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2019/4/1

不動産・住宅各社で入社式

 新年度を迎え、不動産・住宅各社が入社式を執り行なった。各社入社式での社長挨拶の要旨は、以下の通り(順不同、敬称略)。

三井不動産(株)代表取締役社長 菰田正信氏
三菱地所(株)執行役社長 吉田淳一氏
住友不動産(株)代表取締役社長 仁島浩順氏
野村不動産ホールディングス(株)代表取締役社長 沓掛英二氏
東京建物(株)代表取締役 社長執行役員 野村 均氏
(株)大京代表執行役社長 小島一雄氏
(株)長谷工コーポレーション代表取締役社長 辻 範明氏
森ビル(株)代表取締役社長 辻 慎吾氏
日本土地建物(株)代表取締役社長 平松哲郎氏
三菱地所レジデンス(株)取締役社長 脇 英美氏
住友不動産販売(株)代表取締役社長 伊藤公二氏
東急リバブル(株)代表取締役社長 太田陽一氏
東京建物不動産販売(株)代表取締役 社長執行役員 加茂正巳氏
大和ハウス工業(株)代表取締役社長 芳井敬一氏
積水ハウス(株)代表取締役社長 仲井嘉浩氏
積水化学工業(株)代表取締役社長 髙下貞二氏
トヨタホーム(株)取締役社長 山科 忠氏
パナソニック ホームズ(株)代表取締役社長 松下龍二氏
三井ホーム(株)代表取締役社長兼社長執行役員 池田 明氏
住友林業(株)代表取締役社長 市川 晃氏

◆三井不動産(株)代表取締役社長 菰田正信氏

 入社おめでとうございます。皆さんを心から歓迎します。
 三井不動産グループの歴史は、日本の経済・社会の発展とともに、その時代の「パラダイム転換」を捉えた、新たな「価値創造」の歴史です。その価値創造に果敢にチャレンジし、常に自らのビジネスをイノベーションすることが、当社グループのDNAであります。
 当社グループのコーポレートステートメントである「都市に豊かさと潤いを」は、人が暮らし、働き、憩う「都市」を豊かで潤いのあるものにするという強い思いを示したものです。またグループビジョンに「&EARTH」を掲げていますが、これは都市に豊かさと潤いを提供する上で、地球環境との共生を常に意識しながら行動していくという意志を表しています。世界の先進国では少子高齢化や環境問題などの社会課題を抱えていますが、我々は街づくりを通して様々な社会課題を解決し、持続可能な社会を実現することを目指しています。またグローバル化が進んだ現代において都市の魅力の高まりは、世界中から人材や資金、情報を集め、日本経済の活性化にも大きく貢献することになり、当社が担う役割は、社会的な意義が大きなものとなっています。2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催は絶好の機会であり、「街づくりゴールドパートナー」として、当社グループの街づくりの魅力を世界に発信していきたいと考えています。
 グループビジョンで示す「&マークの理念」は、多様な価値観を「どちらか」「OR」ということで選択するのではなく、「どちらも」「&」として両立・共存させようというものです。お客様の価値観の多様化に応えていくためには、当社自身の中に多様性を取り入れ、多様な価値観・多様な才能を持った人材が持てる力を最大限に発揮し、シナジーや化学変化を起こせる会社にならなければなりません。

 入社にあたり、皆さんに期待すること、心掛けていただきたいことは、以下の5点です。
 まず「自立した個人」になること。今日を新たなスタートラインと位置づけ、自らの力で人生を切り開き、高い志を果たしてください。
 二つ目は、「幅広い視野を持つ」こと。社会、経済の変化の激しいダイバーシティの現代において、自らの可能性を最大限に伸ばしていくためには、「好奇心」や「ネットワーク力」、価値ある情報を選び取る「感性」が必要です。社内外・世代を問わず、「人との交流」「出会い」を大切にし、物事を見る視野・人間の幅を「外向き」志向で広げてください。
 三つ目は、「チャレンジスピリットを発揮する」ということ。仕事をしていくうえで、様々な困難に直面することがあります。そういう時こそ、当社グループのDNAであるチャレンジスピリットを発揮していただきたいと思います。
 四つ目は、「健全な心身を保つ」こと。常に心と体の健康を保てるよう、十分な自己管理を心掛けてください。
 当社は今、多様な人材が自分にあった働き方でその能力を最大限発揮できるよう「働き方改革」に取り組んでいます。労働時間に制約があるという前提で、限られた時間で最大限の成果をあげ、それ以外の時間は、家族と過ごす時間も含め「個人を豊かにする時間」に充てようというものです。それが、社員としての人間の幅を拡げ、ひいては会社の組織としての力を強くすることにつながり、さらには社員の心身の健康を保つことにもつながると思います。
 そして最後は、「社会人としてのコモンセンスを持つ」こと。世の中の不祥事のほとんどは、常識の欠如に起因するものです。「コモンセンス」がしっかりしていれば、ごく自然にコンプライアンスの態勢がとれるはずです。
 当社の行っている事業は、社会的意義が大きく、人々に夢と感動を与えられる産業です。当社グループが、魅力あふれる企業グループであり続け、今後もたくましく成長していけるよう、共に頑張りましょう。 

◆三菱地所(株)執行役社長 吉田淳一氏

 当社には、時代が移り変わっても「守るべき」我々の原点、三菱三綱領(所期奉公・処事光明・立業貿易) がある。英語に直せば、それぞれpublic、fair、globalだ。その考えをもとに、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という当社グループの基本使命があることを心に留めておいてほしい。

・ 本日から当社グループの一員として仕事に取り組む上で、次の4点を大切にしてほしい。

(1)インテグリティ: 私たちの仕事は、周囲の方々からの信頼を得ることが非常に大切である。日々の仕事のなかで「誠実・信頼」を心掛け、社会やお客さまから信頼される社会人になってほしい。

(2)チャレンジ、イノベーション: 当社は日本で初めてのオフィス街を創りあげるなど、様々な新しいことにチャンレジしてきた。今も、丸の内での自動運転バスやロボットの実証実験、空港事業への進出など、新しい取り組みを続けている。皆さんにも、常に新しい視点や発想で、これまでにないイノベーションを起こしてもらいたい。

(3)グローバル: 今年は三菱地所グループがオフィシャルスポンサーを務めるラグビーワールドカップが開催され、日本および東京の国際競争力を強化し、その魅力をアピールしていく上で重要な年になる。皆さんには、日常の仕事の中で常にグローバルを意識して仕事に臨んでもらい、語学力のみならず、多様な価値観を持った人たちと交流して理解し合える、真の意味でのグローバル対応力を磨いていってほしい。

(4)アズワンチーム: 一人の力には限界がある。ラグビーにおける「One for all All for one」の精神は、「人を、想う力。街を、想う力。」というスローガンのもと、人々や世界への想いを胸に、関係者と共に街づくりにチャレンジしてきた当社の基本理念に通じる。それぞれの持ち場で役割を果たし、信頼する仲間と連携することでこそ組織としての力を発揮できるということを念頭に置いて仕事を進めてほしい。

・ 本年度は当社グループの目指すべき姿を掲げた中期経営計画の最終年度であり、今回が平成最後の入社式となる。まさに新しい時代・節目への転換期にいる皆さんには、失敗を恐れず、自分から積極的に動き、常に新しい発想でチャレンジし続けてほしい。当社グループの価値創造の原動力になってくれることを期待している。

◆住友不動産(株)代表取締役社長 仁島浩順氏

 住友不動産グループを代表して、皆さんの入社を心より歓迎します。

 当社は、新しい元号が始まる今年、これまでの増益路線を継続し更なる飛躍を目指す「第八次中期経営計画」をスタートします。

 前中計は、好調な企業業績、低金利継続など良好な景況に支えられてきましたが、足元では世界的な景気減速懸念があるなど、事業環境の急速な変化も起こりうる予断を許さない情勢です。

 そうした中で、次期以降も持続的成長を実現するためには、当社グループの成長を支えてきた、厳しい環境下にあっても常識に囚われない独自の発想で挑戦する姿勢を貫くことが肝要です。

 皆さんにも是非に、この取り組み姿勢を承継していただき、漫然とした前例踏襲を良しとせず、独自の発想で最善を求める姿勢を身に付け、更なる当社グループの発展に貢献していただきたい。当社のモットーである「快活な気風」で、これから共に頑張って参りましょう。

◆野村不動産ホールディングス(株)代表取締役社長 沓掛英二氏

 皆さんは、今日から野村不動産グループの一員となります。
 役職員全員で、皆さんの入社を心よりお祝いし、歓迎いたします。
 本日、新元号が発表となります。皆さんは、新たな元号がスタートする記念すべき年次の新入社員となります。当社はこの平成の時代に大きく成長し、そして、新しい時代に向けて大きく成長しようとしている企業グループです。

 入社に当たり、伝えたい点が1点だけあります。野村不動産グループはまさに「未来志向」の企業集団であるということです。
 野村不動産グループの企業理念は「あしたを、つなぐ。 私たちは、人、街が大切にしているものを活かし、未来(あした)につながる街づくりとともに、豊かな時を人々とともに育み、社会に向けて新たな価値を創造し続けます」というものです。
 この理念を、お客様や社会に対する「私たちの約束」とし、不動産開発や不動産に関連するサービス・マネジメントビジネスの発展を目指しています。
 未来志向で行動していくためにも、これから皆さんが入社する会社や業務が、どう言った生い立ちでスタートし、先輩方が様々な苦労や努力を重ねた結果、現在があることを、確りと理解したうえで未来を見つめてください。
 我々、野村不動産グループは、今期より2028年を目指した、新たな中長期経営計画をスタートします。未来に向けて大きな成長を計画し、実行に移していきます。
 皆さんも一人一人が「未来志向の発想と夢」をもって、野村不動産グループの一員として歩んでもらいたいと思います。

 野村不動産グループは、一人一人の行動指針として、
「お客様第一の精神」
「独創的発想による新たな価値創造」
「挑戦者であり続ける姿勢」
「社会と共に成長してゆく自覚」
「生き生きと働く、ウエルネスの実現」
を掲げています。

 また、野村不動産グループは、「人材を最も大切な財産」として成長してきた、そうしたDNAを持った企業であり、それは今後も揺るぎません。

 皆さんと一緒に、この行動指針やDNAを共有し、明るい未来の実現のために、歩んで行きたいと考えています。

◆東京建物(株)代表取締役 社長執行役員 野村 均氏

 皆さん、本日は入社おめでとうございます。新しい仲間を迎えることができ、大変嬉しく思います。
 当社は明治29年10月に設立され、昨年創立122周年を迎えました。これは長い歴史の中で、創立者・安田善次郎翁が旨とした“お客様第一主義”と“進取の精神”を大切にし、社員一人ひとりが時代の要請を細大漏らさず把握し、しっかりと応えてきた積み重ねの結果だと考えています。

 当社の企業理念は「信頼を未来へ」です。この企業理念は、お客様や地域の方々から信頼を得るためにはどうすればよいか、社員一人ひとりが考え抜き、行動し続けることによって、初めてその意味するところが相手に伝わり、理解されるものです。また、この企業理念は社外に対してのものだけではありません。社内や東京建物グループ内においても、お互いに仲間として信頼し合い、「この人とまた一緒に仕事がしたい」「この仲間と最後までやり遂げたい」と思えることにより、初めて本当の意味でのシナジーが生まれてくるはずです。
 本年は2019年を区切りとした5ヵ年の中期経営計画の最終年であり、おかげさまで連結営業利益目標を達成できる蓋然性が高まってきています。また、その中では『次も選ばれる東京建物グループへ』というスローガンを掲げ、昨年より「全員営業の実践」というテーマを設定しております。これは、グループで手掛ける幅広い事業領域のどの分野に携わっていても、全員がグループの各事業に役立とうという意識を持ち、徹底して実践していくことによって、最終的にグループの稼ぐ力に繋げていくことを表しています。そして、それを成し遂げるためには、日頃から部門を超え、役職員みんなで楽しみながらコミュニケーションを深めていくことが不可欠です。社内・社外で築き上げた“信頼”が未来へ亘っても続いていくことで、「次も選ばれる東京建物グループへ」という目標が初めて達成されますし、これが当社のあるべき姿だと考えています。皆さんもそのような観点で物事を考えるようになってほしいと思います。
 最後に、身体は全ての資本であり、健康なくして何事も成し得ることはできません。当社は、優れた健康経営を実践している企業として、『健康経営優良法人(ホワイト500)』に認定されております。今後も一人ひとりの健康の維持・増進活動を積極的に推進していきますが、健康管理には自分で責任を持ち、くれぐれも留意するよう気をつけて社会人生活を過ごしてください。
 そして、皆さんの成長が当社発展の原動力となることを期待しています。
 以上、私からの祝辞といたします。

◆(株)大京代表執行役社長 小島一雄氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。総勢193名の皆さんとともに、本日ここに入社式を迎えられたことを、役職員一同、大変うれしく思います。
 本日は、皆さんが社会人として第一歩を踏み出された記念すべき日です。この日を迎えるにあたり、ご家族をはじめ、お世話になった方々への感謝の気持ちを忘れず、新たな決意を持って社会人生活をスタートしていただきたく思います。

<社会人生活と学生生活の違いについて>

 本日から新社会人となる皆さんに、まずは学生生活と社会人生活にある大きな違いを2つお話しさせていただきます。
 1つ目は、「立場が変わる」ということです。今までは消費者側もしくはサービスを受ける立場にいることが多かったと思いますが、本日からは生産者側もしくはサービスを提供する立場になります。これまで消費者として感じてきたことを糧として、新たな生活を切り拓いていってほしいと思います。
 2つ目は、「個人で成果を上げることが中心だったところから、チームや組織で成果を上げることが中心になる」ということです。しかも、性別や年齢、国籍を問わず、さまざまな立場の方とそれぞれの特色を生かしながら成果を上げていくことが求められます。

<社会人の基本について>

 次に、新しい社会人生活の一歩を踏み出すにあたり、社会人の基本を2つお伝えします。
 1つ目は、時間を守ること、2つ目は挨拶をきちんとすることです。この2つは当たり前のことのようで、意外とできないものです。
 1年目はこの2つの基本がしっかりと身に付けばよしとするくらいの重要度で取り組んでいただきたく思います。

<大京グループの非上場化について>

 2019年2月に、大京グループはオリックスの完全子会社となり、非上場となりました。大京グループは今まで、マンション開発、管理、仲介、工事など、マンションを中心とした不動産事業を行ってきましたが、今後は、オリックスの行っている不動産事業と機能を統合していくことで、オフィス開発、物流施設、ホテル開発など、より総合的な不動産業にもフィールドを広げていく可能性があります。

 最後に、皆さんにはこの1年間、新入社員という特権が与えられます。分からないことがあればその場で聞くなど、この特権を生かしながら精一杯頑張ってください。今後の社会人人生は本当に長丁場ですので、焦らず腰を据えて着実に成長していただきたく思います。

 皆さまのこれからの人生が健やかで実り多いものになることを祈念して、お祝いの挨拶とさせていただきます。

◆(株)長谷工コーポレーション代表取締役社長 辻 範明氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。

 長谷工グループは現在、好業績が続いていますが、これは東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設・不動産市場の活性化の影響が大きいと考えています。ただし、2020年以降はこの追い風がやむおそれがあり、その時には中長期的な流れである、少子化・高齢化に伴う人口減少や世帯数減少の影響がより顕著に表れると思います。

 一昨年4月にスタートした中期経営計画「NBj計画」(New Born  haseko Jump up plan)は、2020年以降の新しい時代に向けたグループの基盤作りと位置づけています。時代の移り変わりに備えて、様々な変化が生じつつある時が今だと感じています。新入社員の皆さんは、目の前の仕事に一生懸命取り組むのと同時に、長谷工グループの進化の当事者としての意識を持ってこれからの日々を送ってください。

 年頭に今年のキーワードとして「堅忍不抜」という言葉を掲げました。「堅忍」は意思がきわめて強く、じっと耐え忍ぶこと。我慢強いこと。「不抜」は固くて抜けないという意味。合わせて、「辛く苦しいことがあっても我慢して、ひたすら意思を貫くこと」という意味になります。世の中の状況がどうであれ、安全・安心で快適な住まいを提供するために、“堅忍不抜”の精神で、社員全員が各々の立場・役割に則って、基本に忠実に業務に励んで欲しいと思います。
 長谷工の社員は、目標を与えられると粘り強く、最後まで諦めずに何とかしようという気持ちを持って行動します。長谷工のDNAとも呼んでいますが、自分の会社は自分で良くする、何とかするんだという気持ちを社員全員が共有していたからこそ、過去の修羅場・土壇場・正念場という3つの場を乗り越え、会社を成長させてきたのだと思います。長谷工グループは「大いなる中小企業」の集まりだと思っています。皆が会社のために何ができるかを常に考え、常に動く。現状に甘んじることなく全員で努力する。そんな人材になるように努力をしてください。

 「グループの全社員が営業マン」というプロジェクトを、グループ全体で進めています。一人一人が自分の所属する会社だけでなく、グループ全体のために行動するグループ連携の考え方が、長谷工グループの良いところであり、強みだと思っています。これからはいつもグループを意識して行動して頂きたいと思います。

 一日も早くこのグループの一翼を担う人材として活躍されることを期待しています。

◆森ビル(株)代表取締役社長 辻 慎吾氏

 本気で都市づくりをしたい人にとって、森ビルは圧倒的に面白いはずだ。共に挑戦し、共に進化し、共に未来を築いていこう。

 5月1日から新しい時代の幕があく。森ビルにとっても今年は創立60周年を迎える特別な年だ。今、我々は多くの都市再生プロジェクトを抱えているが、60年の歴史においても、これほどの数の大規模プロジェクトを一気に進めるのは初めてのこと。これからの数年間は、東京や日本、そして森ビルにとって、未来を左右する大変重要な時期だ。クオリティもスケジュールも一切妥協することなく、一心不乱に都市再生に取り組んでいく。

 「虎ノ門ヒルズエリア」では、「ビジネスタワー」が今年の末に竣工し、「レジデンシャルタワー」が2021年初頭に竣工する。地下鉄日比谷線新駅の名称も「虎ノ門ヒルズ」駅に決まり、新駅と直結する「ステーションタワー」も異例のスピードで進んでいる。「虎ノ門・麻布台プロジェクト」もプロジェクトの骨格がほぼ固まり、今夏の着工に向けて細部まで詰めている。また、昨年開業し、東京の新たな磁力となった「森ビルディングデジタルアートミュージアム」は、1周年を前に来場者数が200万人を突破する勢いだ。

 ダイナミックに物事が動いているときは、人も組織もぐんぐん成長できる。若手にもチャレンジする機会や舞台が巡ってくるはずだ。森ビルの仕事は非常に幅が広いが、すべての業務は、根っこのところで我々が目指す都市づくりにつながっている。どんな経験も決して無駄にはならない。

 まずはいろいろな部署で経験を積み、「自分は何をやりたいのか」「何に向いているのか」を、自分自身でしっかりと考えて欲しい。本気で都市づくりをしたい人にとって、森ビルは圧倒的に面白いし、食らいついていけば大きく成長できるはずだ。森ビルらしく、共に挑戦し、共に進化し、共に未来を築いていこう。

◆日本土地建物(株)代表取締役社長 平松哲郎氏

 10名の若き精鋭が、元気な顔で今日から日土地グループの一員に加わってくれることを嬉しく、心強く思います。

 これから社会人としてのスタートを切る心構えとして、お願いしたいことが3点あります。

 まず、自分の頭で考え行動する、自律した社会人になってください。自律する意識を持つか持たないかで、成長に大きな差が出ます。次に、失敗を恐れず積極的に挑戦してください。今までの既成概念や従来の延長上ではない、いわゆる「不連続な変化」への対応が求められる時代に、皆さんがイノベーションを起こしていくことを強く望みます。そして、誠実で信頼される社会人になってください。そのために最も重要となるのは「人間性」であり、真摯な姿勢や熱意あふれる行動を通じて、しっかりと自分自身を磨いていってください。

 社会人となった今日の感動と、新鮮な気持ちをしっかりと胸に刻むとともに、ご両親やお世話になった皆さんへの感謝の気持ちも忘れないようにしてください。

 本日は誠におめでとうございました。

◆三菱地所レジデンス(株)取締役社長 脇 英美氏

 三菱グループの企業活動の指針となっている「三菱三鋼領(1 所期奉公、2 処事光明、3 立業貿易)」を先ず覚え、大切にしてほしい。
 また、三菱地所レジデンスの「暮らしに、いつも新しいよろこびを。」というビジョンのもと、絶えず住まいについて考え抜いてほしい。会社を支える一員として、当社のこうた経営ビジョンや事業戦略を念頭に置き、日々の業務に励んでもらいたい。

 2019年度は、三菱地所グループ及び三菱地所レジデンスの中期経営計画の最終年度にあたる。その大命題に掲げていた、お客様の声をしっかり聞いていいものをつくることによって、「ザ・パークハウス」を真のNo.1ブランドにしていこう。また、三菱地所グループ内でのバリューチェーンを一層強め、顧客の生涯価値を追求することが重要だ。住まいについて、価値観が多様化するなかで、「今までのやり方」だけで生き残ることは難しい。視野を広く持ち、枠を超えてモノづくりを進化させてほしい。そして新たな価値創造ができる社員の姿を目指してほしい。

 「一生ものの住まい」を提供することは、言い換えればライフスタイルを提案することでもある。前年度は「働き方改革」の一環として、本社移転や全社員フレックス制度の開始など多様な働き方を実現できるようにした。新入社員のみなさんにおいても、一人ひとりのライフスタイルを充実させることが、一生ものの住まいを創ることにつながる。そのためにも業務効率化・生産性向上を目指していってほしい。

 今年度は26名の新入社員を迎えたが、「三菱地所」ブランドを背負っていることを自覚し、コンプライアンスの意識を常に持つこと。そして常に当事者意識をもって行動してほしい。また当社の5つの行動規範(「失敗を恐れない」 「自らつくり出す」 「開かれていること」 「視野を広く持つこと」 「誠実であること」)を、自ら体現できる社員となり、何事にもチャレンジしてもらいたい。社会人生活において、大変なこともあると思うが、仕事の楽しみ方を先輩に教えてもらいながら、また、自ら吸収することで、伸び伸びと成長してほしい。

◆住友不動産販売(株)代表取締役社長 伊藤公二氏

 皆さん、住友不動産販売への入社、誠におめでとうございます。

 当社は、「顧客第一主義」を経営理念として掲げています。顧客第一とは、当社が不動産取引においてお客様に満足いただける仲介を行うということ。その為には、お客様のご要望、ご事情を正確に把握した上で、適切なアドバイスや提案をスピーディーに行うことが求められ、不動産流通業務に精通するとともに、高度なバランス感覚と人間力が必要です。大変やりがいがあり、社会的にも重要な仕事ですので、「顧客第一主義」を常に念頭に置いて、業務に取り組んでください。

 当社の経営理念を実践するために心がけて欲しいことが三つあります。
 一つ目は、「不動産流通のプロになれ」ということです。不動産取引の為には、関係する多くの法律の知識と、調査能力を身につけるとともに、不動産マーケットに精通する必要があります。
 二つ目は、「高い目標を持って、挑戦せよ」ということです。私たち社会人が成長していくには、自ら自己研鑽して、業務知識、経験を積み、一人前になるしかありません。能動的に、自らの目標を高く設定し、それに挑戦し、達成していくことが皆さんの成長につながり、そして皆さんが成長することが、会社の発展につながります。
 三つ目は、「報連相を徹底し、人の話を素直に聞く」ということです。「報連相」は、組織を機能させるための基本です。また報連相をする際に、上司などから、指示、命令、アドバイスなどを聞くことになりますが、たとえ自分の考えと違っていても、まずは、素直に聞いて、自分の考えが間違っているかもしれないと反省することが大事です。コミュニケーションが円滑になるとともに、自分の成長にもつながります。

 最後になりますが、社会人は「体」が資本です。健康に留意され、明るく元気に、そして1日も早く「当社を支える人材」になってください。

◆東急リバブル(株)代表取締役社長 太田陽一氏

 皆さん、東急リバブルにようこそいらっしゃいました。
 「新しい環境とそれぞれの目標」に臨む表情を拝見すると、皆さんの人生にかかわる期待と責任を強く感じます。

 これから皆さんは一人ひとりの成長を通じて、皆さんが所属する組織の、そして会社全体の成長と変革を担っていくわけです。皆さんが会社で役割を果たすことによって、事業をする会社として成長し、社会に対する努めを果たし、皆さん一人ひとり、そしてご家族に良い結果をもたらします。事業と社会と皆さんどれが欠けてもいけません。これらが連携して成長していくことが東急リバブルの誇りであり、ルールです。大学を卒業したばかりの皆さんに、成長と変革を担っていくと言っても実感がわかないかもしれませんが、「志」と「経験」と「意志」が整えば、決して難しいことではありません。

 東急リバブルで働くビジネスマンとして私が考える行動指針を3点お話ししておきます。
 一つ目は、好奇心を持ち、目標を定め、それを行動に移すことです。
 二つ目が、経験から学んで、自ら成長させることです。
 三つ目は、責任を認識して、やりきる意志です。
 「好奇心・目標・行動」、「場数と成長」、「責任とやりきる意志」を主体的に重ね、発揮し、信頼できる仲間と役割を果たしてくれることを期待します。
 当社の核となる力、風土・文化を感じて、できるだけ早く身につけてもらいたいと思います。

 我々の仕事は、お客様の課題を解決することです。取引や事業の場において、関係者の皆さんをコントロールして最高の結果へと導くことです。
 不動産流通業界の「お客様評価No1」、「事業競争力No1」、「働きがいNo1」を目指して共に頑張りましょう。

◆東京建物不動産販売(株)代表取締役社長執行役員 加茂正巳氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
 不動産業界は人間や企業活動に欠かせない「衣食住」の「住」に関わる重要な仕事を担っており、その中で当社は東京建物グループ全体の顧客最前線企業として、「仲介」「アセットソリューション」「賃貸」を主な事業として展開する総合不動産流通企業です。

 皆さんが当社の社員として仕事に取り組む際に大切にしてほしい価値観である、当社の企業理念「信頼・創造・未来」についてお話しします。

 まず、「信頼」と「未来」についてです。当社が永年の歴史の中で積み重ねてきたお客様の「信頼」は、一朝一夕には得られない、最高の価値を持つものです。目の前の仕事をきちんとやり切り、一つ一つの取引でコツコツと「信頼」を積み重ねてきた先輩社員の努力の先に「未来」の取引があります。皆さんが取り組むことになる仕事で無駄なことはありません。真正面から仕事に取り組んでください。

 次に、「創造」についてです。当社は東京建物グループだからできること、東京建物グループにしかできないことは何かを考え、「創造」すなわち付加価値をつけることで不動産価値向上の実現を提案し、「信頼」を得てきました。これからは、皆さんがその「創造」に向けて挑戦するメンバーです。この「創造」のために、正しい好奇心を持って世の中の変化を見つめること、スピード感をもって新しいことに挑戦することを大切にしていただきたいと思います。

 今日から皆さん自身が当社の顔となります。お客様にとってかけがえのない存在となるために、当社にしかできない新しくユニークな価値を「創造」し、その積み重ねがお客様の心を動かし、「信頼」が生まれ、それが「未来」の取引につながっていく。そのような素晴らしい東京建物不動産販売の風景を共に叶えていきましょう。

◆大和ハウス工業(株)代表取締役社長 芳井敬一氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。役職員を代表して心よりお祝い申し上げます。

 入社は人生の新しい物語のスタートです。新元号とともに社会人人生を走っていく皆さんは、自分の目標をどのように実現していくかを考え、その目標に向かって努力を続けてください。

 現在、日本では消費税増税を控えており、世界経済でも米中の貿易摩擦や日韓問題など複雑な経済情勢となっています。こうした逆境に立ち向かっていくためには、皆さんの成長が不可欠です。そこで、新入社員の皆さんには期待と希望を込めてお願いしたいことが7点あります。

 1つ目は挨拶の徹底です。「おはようございます」「ありがとうございます」「お疲れ様です」などの挨拶はコミュニケーションの基礎となり、仕事を円滑に進めるための潤滑油になります。皆さんが率先垂範して、事業所を活気づけてください。

 2つ目は”正対”することです。問題が発生した時に、斜に構えたら解決できません。お客さまからの信頼獲得のためにも、何事にも嘘をつかず、逃げずに、常に前向きで”正対”してください。

 3つ目は周りの人への感謝です。皆さんは家族や親戚、友人など周囲の人に支えられて、ここまで成長してきました。ぜひとも、初任給は感謝の気持ちとこれからの決意を表すために使うことを推奨します。

 4つ目は、知識の積み重ねです。皆さんは良き同期・仲間であると同時に、好敵手です。現在、個人の能力差はほとんどありませんが、やる気次第で大きな差が生まれます。最初はほんのわずかでも、それが倍々になって如実に表れてきます。そのため、配属された部門はもとより、部門の垣根を超えて知識を得るとともに、他社に就職した友人からも多くを学ぶことで社会全体を理解するよう努めてください。

 5つ目は心を切り替えるための「リセットキー」を持つことです。例えば、運動や読書、音楽、芝居の鑑賞といった「リセットキー」があれば、悩んだときに笑顔になるための心の支えになります。仕事には浮き沈みがありますが、努力を続けるための活力にもなります。

 6つ目は特別な人財であることの認識です。当社では、創業者から受け継がれている夢「創業100周年売上高10兆円の企業群」の実現に向けて業容を拡大していますが、創業100周年(2055年)の頃には皆さんの中から主要な経営層が輩出されます。そのため、皆さんは向上心を持ち、お互いに刺激し合って、切磋琢磨してください。

 最後に、創業者の著書「わが社の行き方」を熟読し、当社の原点を知ることです。皆さんが壁にぶつかった時に、「わが社の行き方」の中にある「行動第一主義」や「全員営業員たれ」、「スピードは最大のサービス」といった精神は、困難を乗り越えるためのヒントを与えてくれます。自分の状況に落とし込み、目標を達成するための道しるべとしてください。今後の活躍を大いに期待しています。

◆積水ハウス(株)代表取締役社長 仲井嘉浩氏

【改革のキーワードは「イノベーション&コミュニケーション」】

 新入社員の皆さん、本日は入社おめでとうございます。皆さんと一緒に仕事ができることを大変うれしく思い、また大変ワクワクしています。何故かというと、若く新しい感性を持った方たちが入社してきてくれたおかげで、さらなるイノベーションが生まれる可能性があると思っているからです。
 私は今、社内で「イノベーション&コミュニケーション」をキーワードに改革を進めています。もっともっと組織内のコミュニケーションを活性化することによりイノベーションを起こそうと考えています。リーダー層にも、これからのリーダーは社員と「コミュニケーション」をとりながら、新しい価値を創造しなければならないと言い続けています。皆さんも是非、積極的にコミュニケーションをとるよう心がけてください。また、皆さんが配属された組織内だけでなく、本日ここにおられる同期の仲間たちとのコミュニケーションも大事にしてください。これから長い人生、成功もあれば、壁に当たることもあります。そんな時、特に同期の存在はかけがえのないものとなるでしょう。
 そして、もう一つのワード「イノベーション」についてお話させていただきます。イノベーションと聞くと何か画期的な、または革新的なアイデアを考えないといけないのではないかと萎縮してしまうかもしれません。しかし、イノベーションというのは実はそんなに堅苦しくないのです。秘訣はお客様に新しい価値をどのようにご提供するか、言い換えれば「お客様がさらに幸せになっていただくためのアイデア」は何かないかと常日頃から考えていることが、イノベーションになるのです。

【「人生100 年時代の幸せ」を提供、地方創生などで社会にも貢献】

 ここでお客様の幸せについてお話したいと思います。当社は「わが家を世界一幸せな場所にする」というビジョンを昨年発表しました。2020年に当社は創立60周年を迎えます。今まで住宅産業のリーディングカンパニーとして、先進的な技術で安全・安心・快適性を提供し時代を牽引してきました。これらに加え、これからは「人生100年時代の幸せ」を提供していきます。第一弾として2020年春の販売を目指して「家が健康をつくりだす」をテーマに実証実験を開始しました。そして皆さんと一緒にイノベーションを起こし、お客様の幸せをアシストするサービスを次々とインストールできる住宅「プラットフォームハウス」を考えていきます。そしてお客様を幸せにするために、まずは皆さんが幸せになっていただきたい。このような思いで男性社員の1ヵ月以上の育児休業完全取得を宣言し、「イクメン休業」も開始しました。人生100年時代を幸せに生きるためには「有形資産」よりも「無形資産」が重要です。無形資産とは健康や家族、友人とのつながりや知識、スキルなどを言います。わかりやすく言いますと、しっかり睡眠をとって、家族や友人を大事にし、自分の知識やスキルを身につけるための学習を生涯怠らないということです。
 話は変わりますが、「Trip Base 道の駅プロジェクト」についてお話しします。これは各都道府県と組んで、1県当たり、3~5施設の宿泊特化型のホテルを整備するプロジェクトで、地元で食事や体験をしていただくなど、少しでも地方創生のお役に立ちたいという思いで開始しました。既に3,000室程の目処が立っています。地方には、まだ日本人も知らないような観光資源が眠っています。運営はマリオット・インターナショナル様にお願いして、地方が少しでも活性化できるように推進します。このプロジェクトは当社オリジナルの「βシステム構法」が支えています。防火、遮音性などの住宅で培ったノウハウが備わったこの構法は、ホテルや幼稚園、介護施設などでも好評をいただいており、開発してくれた技術陣に感謝しています。

【住宅のプロとして日々学び、コツコツとやり抜くことが大切】

 皆さんは今日から住宅のプロです。プロスポーツ選手が毎日練習を怠らないように、常にプロ意識が必要です。建築や不動産に関する知識やハード、デザイン、インテリア、そしてファイナンシャルプランニング、税務、資金計画、ライフサイクルコストなどの知識に至るまで学ぶべきことはたくさんあります。焦らずにコツコツ勉強してください。時に、壁に当たることもあるかもしれませんが、逃げずに「やり抜く」ことが大切です。当社グループで10年間コツコツと知識を蓄えていけば、どこに行っても通用する人材に必ず成長できます。私も睡眠時間や家族や友人との時間を大事にしています。そして日々新しいことを勉強しています。
 最後になりましたが、住宅のプロとして、多くの人を幸せにできるよう、ともに社会に貢献してまいりましょう。

◆積水化学工業(株)代表取締役社長 髙下貞二氏

 新入社員の皆さん、積水化学グループへの入社おめでとうございます。
 心からお祝いと歓迎の意を表します。

 私からの新入社員の皆さんに期待することを3つお伝えします。

1. 限りない努力
 「一隅を照らす」という言葉があります。「それぞれの持ち場や立場で精一杯努力する人は何者にも代えがたい大事な国の宝である」という意味です。まずは、自分の持ち場で目の前の仕事に全力で取り組んでください。

2. 人は仕事で磨かれる
 何のために働くのか。それは仕事を通じて自分を鍛え、磨き上げ、人間として成長していくためです。今後、困難な仕事や試練は必ずやってきます。その時には逃げずに挑戦してください。その経験が必ず自分を磨きます。

3. ESGについて自ら知見を深める
 ESGを経営のど真ん中に置き、事業を通じて普遍的な社会課題を解決しSDGsに貢献することは、積水化学グループの社会的使命であり責任です。皆さんも自分自身で、社会課題にどのように取り組むべきかを、しっかりと考え勉強してください。

 皆さん一人ひとりの限りない努力と挑戦で、積水化学グループの成長を導いてください。

 皆さんのこれからの検討を祈ります。

◆トヨタホーム(株)取締役社長 山科 忠氏

 今日、皆さんをトヨタホームの一員として心から歓迎します。入社した皆さんの大いなる活躍を期待するとともに、各職場の皆さんには、新しく入社された方々が、伸び伸びと活躍できるよう、温かく親身になって、対応いただくようお願いします。

 2019年度のトヨタホームは、更なるブランドイメージの定着と、お客様の多様なニーズに対応する事業の多角化への取り組みを推進していきます。そして、デミング賞受賞に恥じない、商品、サービスを提供していきます。

 そこで新入社員の皆さんに三つのお願いがあります。一つは「自分に厳しく」ということです。今後、配属される職場で何に取り組みたいのか、それぞれの持ち場、立場で高い目標を設定してください。二つ目に職場へ「新しい風」を吹き込んでください。フレッシュな皆さんを迎えることで、職場も活性化します。「新人だから」と尻込みせず、「新人だからこそ」の視点でカイゼンに取り組んでください。その時に大事なのは、「現地現物」です。目の前のことを自分事とし、更に良くしようという視点が重要です。

 三つ目に感謝の心と謙虚な姿勢を大事にしてください。こんにちの皆さんがあるのは、ご家族や周囲の方々の支えやご協力の賜物です。これからの皆さんの働きも、職場の上司・先輩・仲間はもとより、お客様・販売店や仕入先の皆さま、そして地域の皆さまなど、多くの方々の支えがあって成り立っていることを忘れないでください。

 トヨタホームが皆さんにとって夢を叶える、かけがえのない人生の舞台になることを願っています。

◆パナソニック ホームズ(株)代表取締役社長 松下龍二氏

 入社おめでとうございます。本日入社した54名の皆さんは、平成の終わりと新しい「令和」の時代の節目に入社するという、貴重な経験をされています。

 本日から、パナソニックグループは、従来の4カンパニーから7カンパニー体制となり、当社は、ライフソリューションズ社(旧エコソリューションズ社)の中に位置づけられます。
 社会や会社に環境変化がありますが、当社の会社としての考え方や理念は不変です。当社が、“住まいは人間形成の場である”とする松下幸之助創業者の想いをはじめ、良質の住宅供給や最高のお客さま満足度の実現を社会的使命としていることは、過去も今も脈々と受け継がれています。

 皆さんにお願いしたいことが2つあります。1つめは、「志(夢)を持つ」ということです。皆さんの誰しもが知っている有名人は、皆夢を持ち実現に向けて努力することが共通認識になっています。
 大リーグで活躍するイチロー選手が小学4年生の時に書いた、将来の夢についての作文には「一流のプロ野球選手になること」とし、実現に向けた実行項目のほか、入団するチームや契約金額等についても詳しく書かれています。このように、夢は具体的に持つこと、そして、実現させるために、誰にも負けない努力をすることが大切です。そして、人は、自らの夢を実現すると感謝の気持ちが湧いてきます。

 2つめは、「不条理を楽しむ」こと。大卒3年目までの社員の離職率が過去と比べて高まる中(厚生労働省調べ)、離職の理由は、「思っていた仕事と違った」「給与が低い」等、自分中心のものになっています。また、会社が嫌になる理由も「上司の仕事の仕方が気に食わない」「労働時間・環境の不満」等、自分以外の人や環境に原因があるとするものになっています。
 入社後の不安や不満を解決していくために、見習いたい上司・先輩をロールモデルにすることや、恩師や家族などを社外のメンターとして良き相談相手にしてみてください。そして、今一度、何のために仕事をするのか? について考えてみてください。当社で働くということは、住まいの提供を通じてお客さまに感動とご満足をいただくことです。どんな環境下であろうとも、お客さまのために一心に仕事をし、感謝されることが自分の幸せと成長に繋がります。

 最後に、皆さんは是非、「あかるく・いつでも・さきに・つづけて=あ・い・さ・つ」を心がけながら自発的に挨拶を実践し続けてください。また、1日10分でよいので、読書を続けることをお勧めします。
 また、社会人は100点満点のうち1点でも信頼を失うと評価は0点になります。お客様の感動とご満足のための社会人の責任として、常に肝に銘じておいてください。

 当社が目指す姿は「特長のある会社」、「信頼される会社」、「社員が誇れる会社」です。当社はまだまだ発展途上にありますので、3つの特長を皆さんと一緒になって作っていきたいと思います。

◆三井ホーム(株)代表取締役社長兼社長執行役員 池田 明氏

信頼という財産を築く

 三井ホームへの入社、誠におめでとうございます。三井ホームグループを代表してお祝いの言葉を申し上げます。

 当社は1974年の会社設立以来、これまで全国で累計約24万棟の家づくりにたずさわってきました。この実績は、これまでに諸先輩が築き、当社の人、技術、ブランドなど、そのそれぞれをお客様にご評価いただけた結果に他なりません。

 今年は5月1日に、本日決定した新しい元号「令和」に改元される年となりますが、当社にとっても会社設立45周年を迎える節目の年です。設立時からみれば、少子高齢化やライフスタイルの多様化など、社会情勢は大きく変化しています。企業として歴史の重みを大切にしながらも、時代の変化に柔軟に対応し、これからの時代をリードしていかなければなりません。

 中核事業である注文住宅事業においては、これまで当社が培ってきた優れた耐震性や耐久性などの基本性能とともに、強みであるデザイン力、コンサルティング力に一層磨きをかけ、お客様の期待に応え、三井ホームに住むことがお客様の誇りになる確かなブランドを築いていかなければならないと思います。

 また、これまで以上に三井不動産グループ各社との連携を強化し、住宅事業のみならず介護・福祉施設や文教・保育施設などの施設系建築事業やリフォーム事業、海外事業など、事業フィールドのさらなる拡大を図り、持続的な成長を目指します。

 皆さんは今日、大いなる希望を抱いて、入社式に臨んでいると思います。当社には、自分を成長させる、自分の可能性と出会う機会がたくさんあります。失敗を恐れず多くの経験を積み、それぞれのおかれた分野で一人ひとりがその分野のプロフェッショナルになってください。そして、お客様はもちろん、関係会社の皆様、先輩、同期など、関わる全ての人から信頼される人になってください。信頼という財産を築くことができれば、その財産が多くの場面で皆さんを助け、力を与えてくれるはずです。

 今日から皆さんは仲間です。三井ホームブランドを社会に貢献し、愛される企業として、一緒に輝かせていきましょう。みなさんの活躍を心より期待しています。

◆住友林業(株)代表取締役社長 市川 晃氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。ようこそ住友林業へ。

 今日から皆さんは社会人として、本当の意味で独り立ちをされますが、こうして今日という日を迎えることができたのも、ご両親をはじめ、様々な方々のサポートがあってのものです。今一度、これまでの日々を振り返っていただき、支えて頂いた方々に対して心から感謝の気持ちを持ってください。

 今日、私から3つの話をさせて頂きます。
 1つ目は住友林業グループの歴史、経営理念について。
 2つ目は住友林業グループの事業の方向性ついて。
 そして3つ目は人生の先輩として皆さんに贈る言葉です。

■住友林業グループの歴史・経営理念

(中略)

 このように住友林業の事業は、様々な地域や分野で拡大を続けていますが、皆さんには、真のグローバル人財になって頂きたいと思います。
 グローバル人財とは自分とは異なる多様な価値観を受け入れ、その上できちんと自分の意見を主張し、創造的に考え行動する人のことです。
 海外で活躍する人だけをグローバル人財と言うのではありません。

 これから皆さんが踏み出す社会は自分とは違う価値観やものの考え方を持った方がたくさんおられます。そういう多様な考え方や社会の状況をしっかり理解する、そして自分の意見を持ち、話し合い、広い視点で物事を考える。
 つまり、多様性の中から新しいもの、創造的なものを生み出していくことのできる力を持つことがグローバル人財の基本になるのです。皆さんにはどこで仕事をしても世界に通用する人財になっていただきたいと思います。

 次に我々の事業の根底にあるものついてお話します。
 今から400年ほど前に住友家の家祖である住友政友が、文殊院旨意書(もんじゅいんしいがき)というものの中で、住友の事業精神の源流となる商いのあり方を説いています。冒頭に“商売はいうまでもないが、何事も粗略にせず、全てのことに心をこめて励むように”と、商売人である前に誠実と努力を重んじ人格を磨くことを説いています。
 そして5か条からなるこの教えはその後、住友家法として成文化されていきますが、特に、“信用を重んじ、確実を旨とし、浮利に趨らず”という考え方や、“自利利他公私一如”と言って、“事業は自身を利すると共に天下国家社会を利するものでなければいけない”という住友の事業精神は現在に至るまで脈々と受け継がれています。
 住友林業としても独自に経営理念や行動指針というものを定めていますが、「住友の事業精神」を経営の根源として明示しています。これらは我々の日常の業務や行動の羅針盤となるものです。折に触れて見返していただきたいと思います。

■住友林業グループの事業の方向性と今後について

(中略)

 住生活に関わる事はもちろんの事、新たな発想でイノベーションを起こし、人々の暮らしの向上と社会の発展を支えていく事で、住友林業グループの事業領域は大きく広がっていきます。そして、これらの事業の根底に流れるものは我々のDNAである森や緑への思いです。

 木材は、再生可能な天然資源であり、素材としての様々な可能性をもつ、未来社会を支える資源です。

 私たちは、木の価値を知り、そしてその価値を活かしきるプロ集団として、しっかりと森林に関わっていく必要があります。

 みなさんは「木と生きる幸福」というメッセージをご存知だと思います。
 このメッセージは、住友林業グループのみんなが目指す未来や思いを共有すると共に、働く喜びを感じること、そして多くの人たちに「木と生きる幸福」を共感して頂きたいという思いを込めています。

 日々の挑戦を続けることで、住友林業グループは、みなさんが部長や役員になられる頃、すなわち2041年の創業350年までには、「W350計画」の実現だけでなく、森林の価値、資源の価値、緑の価値等、木に関わる全ての価値を機軸に企業活動を通じて人と社会、そして地球に貢献する、「世界に冠たる森林会社」になっていると私は確信しています。

 また、昨今SDGsという考え方が企業活動において益々重要になっています。
 SDGsは、Sustainable Development Goalsの略称で2015年の国連サミットで採択され、2030年に向けて世界が合意した持続可能な開発目標のことで、この考えはまさに住友の事業精神に繋がるものであり、我々の先輩たちがこれまでに実行してきたことです。
 今後も持続可能な社会を作るために社会や人が持つ問題・課題の解決に事業を通して皆さんとともに取り組んでいきたいと思います。

■贈る言葉

 最後に、私から、入社される皆さんに、あらためて心よりエールを贈ります。私たちは、これまで、たくさんの歴史を学んできました。
 先ほど申しましたとおり、現在の当社の姿は、先輩たちの努力や苦労の上に築き上げたものですが、しかし、それは過去のことでもあるのです。

 歴史を作るのは、誰でもなく、自分たち一人ひとりであるという意識をしっかりと持っていただきたいと思います。

 1894年の大造林計画も、別子銅山に勤める一人の土木課長の経営陣への上申書がきっかけでした。皆さん一人ひとりの行動が大きな流れとなり、豊かな未来を築きあげていくということを信じています。
 その為には、周囲から言われるのではなく、是非「自ら」挑戦をして頂きたいと思います。

 人生は生きていく限り、日々、自己との飽くなき戦いであり、挑戦でもあります。
 挑戦を続ける中で、成功しないこともたくさんあると思いますが、その場合は、常に謙虚にその理由を考えて下さい。
 本当に強い心というものは、物事を真正面に捉えて、謙虚でひたむきに取り組む心の事です。

 そして、自分に限界を設けることなく、改善を重ねながら、何度も目標に向かって挑戦して下さい。
 あきらめず、本気で取り組み続ける事が、何より大切なことです。

 私は孟子の「至誠一貫」という言葉が好きです。この言葉の意味は、何事も真心を持って対応すれば解決できないことはないということです。
 誠意を持って自分のベストで立ち向かう、その姿勢はとても尊いものです。
 知識を得、経験を積むには時間が必要ですが、最も大切なことは物事に臨む心がけであり、思いです。心構えさえしっかりしていれば、その努力は血となり肉となり必ず皆さんの未来を豊かなものにしてくれます。

 そしてそのためにも、是非皆さん、心身ともに健康でいてください。
 健康管理は自分にしかできません。日頃の食事や習慣等、日々の生活をしっかり自分自身で管理して頂きたいと思います。

 ご両親から授かった命を大切に、住友林業という舞台で力一杯挑戦して下さい。

 今年の入社式は平成最後の入社式であり、輝かしい社会人としての第一歩が新元号とともに始まります。

 私達も心を新たに、皆さんと共に、住友林業グループの歴史に新たな成長のページを加えていきたいと思っています。

 皆さんの住友林業グループでの大いなる発展を祈りまして、私のお祝いの挨拶といたします。
 本日は、おめでとうございました。

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