不動産ニュース / 仲介・管理

2019/6/20

自社倉庫改修し劇場とコワーキングに/八清

「E9」外観

 (株)八清は、自社で保有する倉庫を劇場とコワーキングスペースにコンバージョンした「E9」(京都市南区)を竣工した。

 2015~17年にかけ、所有者の高齢化等を背景に、京都市内の5つの小劇場が閉鎖されたことから「京都の舞台芸術」が廃れるという危機感を持った舞台関係者が同社に相談したことがきっかけとなったプロジェクト。(一社)アーツシード京都を中心に、八清や地元金融機関、地元企業、芸能プロダクション等が参画している。

 改修したのは、八清が1981年に取得し、工房や倉庫等として使っていた建物(67年築)。JR「京都」駅徒歩14分、JR奈良線「東福寺」駅徒歩7分に立地。鉄骨造2階建て、延床面積約530平方メートル。

 劇場「THEATRE E9 KYOTO」は1階部分に設置。広さ135平方メートルで最大100席を収容。用途に合わせ縦使い、横使いできる。また、2階の一部には畳敷きの楽屋(72平方メートル)も設ける。同社がアーツシード京都に一括賃貸し、同団体が運営する。22日にこけら落としとなる。

 1階の一部と2階は、(株)La Himawariに賃貸。同社がコワーキングスペース「collabo office E9」として運営する。起業を目指すメンバー間でプロジェクトを組んで行なうコラボ、ジョイントベンチャーの創出に特化しているのが特徴。フロアには、「コラボクリエイター」が常駐し、コラボの相談やマッチング、紹介等のサポートを行なう。また、さまざまなビジネスに精通した専門家集団1,000名が、クリエイターとともに起業等をサポート。月に1回成果を発表し合うフォーラムも開催する。同社はまた、1階一部にカフェを設け、地域住民と劇場利用者、オフィス利用者との交流を図る。24日オープン。

 改修費は総額1億3,000万円。協賛者等の寄付により賄うほか、クラウドファンディングで800万円超を調達している。

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コワーキングオフィス

独立して働く人々が共同利用しながら働く事務所。そのような場所を「コワーキングスペース」ということもある。

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