不動産ニュース / IT・情報サービス

2018/8/1

首都圏の大型物流施設、新築4物件が満床で竣工

 シービーアールイー(株)(CBRE)は7月31日、2018年第2四半期における三大都市圏の物流施設の市場動向を発表した。

 首都圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率は5.3%(前期比1.6ポイント低下)。前期に竣工した物件の空室消化が順調に進んだことに加え、今期の新築4物件が全て満床で竣工したことが空室率を押し下げた。

 今期の新規供給は6万6,000坪と、前期の20万2,000坪から大幅に減少。その一方で新規需要は10万6,000坪と、04年の調査開始以来過去3番目の大きさとなっている。需要の強さを背景に、首都圏全体の実質賃料は1坪当たり4,120円(同1.0%上昇)となった。
 今後の新規供給については、第3四半期に11万2,000坪、第4四半期に8万9,000坪を予定。今期の旺盛な需要に鑑みれば18年末までの空室率はおおむね横ばいで推移すると見られる。特に配送に便利な都心のエリアでは物件の不足感が強く、東京ベイエリアでは18年に予定されている唯一の新築物件はすでに満床となっている。

 近畿圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率は17.5%(前期比3.7ポイント低下)と大幅に低下。前期竣工した物件が満床に近づき、内陸部で空室を抱えた物件は近畿圏全体でも他に1棟を残すのみとなった。一方、湾岸部でも空室が消化され、昨年竣工した堺市の物件では満室稼働となっている。実質賃料は3,480円(同横ばい)。

 中部圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率は8.6%(前期2.0ポイント%低下)。昨年竣工した物件はすべて満床となり、物件の不足感が強いことから、来年以降に竣工予定の物件でも急速にテナントの引き合いが具体化している。実質賃料は3,540円(同0.3%上昇)。

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