で30棟以上、販社で1棟の施工実績がある。

 また、「物流革新」として、本部で取り扱う部材を増やす「部材パッケージ化」を実施。全国22拠点の物流センターを経由して現場納品する形態にすることで、作業効率を向上させた。また、工事の進捗状況に合わせて納品する「工程納品」(12回)に変更したほか、これまで現場で実施していた軽作業を物流センターで行なうことで、現場での負担を軽減する。このほか、設計面や購買面、情報面でも効率化に取り組んでいる。

 これらの取り組みは、同社の直販と子会社において17年10月から先行導入しており、土台敷きから野地板張りまでの工期は従前の14日間から4日間にまでに減少。また、丸太組構法請負大工の新規参入などもあり、直販現場全体で施工能力が15%程度拡大した。

 同社常務取締役の谷 秋子氏は「今後、大工や職方の不足が見込まれている。当社としては、年間受注棟数2,000棟超を目指しており、その中での工期遅延は大変な問題。今回構築した『BESSログハウス建方システム』は確かな成果を出している。現在着工から引き渡しまで約120日ほどのところを、将来的には80日で完成できるようにしたい」と話した。

「作業手順書」。作業のイメージを共有することで、効率化を図る

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