
住友林業(株)は30日、同社が開発した木質部材のうち「梁」が耐火構造部材(2時間)の国土交通大臣認定を取得、「柱」が同性能評価試験に合格したと発表した。
耐火被膜として一般流通の不燃材やCLT(直交集成板)を利用するため、コストを抑えて製造できる点が特徴。構造支持部分の木製柱や、梁の周囲に不燃材を配置し、その外側にCLTを浮かして留め付けることで、通気層を確保した。そのため、工事中に雨濡れ等が起きても水の排出を促すなど、湿気に対する耐久性を備えている。
火災が起きた場合も、CLT部材を交換できるため改修も容易となる。また、外側のCLTは製材や集成材、LVL(単板積層材)にも置き換え可能で、部材の一部に照明やスプリンクラー配管などを収めることもできる。
今後は、15階建て以上に対応する3時間耐火構造の柱・梁の大臣認定取得に向けて開発を進めていく方針。