不動産ニュース / IT・情報サービス

2019/10/28

ブロックチェーンを用いて権利移転記録の実証実験

ブロックチェーンを用いた不動産権利移転記録モデル

 (株)LIFULLは、空き家、未登記による所有者不明不動産問題の解決に向け、ブロックチェーン技術を用いた不動産権利移転記録の実証実験を11月より開始する。

 年々増加する所有者不明不動産問題の要因として、未登記により所有者が分からないという課題が挙げられる。著しく市場価値が低下してしまった不動産の場合、移転登記費用が不動産価値を上回る等のケースもあり、登記が行なわれず、取引記録が断絶。その結果、空き家所有者の特定が困難になり、空き家対策が進まない一因となっている。

 今回の実証実験では、パブリックブロックチェーンの公証性と特定の機関によらず取引のタイムスタンプを記録・保持できる点に着目。安価に不動産の権利移転記録を残し、移転登記の代替としての可能性を探る(不動産登記による第三者抵抗要件は具備しない)。

 具体的には、市場価値がゼロに近い不動産をLIFULLがオーナーから無償譲渡を受け、一連の実証実験を実施する予定。「登記費用・手続きがハードルとなって進まない不動産の譲渡が、同スキームにより推進されるか」「不動産権利のNFT(Non-Fungible Token:代替性がないトークン。通貨性をもたず、権利証といった個別的な資産を表すことに用いられる技術)化および移転証明がブロックチェーン技術を用いて実行可能であるか」「ブロックチェーン上の移転記録に対する移転当事者からの懸念および生じる課題」などについて検証する。

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