不動産ニュース / ハウジング

2018/8/1

人生100歳時代を見据えた5世代が暮らす住居を提案

「コネクティング・フロア」とつながるUnitイメージ

 (株)LIXIL住宅研究所は、2025年の生活を見据えた、人生100歳時代に5世代4世帯の家族がともに元気に暮らせるコンセプトホーム「~人生100歳時代の未来住宅~五世代」のモデルハウスを公開した。

 5世代が各世代の暮らしに合わせた別々のユニットに住みながら、一つ屋根の下に小さなコミュニティを形成し、お互いを見守り助け合い皆が元気に暮らせる住居を企画。「4世帯がつながる家」「IoTで進化する家」「からだを鍛える家」「未来に受け継ぐ家」という4つの提案を盛り込んだ。

 「4世帯がつながる家」では、家の中央に生活を共有するスペース「コネクティング・フロア」を設け、25歳世代(子育て世代)、45歳世代(働き盛り世代)、65歳世代(充実世代)、85歳世代(高齢者世代)の各世帯の4Unitとゆるくつながる設計を採用。25歳世代のUnitは2階に配置し、床には子供が騒いでも怪我をしにくく、階下に音が響きにくいクッション性のある床材を採用。45歳世代のUnitは1フロア内に浴室・トイレ・キッチンを設けた独立性の高いつくりにし、将来的には賃貸・民泊物件として利用することも想定した。65歳世代のUnitは、家にいる時間が多い世代であるため同居世帯を見守りやすい配置に。また介護が必要になった場合を想定し、バリアフリー仕様とした。85歳世代のUnitについてはメゾネット仕様を採用し、足腰を鍛えることを目的にあえて階段などの段差を設けている。

 「IoTで進化する家」では、スマートフォンやタブレットを通して家電製品や玄関ドアの施錠の遠隔操作ができる暮らしを提案。
 「からだを鍛える家」では、東京大学大学院・深代千之教授監修の下、室内や外構部分に子供の運動能力を高め、運動の基礎となる動作を学べる工夫を盛り込んだ。同時に高齢者の日常生活がそのまま負担の少ない運動になる工夫を設計に取り入れている。
 「未来に受け継ぐ家」では、災害への備えとして、太陽光発電や蓄電池を設置。さらにLPガスを設置することで、万が一ライフラインが途絶えた時にも炊き出しができ、地域の避難所としての利用もできるようにした。

 同社代表取締役社長の今 城幸氏は「人生100年時代に高齢者、子供の見守り、働き方の多様化、女性の社会進出をサポートする家を企画した。実売に関しては、『コネクティング・フロア』と1Unitを組み合わせるところから始め、2~3Unitと展開していければと考えている」なとど話した。

「~人生100歳時代の未来住宅~五世代」モデルハウス外観
室内や外構部分に子供や高齢者の運脳神経を高める工夫を盛り込んだ

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