不動産ニュース / リフォーム

2019/5/28

野村不、代々木上原で初の1棟リノベ

築34年のマンションをリノベーションした「プラウド上原フォレスト」の先行ルーム

 野村不動産(株)は28日、リノベーション工事中のマンション「プラウド上原フォレスト」(東京都渋谷区、総戸数15戸)の棟内先行ルームを、報道陣に公開した。1棟リノベは同社初。

 同物件は、小田急小田原線「代々木上原」駅徒歩7分に位置。敷地面積は1,862.97平方メートル、延床面積3,999平方メートル、鉄筋コンクリート造壁式構造地上3階地下1階建て。1984年竣工(築34年)の外国人向け高級賃貸マンションを分譲マンションにリノベーションする。平均専有面積330平方メートルの8戸を、12戸に分割(平均専有面積161平方メートル)。余剰容積を利用して増築棟を建設、新たに3戸をプラスした(同224平方メートル)。「価値あるものは長く残す」という本質を追求し、新築ではつくることのできない新たな価値モデルの創造を目指す。

 既存棟は構造躯体を調査し、65年の残存耐用年数を証明。外部空間だった部分を利用し、三層吹き抜けのエントランスホールとして再構築しバリューアップ。既存の大谷石擁壁をカバー工法にて補強し、安全性を確保するとともに、渋谷区指定の保存樹計7本を含めた既存樹木を保存する。外壁タイルは、色合いや風合いを変えずにタイルを再利用する技術「モルトール」を採用した。
 階高3,200mmの住戸内はスケルトンにし、壁式構造の既存躯体を生かした整形な居室と、全住戸が角住戸となる開放感を享受。老朽化した給排水・空調・ガス・電気等の設備は刷新。直床を2重床に改修し、サイホン排水(キッチン)を採用することでプランの自由度を高め、購入者のライフスタイルに合わせたインテリアを実現する。増築棟は、1フロア1戸の四面採光とし、水回りを集約して回遊性と利便性を実現。LD脇に和室を設えた特徴ある間取りとする。

 専有面積は146.57~232.46平方メートル。間取りは2LDK~4LDK。5月1日より、同社プラウド会員および代々木上原周辺の住民に限定し、販売を開始。19日までの来場者数は50~60組で、40・50歳代が中心、広い面積の物件に買い換え希望のユーザーが多数来場。敷地内の豊潤な緑の量や、曲面タイル・左官仕上げによるシャンデリア等、現在では再現が難しい職人技術に対する評価が高いという。
 販売価格は、既存棟・増築棟の平均で1坪当たり650万円。竣工は2020年2月、引き渡しは同年3月の予定。

時を経て成熟した風合いは、新築では得られない価値
ベランダに続くガラス扉や真鍮の取っ手は従前のまま

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