不動産ニュース

2021/4/1

不動産・住宅各社で入社式

 不動産・住宅各社は1日、2021年度の入社式を執り行なった。各社の対応状況や社長挨拶の要旨については、以下の通り(順不同)。

三井不動産(株)
三菱地所(株)
住友不動産(株)
野村不動産ホールディングス(株)
東京建物(株)
(株)大京
(株)長谷工コーポレーション
森ビル(株)
中央日本土地建物グループ(株)
森トラスト(株)
三菱地所レジデンス(株)
東急グループ
三井不動産リアルティ(株)
住友不動産販売(株)
東急リバブル(株)
三菱地所リアルエステートサービス(株)
東京建物不動産販売(株)
大和ハウス工業(株)
積水ハウス(株)
積水化学工業(株)
住友林業(株)
旭化成ホームズ(株)
トヨタホーム(株)
パナソニック ホームズ(株)
◆三井ホーム(株)
◆ポラスグループ
◆ハウスコム(株)

三井不動産(株)

<代表取締役社長 菰田正信氏 2021年度 入社式挨拶(要約)>

入社おめでとうございます。皆さんを心から歓迎します。

三井不動産グループの歴史は、日本の経済・社会の発展とともに、その時代の「パラダイム転換」を捉えた、新たな「価値創造」の歴史です。現在は、デジタルトランスフォーメーションを推進し、街づくりを通して様々な社会課題を解決するスマートシティを実現し、ESG課題の解決やSDGsの達成に取り組んでいます。新たな価値創造に果敢にチャレンジし、常に自らのビジネスをイノベーションすることが、当社グループのDNAであります。

入社にあたり、皆さんに期待すること、心掛けていただきたいことは、以下の5点です。

まず「自立した個人」になること。今日を新たなスタートラインと位置づけ、自らの力で人生を切り開き、高い志を果たしてください。

二つ目は、「幅広い視野を持つ」こと。変化のスピードが速いダイバーシティの現代において、自らの可能性を最大限に伸ばしていくためには、「好奇心」や「ネットワーク力」、価値ある情報を選び取る「感性」が必要です。社内外・世代を問わず、「人との交流」「出会い」を大切にし、物事を見る視野・人間の幅を「外向き」志向で広げてください。

三つ目は、「チャレンジスピリットを発揮する」ということ。既成概念が通用しない現代においては、皆さんのフレッシュな発想が大きな強みになります。仕事をしていくうえで、様々な困難に直面することがあります。そういう時こそ、当社グループのDNAであるチャレンジスピリットを発揮していただきたいと思います。

四つ目は、「健全な心身を保つ」こと。常に心と体の健康を保てるよう、十分な自己管理を心掛けてください。

当社は、多様な人材が自分にあった働き方でその能力を最大限発揮できるよう「働き方改革」に取り組んでいます。労働時間に制約があるという前提で、限られた時間で最大限の成果をあげ、それ以外の時間は、家族と過ごす時間も含め「個人を豊かにする時間」に充てようというものです。それが、個人としての人間の幅を拡げ、ひいては会社の組織としての力を強くすることにつながり、さらには社員の心身の健康を保つことにもつながるからです。

そして最後は、「社会人としてのコモンセンスを持つ」こと。世の中の不祥事のほとんどは、常識の欠如に起因するものです。「コモンセンス」がしっかりしていれば、ごく自然にコンプライアンスの態勢がとれるはずです。

新型コロナウイルスは今なお収束には至らず、世界中の人々の暮らしに大きな影響を与えましたが、この変容をどう街づくりの中で捉えていくかが重要です。コロナで起きた暮らし方、働き方の変容には、ポストコロナにおいて元に戻るものと、戻らないものがあり、何が不可逆的な変化かということを的確に捉えていかなければなりません。コロナを契機に、テレワークでもできる業務があるということが解った反面、リアルでなければならないもの、リアルの方がより良いものがはっきりと解ってきました。ポストコロナの街づくりはデジタルとリアルの最適な組み合わせを考えていくということ、更にその中でもデジタル技術で代替できないリアル空間の価値を最大限に高めていくことが重要です。

当社の行っている事業は、社会的意義が大きく、人々に夢と感動を与えられる産業です。当社グループが、魅力あふれる企業グループであり続け、今後もたくましく成長していけるよう、共に頑張りましょう。

三菱地所(株)

※入社式は対面とオンラインのハイブリッド(コロナ対策のため、対面での出席人数は最小限)で開催。社長訓示は以下の通り。新入社員は47人。

<執行役社長 吉田淳一氏 2021年度入社式社長挨拶要旨>

 ・当社グループは、ブランドスローガンとして「人を想う力、街を想う力」を掲げているが、これからは、それに加えて「地球を想う力」を育ててほしい。いま世界では、温暖化を起因とする災害など、様々な問題が起きている。当社グループは2030年を目標に「長期経営計画2030」を策定し事業を進めているが、まちづくりを担う身として、我々の生活の基盤である地球環境に想いを馳せ、持続可能性を求めていかなければならない。

・私たちの仕事は、周囲の方々からの信頼を得ることが非常に大切である。まちづくりは当社1社のみで行えるものではなく、様々な関係者と共に創りあげるものだ。仕事をするうえで、「誠実・信頼」を心掛け、互いに実りのある関係性を築いてほしい。

・最後に、皆さんには、自然体で自分らしく、仕事も生活も含めて楽しんでほしい。自分の目標をしっかりと持ち、この会社で自分の可能性を大いに試し、成長してくれることを期待している。仕事に誠実に、地球を想いながら、夢広がる日本を創っていこう。

住友不動産(株)

※入社式は対面だが密を避けるため広い部屋、かつ2会場で開催。社長訓示は以下の通り。新入社員は56人。

<代表取締役社長 仁島浩順氏 令和3年入社式社長挨拶>

住友不動産グループを代表して、皆さんの入社を心より歓迎します。

コロナ禍からの脱却に向け、ワクチン普及や経済活動の回復に期待が高まる一方で、足元では感染拡大懸念がくすぶっており、予断を許さない情勢が続いています。

当社も少なからずコロナの影響を受けましたが、グループ職員が一丸となって環境変化に柔軟に対応し、創意工夫を図り事業推進に取り組んだ結果、前期は大きな打撃を受けずに済みました。

今期は、「第八次中期経営計画」の最終年度でもあり、再び増益路線への復帰を目指す重要な年となります。

皆さんには、前例に捉われず、自らの発想で高い目標に挑戦する姿勢を常に持ち、当社グループの更なる発展に貢献していただきたい。

この様な時勢ですが、明るく前向きに当社のモットーである「快活な気風」で、これから共に頑張ってまいりましょう。

野村不動産ホールディングス(株)

※入社式はコロナ対策のため、2部屋にて例年よりも時短の集合形式で開催。社長訓示は以下の通り。新入社員は280人(グループ)。

<代表取締役社長 グループCEO 沓掛英二氏 2021年入社式祝辞>

野村不動産グループの役職員全員で皆さん総勢280人の入社を歓迎いたします。
特に皆さんは、昨年来のコロナ禍の中で、過去に経験したことのない環境下での就職活動を乗り越えて今日のこの入社式を迎えていると思います。
そして今日より社会人としての一歩を踏み出し、歩み始めます。

皆さんも実感しているように、昨年からのコロナ禍により我々の生活は大きく変わりました、経済、社会はもとより我々の生活、住まいや働き方はもちろん、IT、AI、DXはものすごいスピードで変化してきています。我々のビジネスはその変化のど真ん中にあり、常にお客様第一の精神と変化を先取りしていく企業グループを目指しています。

入社に当たり、皆さんに1点だけメッセージをお届けします。
それは、自分自身にとっての「未来の夢」と「目標」を確りと持ってほしいということです。
自分自身の「夢」の達成には具体的「目標」を設定することが極めて重要です。小さな目標でも大きな目標でも構いません。大切なことは、社会人となり自分自身で考えた「目標」を設定して、その目標を一つずつ達成して、現在の自分の殻を突破しブレークスルーして行くことです。
どうしたら「目標」が達成できるか、そのための計画や行動が生まれます。苦しみや困難に直面するとき、乗り越えるための励みや糧に必ずや成るでしょう。何よりその努力する過程が一人一人の成長に繋がります。

当社グループの経営理念は「あしたを、つなぐ」であり、未来につながる街づくりとともに、社会に向けて新たな価値を創造し続けることです。このことは、同時に皆さんの「夢」の実現に繋がっていることにほかなりません。
そして我々が会社設立以来最も大切にしてきたことは人、人財であり、社員一人一人の育成です。
その為に各社における研修、インストラクターや育成制度、1 on 1ミーティング等のコミュニケーション、人への関わりを充実させてきました。
皆さんは希望や期待と同時に社会人としての不安もあるでしょう。コロナの環境は今後も継続していきます。
一人で悩まず、些細なことでも人事や直属の先輩に気兼ねなく相談してください。
そして、焦ることはありません !安心して一歩ずつ進んでいきましょう。

東京建物(株)

※入社式は対面形式で開催、社長訓示は下記の通り。新入社員は33人。

<代表取締役 社長執行役員 野村 均氏 入社式祝辞(抜粋)>

 皆さん、本日は入社おめでとうございます。新しい仲間を迎えることができ、大変嬉しく思います。
(一部省略)
 当社は明治29年10月に設立され、昨年創立124周年を迎えました。これは長い歴史の中で、創立者・安田善次郎翁が旨とした“お客様第一”を大切にし、社員一人ひとりが時代の要請を細大漏らさず把握し、しっかりと応えてきた積み重ねの結果だと考えています。

 当社の企業理念は「信頼を未来へ」です。この企業理念は、お客様や地域の方々から信頼を得るためにはどうすればよいか、社員一人ひとりが考え抜き、行動し続けることによって、初めてその意味するところが相手に伝わり、理解されるものです。また、この企業理念は社外に対してのものだけではありません。社内や東京建物グループ内においても、お互いに仲間として信頼し合い、「この人とまた一緒に仕事がしたい」「この仲間と最後までやり遂げたい」と思えることにより、初めて本当の意味でのシナジーが生まれてくるはずです。
 昨年から2024年を区切りとした5ヵ年の中期経営計画をスタートしました。コロナ禍で影響を大きく受けた事業もありましたが、その渦中にありながらも昨年決算は想定通りに着地し、また将来の成長に向けた種まきもでき、総じて良い一年となり、順調なスタートが切れたと思っております。併せて、昨年に長期ビジョンとして『次世代デベロッパーへ』を掲げました。東京建物グループは、「社会課題の解決」と「企業としての成長」をより高い次元で両立することで、すべてのステークホルダーにとっての「いい会社」を目指します。変化が激しく、不確実性が高まっている時代に、様々な課題が顕在化しているなか、当社グループは「デベロッパー」が果たす役割も大きく変わるべきであると考えこのビジョンを掲げました。
 また、当社は、2018年に「全員営業の実践」というテーマを設定しております。これは、グループで手掛ける幅広い事業領域のどの分野に携わっていても、全員がグループの各事業に役立とうという意識を持ち徹底して実践していくことによってグループの稼ぐ力を向上させ、最終的に「社会課題の解決」のみでなく「企業としての成長」をも成し遂げることを表しています。そして、それには、日頃から部門を超え、役職員みんなで楽しみながらコミュニケーションを深めていくことが不可欠です。社内・社外で築き上げた“信頼”が未来へ亘っても続いていくことが当社のあるべき姿に繋がっていくと考えています。皆さんもそのような観点で物事を考えるようになってほしいと思います。

 最後に、身体は全ての資本であり、健康なくして何事も成し得ることはできません。当社は、優れた健康経営を実践している企業として、健康経営優良法人の認定を5年連続で取得、今年度は上位500社のみに与えられる「ホワイト500」称号も取得することができています。今後も一人ひとりの健康の維持・増進に繋がる施策を積極的に推進していきますが、健康管理には自分で責任を持ち、くれぐれも留意し社会人生活を過ごしてください。
 そして、皆さんの成長が当社発展の原動力となることを期待しています。

(株)大京

※入社式は実施せず、社長訓示をオンラインでライブ配信した。新入社員は89人(グループ)。

<代表取締役社長 深谷敏成氏 新入社における社長訓示>

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。総勢89名の方が、入社されたこと、大変うれしく思います。コロナ禍の中での就職活動で、苦労されたかと思いますが、大京ユニット各社を選んでいただき、ありがとうございます。役職員一同、心より歓迎いたします。皆さんと一緒に仕事をするのを楽しみにしています。また、本日は、社会人として新たな第一歩を踏み出す、記念すべき日になります。ご家族をはじめ、これまでお世話になった方々への感謝の気持ちを忘れずに、社会人としての自覚をもって、新生活をスタートさせてください。

さて、我々を取り巻く環境は大きく変化しています。直面する課題を2つだけ、お話しします。一つは2050年カーボンニュートラル、もう一つは事業のデジタル化(DX)です。前者はCO2の排出量をネットゼロにすることです。大京ユニットは、マンションを中心とする住宅関連事業とビルや商業施設の施設管理事業を行っています。これまでの発想を転換しつつ、省エネと創エネに最大限配慮した、商品・サービスを提供していかなければなりません。また、デジタル化は、お客さまとの接点を含め事業・営業活動のあり方、内部の業務プロセスすべてを変革することになります。今期は、まさに変革元年になります。皆さんは、偶然にもそういう年に入社されました。これから、実務の業務研修を受けて配属されるわけですが、特にデジタル化に関しては、皆さんは即戦力だと思っています。デジタル世代として、積極的な提案、意見を期待しています。我々の使命は、安全安心を第一に、環境に配慮し、脱炭素を実現し、地域社会と共生して、不動産事業に新たな価値を創造していくことです。

最後に、社会人の先輩として、個人的に3つアドバイスします。
(1)与えられた仕事の中で、小さな目標を持つこと、それを達成する楽しみをみつけること。
(2)先をみること。テーマは何でもいいので、自分なりの仮説をたてて、予測してみること。
(3)自己啓発。業務以外で毎年何か一つ勉強して、自身の幅を広げること。人事制度も活用してください。

本日を含め、研修はオンラインでの実施となります。入社した実感が湧きにくいかもしれませんが、オリックスグループの不動産セグメントの一員として、自覚を持った行動を心がけてください。

最後に皆さんの社会人生活が充実して、実り多いものになること、皆さんとご家族のご健勝を祈念して、お祝いの挨拶とさせていただきます。

(株)長谷工コーポレーション

※入社式はグループ18社が22拠点に分かれて実施。新入社員は長谷工グループ(長谷工コーポレーションを含む)352名。

<代表取締役社長 池上一夫氏 入社式社長あいさつ>

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。

今期は、中期経営計画「HASEKO Next Stage Plan」(略称:NS計画)の2年目にあたり、新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けた前期からのV字回復を目指す重要な年になります。事業を取り巻く環境は大きく変わり、新しい価値観による住まいの変化や働き方の変化など時代の変化が今まさに起きています。新入社員の皆さんは、まず目の前の仕事を好きになり、しっかりと身に着けてください。そして、こうした変化を感じながら長谷工グループの一員としてそれぞれの会社、部署で頑張って頂きたいと思います。

困難を乗り越える時に頼りになるのが同期入社の仲間です。私も仲間と励まし合い、仕事への思いを語り合い、時には一緒に遊んで今に至っています。同期の仲間を大切にし、絆を深めていただきたいと思います。また、仕事を進めていく上では、ルールやマニュアルを覚えて守っていくことが必要になりますが、常に「本質」を考えて欲しいと思います。そこに書かれていることの理由や背景を理解することで、ルールやマニュアルにない事象が発生した時に臨機応変に対応できるようになるからです。

中期経営計画の中で“デジタルトランスフォーメーションの推進”を掲げていますが、最前線で仕事をする現場からアイデアをあげてもらうことが不可欠です。ITツールに慣れ親しんだ皆さんは、新入社員だからと臆することなく、意識を高く持って様々な提案をして欲しいと思います。

何事にも好奇心をもって一生懸命取り組むことで、たくさんの経験を積むことができ、いろいろな発想が生まれてきます。皆さんが一日も早く成長し、グループの一翼を担う人材として活躍されることを期待しています。

森ビル(株)

※入社式は対面とオンラインのハイブリッド開催。新入社員と辻󠄀社長は対面とし、社員の一部はオンラインでの参加。新入社員は33人。

<代表取締役社長 辻󠄀 慎吾氏>

現在のような激変期には「変わるもの」ばかり追いかけがちだが、我々のように何十年も続く都市づくりをしていく者は、「変わるもの」と「変わらないもの」をしっかりと見極めることが重要だ。人と共に生きる喜びや楽しさを求める「人間の本質」はいつの時代も変わらないし、人と出会い、交流する場としての「都市の本質」もまた変わらないだろう。コロナ禍においても、森ビルは常に未来を見据えながら、一瞬たりとも立ち止まることなく、やるべきことを着々と進めている。

「虎ノ門・麻布台プロジェクト」では、2023年の開業に向けて工事を進めながら、コンセプトの「Green & Wellness」を街全体で実現するために、世界有数のラグジュアリーリゾートを手掛けるアマンとの提携や、予防医学のトップランナーである慶應義塾との協定を実現した。「虎ノ門ヒルズエリア」では、昨年4月にインキュベーションセンター「ARCH」をオープンさせたほか、2023年に開業する「ステーションタワー」の最上部において、企業や研究者、クリエイターなどが、世界に向けてインパクトのある情報発信を行う施設を実現すべく、詳細を詰めている。さらに、都市のデジタル化(DX)においても、複数のヒルズの様々な施設やサービスをより便利かつシームレスに利用できるデジタルプラットフォーム「ヒルズネットワーク」を開発し、いよいよサービスを開始する。「六本木5丁目プロジェクト」も都市計画提案に向けて全力で推進中だ。

皆さんは、本当にすごい時期に森ビルに入社した。物事がこれだけ大きく動いている時は、若い世代にも仕事がたくさん回ってくるし、いろいろなことに関わる機会も増えるだろう。ただし、全員に平等にチャンスが与えられるということではない。仕事は、能力と意欲のある人に集まってくる。まずは与えられた仕事に夢中で取り組んでほしい。考えて考えて考え抜き、もがきながらいろいろなことを学び、やっとの思いでやり遂げた時、ひとまわり大きく成長できる。そうすればまた新しいチャンスが来る。仕事とはその繰り返しだ。そういう意識と覚悟をもって仕事に臨んでほしい。共に挑戦し、共に成長しながら、東京を元気にし、人々をワクワクさせるような都市づくりをしていこう。

中央日本土地建物グループ(株)

※入社式は開催、社長訓示は下記の通り。新入社員は12人。

<代表取締役社長 平松哲郎氏 入社式訓示>

 当社グループは持株会社傘下の子会社を再編し、新生「中央日本土地建物グループ」として新たなスタートを切りました。当社グループの仲間となる皆さんに、心構えとしてお願いしたいことを3つお話しします。

 1つ目は、「未来志向」です。
 この一年間が象徴するように、環境変化が激しく、不確実性が高い時代において、今までの経験や常識が通用するとは限りません。アンテナを高く張り、自ら考え、スピード感を持って行動する社会人になってください。

 2つ目は「チャレンジ精神」です。
 理想を高く持ち、その理想に向かってチャレンジしてください。柔軟かつ自由な発想で、イノベーションを起こしていくことを期待します。

 3つ目は「誠実と信頼」です。
 誠実な姿勢と熱意が、多くの関係者とプロジェクトを動かします。周囲からの信頼を得られるよう、人間性を磨き、高めて下さい。

私たちの仕事は、社会のあらゆる活動と人々の生活を支える重要な基盤であり、私たちの創意工夫と成長は、お客様、地域社会、そして私たち自身と家族の幸せにつながります。皆さんが常に自己研鑽に励み、果敢に挑戦し、成長していくことを期待しています。

森トラスト(株)

※入社式は開催、社長訓示は以下の通り。新入社員は19人(グループ)。

<代表取締役社長 伊達 美和子氏 2021年度 入社訓示>

 本日は入社おめでとうございます。皆さんの新しい門出に心からお祝い申し上げます。
 この一年、幾度にわたる緊急事態宣言を経てもなお、残念ながら、先行き不透明な状況です。特に、ここ数年大変好調であった観光事業は、インバウンドが蒸発し、国内需要も制限される中、厳しい状況でした。しかしながら、当社では昨年、3つのホテルを開業するとともに、安全と安心を確保しながら、日本の豊富な観光資源を体験できる商品や、新しい働き方として最近注目されているワーケーションなど、その時々のニーズに対応したプランを、スピード感をもって展開してきました。また、昨年東京ワールドゲートが竣工したばかりですが、今年に入り、赤坂の大規模プロジェクトを着工するなど、不確実で困難な状況ではあるものの、着実に事業を推進しているところです。

 こうした不透明な時代だからこそ、そして、不動産事業が先行投資型の事業だからこそ、我々が養わなければならない力があります。それは、「見えない未来を見ようとする力」です。
 働き方をはじめとしたライフスタイルの多様化は、コロナ禍を受けてさらに加速しました。私たちは、「ニューノーマルのその先、」を見据えた事業活動を行う必要があります。

 オフィスは、単に働く空間の域をこえ、今後は企業の活力とエンゲージメントを醸成し、ワーカーの達成感やイノベーションを創出できるような目的地となることが求められます。ホテルでも、人々が旅行をする目的となる構成要素「Education」「Entertainment」「Esthetic」「Escape」、この4つのEを実現できる立地に、ふさわしいコンセプト、空間づくり、そして、一連のストーリーをもってサービスを提供し、目的地となるような価値ある場を作り上げていきます。

 さらに当社では、まさにこのニューノーマルの時代に必要な要素として、DX(デジタルトランスフォーメーション)に着目し、ビジョンを策定しました。デジタルという社会変革を促すツールを活用して、既存ビジネスの価値観を再構築し、新たな仕組みづくりにチャレンジしていくこと、それが私たちのDXの在り方です。

 このように、価値や目的を見出せる場所を創造する、新しい視点でチャレンジする、それが私たちディベロッパーの役割であり、今日入社される皆さんに託される使命です。特に皆さんには、DX人財として、既成の概念に捉われない新たなチャレンジを通して、様々な変革の起点となってほしいと願っています。

 昨年私は、経営は航海と同じだと伝えました。晴天の時もあれば悪天候の時もありますが、舵を取り続けなければなりません。今はまさに嵐の中の航海をしているところであり、霧の中で灯台は見えにくい状況です。しかし、必ず光はあります。ですから皆さんには、「見えない未来を見ようとする力」を養い、共に未来に向かって一歩を踏み出してもらいたいと思っています。そして、新しい発想を持てる皆さんだからこそ、フレッシュな感性を活かし、将来を担う人財として活躍されることを期待しています。

 本日は皆さん、本当に、おめでとうございます。

三菱地所レジデンス(株)

※入社式はコロナ対策の上、対面で開催。社長訓示は下記の通り。新入社員は30人。

<代表取締役 社長執行役員 宮島正治氏 2021年度入社式社長挨拶>

学生生活最後の大切な一年をコロナの中で過ごしてきたことは大変だったのではないだろうか。しかし、この一年で起きた変化は皆さんにとって貴重な体験で、これから始める住宅開発の仕事にとって意味のある一年を過ごしたとプラス思考で考えてもらいたい。特にデジタル分野では、時計の針が一気に十年くらい進んだのではないか。
私たちは、今まで顧客満足(CS)を追求したモノづくりをしていたが、これからはアフターコロナの時代を見据えた顧客の感動体験(CX)を意識した商品に作り変えていかねばならない。そのためにも、この一年が必要な時間だったと言える仕事をしていきたい。

今日から皆さんは、三菱地所レジデンスの社員になる。入社式で「おめでとう」という言葉を使うことがあるが、私は、同じ職場で働く皆さんに「おめでとう」ではなく、「一緒に頑張ろう」という言葉で迎えたい。
今から10年前、2011年に三菱地所レジデンスとして新しいスタートを切った。三菱地所グループの基本使命である「まちづくりを通じた社会貢献」を実現するため、多様化するライフスタイル、そしてこれから始まるアフターコロナの時代に合わせ、お客様に安心安全で、快適な住まいを提供するべく、社員一丸となって頑張っている。

新入社員の皆さんは、今まで多くのことを学んできたと思う。これからは仕事を通じて新しい知識や経験、そして技術力を早く身に着け早く活躍をしてもらいたい。
それにはまず、自分で考えて行動できるスキルを持たなくてはならない。私たちはプレイブックと呼んでいるが、マニュアルや慣例に囚われず、事業にとってお客様にとって何が良いことなのか、自分で考え言葉で説明できること、そして誰からも信頼される人間性と知識、行動力を併せ持たなくてはならない。簡単にできることではないが、早くそうなれることを目指して頑張ってほしい。

そのためのアドバイスとして、私から皆さんにお願いしたいことがある。それは、目標は高く持って、日々の業務に取り組んでもらいたいということ。問題なのは、目標を超えられないことではなく、低い目標を立て簡単に乗り越え安心してしまうことだと思う。時には目標は超えられなく失敗しても良い。それを乗り越えるために、どんな努力をしたか、工夫をしたかが大切だ。その目標を超えるためにした経験が、皆さんを成長させるだろう。失敗を恐れて何もしないより、失敗から何を学ぶかが大切だ。

昨年作成した中期経営計画で会社のスローガンとして「レジデンスプライド」を掲げた。誇れる仕事をしよう、家族に、お客様に、そして自分に、一人一人が自分の仕事に誇りを持とう。住宅開発は、お客様に喜んでいただける、やりがいのある仕事だと私は思っている。

今日から皆さんと一緒に、三菱地所レジデンスの新しい10年が始まる。高い目標に向かって挑戦し続ける会社、お客様に寄り添い選ばれ続ける会社を目指して、みんなで頑張っていこう。皆さんの活躍を期待している。

東急グループ

※入社式は役員の出席する企業から各2~3名計50人の参加に留め、ライブ配信を中心に実施。代表訓示は下記の通り。新入社員は1,158人(グループ)。

<グループ代表 野本弘文氏(東急(株)取締役会長)2021年度 東急グループ入社メッセージ【要旨】>

【「何のため、なぜ、もし」を考える習慣をつけ、正しい判断力を身に付けよう】

 東急グループは、交通事業をはじめ、建設、不動産、生活サービス、ホテル・リゾート事業など、お客さまの生活に密着した幅広い分野で事業を展開しています。また、海外事業においても年々広がりを見せています。
 皆さんの夢をかなえる土壌は十分にあります。もし無ければ、新たに造れば良く、皆さんのチャレンジを大いに歓迎します。これから、いろいろな業務に就くと思いますが、どのような仕事であっても、面白くするも、しないも、皆さんの考え方一つです。

 今般の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、ワークスタイルも、ライフスタイルも大きく変化していますが、世の中、変化の時には必ずチャンスが生まれてきます。こうした事態にも、私たちができることは何か、もし自分がその立場だったらと、いろいろ考えを巡らすことが大事と思います。

 皆さんは、これから社会人として物事を判断する機会が増えてくると思います。その時、正しい判断ができるかどうかで、その先の結果も違ってきます。少しでも正解に近い判断をしたいものです。
 そうした判断力を、若い時から是非鍛えてください。会社の仕事も自分のこととして、言われたままやるのではなく、「何のためにその仕事をやるのか」、「なぜそうしなければならないのか」、「もし自分が上司だったら」、「もっと良い方法はないのか」など、いつも「何のため、なぜ、もし」の三つの疑問を常に意識し、しっかりと考え、行動してほしいと思います。

 正しい判断をするためには、いつも何が正しいのか、本来あるべき姿はなにか、など考える習慣を身に付けることが大切です。そのためには、いつもいろいろなものに興味を示し、自分の中に多くの判断基準を持ってください。そして、判断基準のレベルが上がれば上がるほど、大きな判断ができるものと思います。
 若い時の経験は、苦い経験でもすべて自分を育てる肥やしとなります。責任ある立場に立った時、正しい判断をするために必ず役に立ってきます。日頃より、大いに考え、行動し、いろいろな事に挑戦してください。社員一人一人がしっかり考えて正しく判断する会社こそ、持続的に成長します。

 皆さんの先輩たちの挑戦が、今の東急グループ、そして渋谷の姿を創りあげてきました。渋谷の完成像を見るにはまだ数年かかりますが、その時分には、成長した皆さんが明日の東急グループの姿を考え、それに向かって邁進していると大いに期待しています。

三井不動産リアルティ(株)

※集合形式で入社式を実施。新入社員数は365人(連結)。

<代表取締役社長 遠藤 靖氏 2021年度入社訓示>

新入社員の皆さん、ご入社おめでとうございます。
三井不動産リアルティグループの新入社員として皆さんを迎えられること、グループ全社員を代表してお祝いたします。本来であれば各支店・地域会社の新入社員の皆さんが一堂に会して「三井不動産リアルティグループ合同入社式」を開催する予定でしたが、最近の情勢により各支店・地域会社に分かれての入社式となりました。また例年では入社式の後、そのまま東京で同期と一緒に数週間の研修を行っていましたが、今年はそれぞれの支店・地域会社に分かれての研修となります。コロナ禍の収束次第、できるだけ早く同期の皆さんが会える機会を作りますので、今しばらくお待ちください。

さて、皆さんは4月1日より当社グループの新入社員として社会人の第一歩を踏み出されましたが、昨年の今頃はオリンピックの延期が発表され、初めての緊急事態宣言の発令直前というタイミングで、先行きが全く予想できない混乱の始まりの時期でした。

そのような状況のなか、皆さんはオンライン面接など、今までとは全く違う厳しい就職活動を経験されました。本来であれば大学生活最後の充実した1年のはずが、満足な活動ができず、非常に悔しい思いをされたことと思います。その悔しさをバネに、失われた1年を取り戻すべく、今後の社会人生活を送っていただきたいと思います。

三井不動産リアルティグループにとっても、昨年から続く動きの激しい不安定な状態は、真価が問われる危機であるとともに、絶好の好機でもありました。昨年4・5月の店舗閉鎖・在宅勤務という今まで経験したことのない緊急事態を何とか乗り切り、年度後半にはほぼ例年並みに回復してきているものの、今年度もまさに当社の将来を決定する正念場の一年となることは変わりません。

この様な異例の環境下ではありますが、皆さんには若者らしく明るく、そして何事にも貪欲に好奇心を持って、失敗を恐れずチャレンジしてほしいと思います。若いうちは知らないことばかりで当たり前です。臆することなく分からないことは分からないと言い、おかしいと思うことはおかしいと声を上げてください。若い時にしかできない失敗をいっぱいして成長してください。我々もそれを正面から受け止められる会社でなければならないと思っています。

また、皆さんはこれまで20数年間、ご両親・ご兄弟・恩師・先輩・後輩・友人とたくさんの方のお陰で成長してきました。自分独りだけで成長してきた訳ではありません。社会人になってもこれは同じです。社会人生活はつらい時も厳しい時もあり、山あり谷ありですが、必ず周りには誰かがいます。周りの誰かに助けられ、またある時は周りの誰かを助けながら生きています。自分ひとりで生きているわけではありません。これだけは忘れないでください。

最後に、皆さんの前途洋々たる未来と令和3年という皆さんにとって記念すべき年が素晴らしい一年となることを祈念して、歓迎と激励の言葉とさせていただきます。皆さん、一緒に頑張りましょう。

住友不動産販売(株)

※首都圏では、感染対策を講じた上で集合形式で開催。関西、 地方圏においてはオンラインで実施した。新入社員は74人。

<代表取締役社長 伊藤公二氏 入社式社長訓示>

皆さん、住友不動産販売への入社、誠におめでとうございます。

現在、国の施策は新築から中古流通促進に切り替わっており、中古住宅流通市場の整備や、中古住宅のイメージアップを目的とした施策が実施され、中古住宅市場は拡大しています。

当社は経営理念として顧客第一主義を掲げています。お客様本位の発想や働き方をすることを身に付け、顧客第一主義を実現するために、以下3点を心がけてほしい。

一つ目は「高い目標を持ち、継続チャレンジ」してほしいということ。
当社で社会人としてスタートを切るにあたり、1年、5年、10年後に自分がどうありたいか、目標を高く設定して挑戦してください。そしてこの挑戦を継続してください。継続することは難しいですが、挑戦の継続こそが一人ひとりの成長につながります。

二つ目は「不動産流通のプロになれ」ということ。
不動産取引の為には、関係法令の知識や調査を遂行する技能、マーケットに精通する情報力が必要です。どんな仕事にも根拠となる法律やルールがあります。お客様の信頼を得るために、これらの基本を理解し正確な業務を心掛け、経験を積み重ねてください。

三つ目は「素直な心で、報連相を徹底」ということ。
各職場における円滑なコミュニケーションと情報の共有は大変重要です。また、報連相の際に得る上司の指示やアドバイスを素直に聞き、自分の成長につなげてください。

最後になりますが、健康に留意し、明るく元気に、そして一日も早く当社を支え
る人材になってください。

東急リバブル(株)

※入社式を集合形式で実施し、社長訓示は以下の通り。新入社員は116人。

<代表取締役社長 太田陽一氏 入社式社長訓示>

新入社員の皆さん入社おめでとうございます。

 パンデミック下での就職活動は、大変なご苦労だったと思います。それを乗り越えたことが皆さんを大きく成長させたはずです。今までにない大きな環境変化の中で、自分で判断し、自律的な行動で道を開いてきたことと思います。
 変化に伴う課題解決、自律的な行動、自分を見つめることから導かれる思い、これらはビジネスパーソンが成長するのに必要なビタミンであり、これからの仕事で当たり前に向き合うことです。それらを通じてステージを上げていくことが「経験」となり、その継続が会社にとって数字には表れない貴重な財産になるのです。

 これから皆さんが東急リバブルで活躍し成長するためにどうすればよいかをアドバイスします。
1点目は、好奇心をもつことです。我々の仕事の根幹は、情報を捉え、活かすことです。「なんだろう」「面白そうだな」と思う気持ちがスタートです。お客様を念頭に置いて、仕事としてのイメージを広げられれば言うことはありません。
2点目は、チャレンジ精神と行動です。情報や知識はそれに働きかけ、それを使って初めて意味を持ちます。トライ&エラーが当社を成長させてきたように、一人ひとりに仕事の場でこのことが求められてきます。
3点目は責任をもってやり切る気持ちを持つことです。組織は各々の持ち場の責任と成果に対する信頼関係で支えられています。一方では組織や会社が各々の持ち場を全力で支援します。この関係が「働きがい」を生むのです。

 ビジネスパーソンの成長とは、経験から学ぶこと。学びを自分の言葉で語れるように、自分のものとすること。さらにそれを人に伝え、教えることを通じて今一度学ぶことです。この循環がビジネスパーソンのひいては企業の成長の力となるものと思っています。

皆さんの成長と会社の進化の実現に向け、共に頑張りましょう。

三菱地所リアルエステートサービス(株)

※入社式は集合形式で開催。新入社員は25人。

<取締役社長 湯浅哲生氏 入社式社長訓示>

先ずはみなさん、入社おめでとうございます。
本日25名の新たな仲間を迎えることができ、大変嬉しく思います。
みなさんの船出に際し、2点、激励の言葉を送りたいと思います。

ひとつは、コロナ禍の今、まさに社会に出て無限の活躍を目指して行くみなさんが意識すべき「構え」についてです。みなさんも大変な苦労を強いられたコロナ禍ですが、引き続き当分の間は、社会全体が様々な制約の下で考え、行動して行くことになります。
一方でこの1年、既に社会全体で見えてきたこと、わかってきたこともたくさんあります。
みなさんも異例の学生生活や就職活動を通じて、いろいろなことを感じたり思い至ったはずです。
観点を変えて言うと、まず激しく大きな波が立ち、そこから様々な余波が少し先或いは未来に向かって続いている。だとすれば、その分かれた波の筋を個人、企業、社会等立場や階層ごとの課題としてしっかり捉えて行くことが何より肝である、ということになります。多くの戻り来る波を整え直しながら、先行く波に遅れず乗って行くということです。

波の筋とは、行動変容や常識の転換ということです。ビジネスの世界に於いては、既存の固定観念や需給構造、商習慣等に揺 らぎや隙間が生じている状態、ややオーバーに言うと一旦ゼロクリアになった状態とも言えます。これは間違いなくチャンスであり、みなさんは私たちと共にこの一大転機に社会への入り口に立ったということです。変化やチャンスだらけなわけですから、万事に関心の耳目を注ぎ、自由に思いや考えを巡らし、遠慮なく積極的な言動を心掛けて下さい。
日々実感を得ながら準備を進めてきた先輩たちと一緒になってチャンスを形に変えて行きましょう。

二つめは、これから目指してほしい企業人としての心の「構え」についてです。
みなさんは今日から三菱地所グループの、即ち三菱の一員になります。その原点には「三綱領」という根本理念があり、「社会貢献」「フェアプレイ」「グローバル精神」の尊重を掲げています。地所グループの行動憲章には「誠実」「信頼」「活力ある職場」への希求を掲げています。それぞれに重要ですが、込められた意志の方向が収斂する言葉は「誠実、インテグリティ」です。高度な綜合性を身につける。そうすると一貫した言動が備わってくる。一貫に徹することで信頼が生まれる。このプロセスの全体が「誠実」を実践するということです。
これから必ずみなさんの支えとなり拠り所となる行動規範です。悩んだり、自信を失ったときには、繰り返し思い出して向き合ってみて下さい。

最後に、今日スタートを共にした同期の仲間はいろんな意味で特別です。ずっとお互いを大切にして下さい。

東京建物不動産販売(株)

※入社式は集合形式で開催、社長訓示は以下の通り。新入社員は17人。

<代表取締役 社長執行役員 福居賢悟氏>

(要約)
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
皆さんを当社の仲間として迎えることができましたこと、大変嬉しく思います。

当社は企業理念「信頼・創造・未来」のもと、東京建物グループの長期ビジョン「次世代デベロッパーへ」の実現を目指しています。
「仲介事業」「アセットソリューション事業」「賃貸事業」を主な事業として、お客様の不動産に関するさまざまなニーズにお応えすることが使命です。
いずれの事業においても、「不動産に価値を付加しながら創造をしていく」企業として、「現存する不動産に何らかの新しい価値を吹き込むこと」が仕事であり、この私たちの仕事自体がまさにグループで標榜する「次世代デベロッパー」の仕事だと考えています。
不動産に新しい価値を「創造」することでお客様のニーズにお応えし、その積み重ねによりお客様から「信頼」していただき、それが「未来」の取引に繋がっていく。
社員一人ひとりがこの意識を持って仕事に取り組むことで、企業理念と長期ビジョンの実現が出来るのだと考えています。

当社は営業の会社です。これから仕事に取り組む中で、皆さん一人ひとりに、自分の営業のスタイルを確立して欲しいと思います。
はじめは先輩の真似をすることから始まりますが、自分が一番理解している自分自身の長所を最大限発揮できる方法をそれぞれで見つけ出して身に着けて欲しいと思っています。
会社全体の風通しが良く、色々な人がアドバイスをし合え、場合によっては指摘をし合える環境の中で、皆さん一人ひとりが自分のスタイルをもって楽しく働く、それが集合してチームが出来て会社の組織が成り立っていく。是非そのような組織を皆さんと一緒に作っていきたいと思います。

最後に、新型コロナウイルスの収束時期にはもう少し時間がかかると思われますので、引き続き感染対策には気を付け、健康であることを第一に考えてください。皆さんが心身ともに健康で、これからの当社での生活が充実したものとなりますよう全力でサポートします。
今日から皆さん一人ひとりが当社の顔となります。学び合い高め合って新たな時代を築いていきましょう。

大和ハウス工業(株)

※入社式は全国73事業所をつないでオンライン開催。社長訓示は以下の通り。新入社員は503人。

<代表取締役社長 芳井敬一氏 2021年度入社式訓示>

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。役職員を代表して心よりお祝い申し上げます。 

新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受け、昨年は入社式を中止しましたが、本年はオンラインという形で、祝辞を述べさせていただきます。人生の新たな物語をスタートさせる新入社員の皆さんに、期待と希望を込めてお願いしたいことが5点あります。

1つ目は、挨拶の徹底です。「おはようございます」「ありがとうございます」「お疲れさまです」などの挨拶は仕事の基本です。挨拶は事業所内外問わず、これからお世話になる方々とのコミュニケーションのきっかけにもなりますので、積極的に取り組んでください。

2つ目は、知識の蓄積です。現在、皆さんに能力差はほとんどありませんが、小さな勉強や経験の積み重ねが5年後、10年後に大きな差となって如実に表れてきます。皆さんには行動習慣として、「すかさず運動」(すぐにやる・必ずやる・最後までやる・ずっとやる)を意識して、自他部門における業務内容の把握や資格取得など積極的に自己研鑽に励んでください。

3つ目は、感謝の気持ちを表すことです。皆さんはこれまで多くの方々に支えられ、本日の入社式を迎えました。初任給を使って、ご両親やお世話になった人に記念品を贈るなど、ぜひ、感謝の気持ちを表してください。

4つ目は、「リセットキー」を持つことです。例えば、休日における運動や読書、音楽、芸術の鑑賞といった「リセットキー」があれば、悩んだときの心の支えになります。また、余暇に自分を振り返ることができれば、効率的に物事を進めることもできます。ぜひ、時間の使い方を工夫して、ワークライフバランスの確立につなげてください。

最後に、創業者 石橋信夫相談役が創業間もないころに策定した当社の社是では、1番目に「事業を通じて人を育てること」を掲げています。この言葉は、人財を育てることが事業の始まりであると説いたものです。言い換えれば、企業が良くなるのも悪くなるのも従業員が企業をどのように運営し、育てていくかにかかっているということです。今から34 年後の創業100周年には皆さんの中から当社の中枢を担う人財が輩出され、売上高10兆円の企業群を達成できるよう、日々研鑽に励み、自己成長につなげてください。今後の活躍を大いに期待しています。

積水ハウス(株)

※入社式はビデオメッセージを配信する形式で開催、社長訓示は以下の通り。新入社員は779人(グループ全体)。

<代表取締役社長 仲井嘉浩氏 積水ハウスグループ新入社員向け社長訓示要旨>

 【最高の価値を提供してきた60年】
 新入社員の皆さん、本日は入社おめでとうございます。
さて、皆さんは学生生活を終え今日から社会人となったわけですが、社会人の定義とは何でしょうか。いろいろな考え方があると思いますが、私は社会に対して価値を提供する立場になったことだと思っています。皆さんが社会人になり、そして、色々な選択肢がある中で積水ハウスグループに入社されたということは、積水ハウスのあらゆる資源、例えば当社の技術や展示場やブランドや顧客基盤などを使って、お客さまに対し価値を提供することを選択されたということではないでしょうか。そのような意味では、当社の先輩の方々は60年もの間、どのような価値を提供してきたのでしょうか。振り返ってみましょう。
 当社は1960年に戦後の日本社会の住宅不足を解消するために創業をしました。創業から30年(1960年~1990年)を第1フェーズとし、住まい手の命と財産を守るべく、高い耐震性や耐防火性能・耐衝撃性能など、安全・安心という価値を徹底的に研究してお客様に提供してきました。第2フェーズの30年(1990年~2020年)では、ゼロエネルギー住宅に代表される断熱性能や、ユニバーサルデザイン、化学物質を軽減する空気環境技術、最も心地よいリビングなど、様々な技術で快適性という価値を提供してきました。
 常に一歩先を行く技術でリードし、60年もの間ここまで住宅技術に特化し研究してきた会社は、日本をはじめ世界でも当社だけでしょう。今、世界が当社の技術に関心を寄せており、積水ハウスの技術を世界のデファクトスタンダードにするというビジョンで積極的に海外に技術を提供していきたいと考えています。

【これからの30年へ「イノベーション&コミュニケーション」】
 今、当社は第3フェーズの30年間に入りました。新たに「幸せ」という価値を追加したいと考えており、ビジョンを 「"わが家"を世界一 幸せな場所にする」としました。人生100年時代の幸せを因数分解し、抽出した3つの要素が「健康」「つながり」「学び」です。やはり「健康」が一番重要で、家にも健康が求められ、健康を作り出す時代が来ていると確信しています。そして、「つながり」については、家はもっと色んな人、場所とつながっていくべきと考えています。「学び」については、家はもっと積極的に学ぶ機能を備えてもいいと考えています。もっと家をアクティブにとらえることも求められるでしょう。これらを具現化したプラットフォームハウス構想が進行中です。
 そして、社内の合い言葉は「イノベーション&コミュニケーション」です。住宅に関する新しい価値を提供していくために社員それぞれがアイデアを出し合ってそれをコミュニケーションする。そのためには私も含めて、社員全員が日々学習し新しい知識を習得していろんなことにチャレンジし、新たなイノベーションを産み出す姿勢が必要です。皆さんもぜひ様々なアイデアを頭に温めながら働いていただければと思います。
 住まい手が健康で、家族や友人とつながるプラットフォームハウス構想がおそらく30年経てば実現していると思います。皆さんとともにぜひ実現したいと思っており、非常にワクワクしています。

【幸せの提供へ、つながり、学習、キャリア形成を大切に】
 最後になりますが、皆さんが幸せにならないとお客様に幸せは提供できませんのでまずは健康でいていただきたい。そして、家族や友人、色々な人とのつながりを本当に大事にしてください。学びは、住宅産業は非常に奥が深く多くのことを勉強する必要がありますので、生涯学習としてスキルを日々レベルアップして下さい。今、第3フェーズのNEXT積水ハウスが始まったばかりです。皆さんが当社の資源を大いに利用してお客様に価値を提供すると同時に、自律的にキャリアを積んでいくことを期待したいと思います。そして、皆さんとともに「"わが家"を世界一 幸せな場所」にしていきましょう。

積水化学工業(株)

※入社式は新入社員を配属事業所・グループ会社ごとに集合させ、全会場をオンライン(Zoom)で接続して開催、社長訓示は下記の通り。新入社員は582人(セキスイハイムグループ)。

<代表取締役社長 加藤敬太氏 2021年度 積水化学グループ入社式 社長挨拶>

 新入社員の皆さん、積水化学グループへの入社おめでとうございます。
 心よりお祝いと歓迎の意を表します。

 新型コロナウイルスの影響で、グループ全体で一堂に会しての入社式ができず、誠に残念ですが、新入社員の皆さんに私からの期待をお伝えします。

 今日、新入社員の皆さんに申し上げたいのは、仕事を通じて自分自身の成長を常に意識してほしいということです。2030年に向けた長期ビジョンの達成には、皆さんの成長が不可欠です。

 「上向きのスパイラル」という言葉を私はよく使います。例えば、企業が好業績を続ければ、その勢いのもとにヤル気や様々な才能のある人材が集まり、その多様な人材の活躍によってさらに業績が上がるというようなことです。逆のケースである「下向きのスパイラル」から「上向きのスパイラル」に転換させるためには、大変なエネルギーが必要です。

 「上向きのスパイラル」を続けるためには、「自分に言い訳をしない」ことです。
うまくいかない時は、自分に言い訳をするのではなく、どうすればこの状況を改善できるのかを考え抜いて、自分自身で実行したり、上司や関連部署へ提案するなど、「前向きな行動に転換」してもらいたいと思います。そういった一段上の行動を目指す姿勢は必ず相手に伝わり、「上向きのスパイラル」を呼び込み、競合相手やライバルとの差をつけるのだと思います。

 皆さんのこれからの社会人生活には、高く大きな壁にぶつかる日もあると思います。しかし、その壁を乗り越えた先に「上向きのスパイラル」は続いています。自身の無限の可能性を信じて、自分に言い訳をせず仕事に対して前向きに取り組み、挑戦を続けてください。

 一人ひとりの成長、「上向きのスパイラル」が積水化学グループの持続的な成長の原動力です。これから一緒に頑張っていきましょう。

住友林業(株)

※入社式は対面で開催。社長訓示は以下の通り。 新入社員は105人。

<代表取締役執行役員社長 光吉敏郎氏 入社式訓示>

皆さん、社長の光吉です。本日は入社おめでとうございます。105 名の新入社員の皆さんをお迎えし、住友林業を代表して心から歓迎します。まず、はじめに、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々とご家族に哀悼の意を表するとともに、罹患された方々に心よりお見舞い申し上げます。そして治療や感染防止に尽力されている医療従事者の皆さまに感謝の意を表したいと思います。

この場に立つと、私自身が新入社員であった頃のことを思い出します。社会人として新しいステージに立ち、期待と不安で胸を膨らませ過ごしたものです。皆さんも今、同じような気持ではないでしょうか?

本日は、皆さんがキャリアをスタートするにあたり、私から3 つのお話をしたいと思います。まず、「住友林業の歴史と経営理念」 次に、「住友林業の事業のこれからの方向性」、最後に「皆さんに贈る言葉」です。

まず「住友林業の歴史と経営理念」についてお話しします。当社の歴史は、住友家が四国別子銅山を開坑した1691年に遡ります。銅山開発のための坑木や、精錬用の燃料となる木材の調達を担ったことが事業の始まりです。

19 世紀後半には、銅の精錬による煙害や木材の過剰な伐採により荒廃した山を元に戻すために「大造林計画」を打ち出し、毎年100 万本、多い年では200 万本の植林を行い、現在のような緑を取り戻しました。それ以来、山林事業を拡大し、現在、国内に国土の800 分の1にあたる約4 万8 千ha、また、海外では、NZ、PNG、インドネシアに約23 万ha の森林を所有・管理しています。

木材建材事業では、日本の高度経済成長期から急増した建築資材の需要を担うべく国内外の木材建材の調達網と製造拠点を整備・拡大し、現在では業界No.1 の地位を確立しています。また、46年前には、国民のより良い住環境へのニーズにお応えするために、木造注文住宅事業に着手し、現在では業界のリーデイングカンパニーとして揺るぎない地位を築きました。

近年、国内ではリフォーム事業や非住宅建築の木造化・木質化を進める木化事業、介護事業、木質バイオマス発電事業を拡大し、海外では従来の植林や製造事業に加えて住宅・不動産事業への展開など事業領域は益々広がっています。このように時代時代のニーズに答えることで、事業を拡大し、現在では、住生活に関する事業を総合的に展開するグローバルな企業となりました。しかし、今日までの道のりは決して平坦なものではなく、永年にわたる諸先輩方の並々ならぬ苦労や献身的な努力の上に成り立っていることを忘れてはなりません。いかなる時でも、失敗を恐れず、変化する時代の要請に対応するため、自らを変革しながら、事業を通じて社会課題の解決に貢献するという高い志が私たちのDNA の中に刻まれているのです。

そして、この歴史を築いてきた我々の事業の根底にあるのは「住友の事業精神」であり「経営理念」です。ここで改めて共有したいと思います。400 年ほど前に 住友家の家祖である住友政友は 文殊院旨意書の中で「商売のことは言うまでもなく、何事も粗略にせず、全てのことに丁寧、慎重に、心をこめて励むように」と商人である前に誠実と努力を重んじ、人格を磨くことを説いており、この、目先の利益を追わず、公正、信用を重んじ確実を旨とする経営姿勢が、住友の事業精神の真髄です。

明治時代に大造林計画を実行した第二代総理事の伊庭貞剛は、「住友の事業は、住友自身を利するとともに、国家を利し、かつ社会を利する底の事業でなければならぬ」と述べています。この住友の事業精神に基づき、人と地球環境にやさしい「木」を活かし、人々の生活に関するあらゆるサービスを通じて、持続可能で豊かな社会の実現に貢献するという、住友林業グループの経営理念を、皆さんと共に実現して行きたいと思います。

次に、「住友林業の事業のこれからの方向性」についてお話します。現在、企業活動において、SDGsという考え方が重要視されています。SDGsはSustainable Development Goalsの略称で、2015年の国連サミットで採択され、2030年に向けて世界各国が合意した持続可能な開発目標のことですが、持続可能性(サステイナビリテイ)という観点で、住友の事業精神に繋がるものです。現在、世界各国で起きている異常気象、海面上昇や山火事など、地球温暖化の問題が大きな注目を集めており、地球温暖化の要因としては、「人為的な温室効果ガスの放出、なかでも二酸化炭素の影響が大きい」とされています。

また、菅総理は、昨年10月の所信表明演説で「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言、それを踏まえて、12月には政府から14分野にわたるグリーン成長戦略の実行計画が発表されました。狙いは、経済と環境の好循環を掲げて、グリーン社会を実現することであり、積極的な温暖化対策が産業構造や経済社会の変革をもたらし、大きな成長につなげようとするものです。住宅建築分野や農林水産業、エネルギー分野などいくつもの当社事業が成長分野に指定されています。

住友林業は、長い時間をかけて森を育む森林経営、地域毎に取引先との長年に亘る信頼関係を構築してきた木材建材事業、災害に強く安心安全で環境に優しい木造住宅事業とリフォーム事業、そして高齢化社会においてお客様に寄り添う介護事業、再生可能エネルギーを長期的に供給する木質バイオマス発電事業などを通じ、常に、社会環境の変化に対応しお客様の要請に応え、社会問題の解決に取り組み、企業としての信頼を築き上げてきました。

このような当社の事業が提供できる価値は、事業活動による売上と利益を得る従来の経済的価値の創出にとどまりません。例えば、川上から川下に至るサプライチェーンにおいて、木を伐採して木造建築などに使用し、また植林するサイクルを回す持続的な林業経営により、長期にわたり二酸化炭素を吸収・固定しているのです。さらに、健全な森林を保つことは、洪水や土砂災害を防ぎ、生物多様性の保全にも貢献します。また、木造建築によるまちづくりは地球温暖化防止に貢献しながら人々の快適な暮らしを支えます。

当社の事業活動そのものを通じて、経済的価値のみならず、環境的価値や社会的価値からなる公益的価値を提供することで、SDGsの達成に取り組むトップランナーとして社会をリードする存在になりたいと考えています。しかしながら、これは、社員の皆さんの力なくして成し遂げることはできません。当社の将来を支えるもの、一番大切な財産は一人一人の社員の皆さんです。

社員全員が目先の収益に追われるのではなく、高い志と熱い情熱を持ち、経営理念に沿って行動し、社会やお客様からの信頼を積み重ねることで、私たちは 選ばれる企業となり、持続的に発展することができるのです。これからは、多様な価値観を尊重しながらも自分の意見を持ち、活発に議論できる人財が求められます。画一的な行動ではなく、それぞれが考えに考え抜いて個性を発揮し合える、活気とやりがいに溢れた企業にしていきましょう。

最後に、皆さんに私が座右の銘としている言葉を贈りたいと思います。それは「艱難汝を玉にす」というヨーロッパの古い格言です。人は困難や障害を乗り越えることで、立派な人物になるという意味で、ハードルが高くとも、挑戦をしてこそ成功を収めることができ、大きな成長を遂げられる。また、挑戦の結果、失敗しても、そこから学び、今後に生かすことが非常に大切だと説いています。

これからの住友林業の歴史は、みなさん一人一人が担っていくのです。業務遂行にあたっては、常に、謙虚で正しい心で、何事にも誠意をもって臨み、自己研鑽に励んで、豊かな感性を磨いて、新しいことにチャレンジして下さい。一方、苦労や失敗をすることもあるでしょう。その時は是非この言葉を思い出して下さい。そして、一緒に住友林業の未来を築いていきましょう。

皆さんは社会人として独り立ちをされますが、こうして今日という日を迎えることができたのも、これまで支えて下さいったご家族や多くの方々のサポートがあってこそだと思います。これからも感謝の気持ちを大切にして下さい。日本でも新型コロナウイルスのワクチンの接種が開始されましたが、国民に広く行き渡るまでしばらく時間がかる見通しの中、ご家族や取引先、お客様そして何よりも自らの安全を守るためにも感染予防対策の徹底をお願いします。

社会人としての一歩を踏み出すにあたり、日頃の食事や睡眠、生活習慣をしっかり自分自身で管理し、オンとオフのメリハリをつけて仕事に集中することができるように努めて下さい。また、車の運転の機会も増えると思いますし、毎年のように自然災害も発生しています。ご自身の安全を守ることはご自分でしかできません。常に、健康管理と安全管理には気を配って下さい。

今日から住友林業という舞台での挑戦が始まります。皆さんの大いなる活躍と発展を祈念して、私のお祝いの挨拶といたします。本日は誠におめでとうございます。

旭化成ホームズ(株)

※入社式はリモート形式で開催、社長訓示は以下の通り。新入社員は96人。

<代表取締役社長 川畑文俊氏 2021年度 旭化成ホームズ入社式 訓示>

本日は誠におめでとうございます。数ある会社の中で当社を選んで頂いた皆さんを私たちは全力で歓迎し、共に働けることに感謝しています。

昨年はコロナ禍で大変な就職活動だったと思います。大変なことは無いに越したことはありませんが、当社には「ピンチはチャンスだ」という言葉を大切にする文化があります。ピンチの時こそ色々なことを変え、成長することが出来るチャンスだと考えて取り組もう、という考え方で、この一年はその考えのもとに色々な改革にチャレンジしてきました。本日入社いただいた皆さんも、ぜひ失敗を恐れずチャレンジしてほしいと思います。

 当社は現在「Challenge&Growth」をスローガンに掲げ、LONGLIFEの実現に取り組みながら、皆さんが中堅社員にさしかかる2025年度には、売上高1兆円の達成を全員で目指しています。それはお客様の満足を大前提として、私たち社員一人一人の成長を積み重ねる事で初めて達成できると考えており、そのための投資も行っていく考えです。さらにLONGLIFEの実現は、環境への貢献そのものであると私は考えています。具体的には、元々耐久性が高く長寿命であるヘーベルハウス・へーベルメゾンについて、エネルギー排出が少ない、いわゆるネット・ゼロエネルギ―住宅の比率を高めることで世に貢献していくことなどです。当社は事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする「RE100」に加盟して、達成目標年度を2038年度として取り組んでいます。まさに事業活動そのものが環境貢献につながると考えている会社です。その想いを皆さんにも仕事の中で実現してほしいと考えています。

今後、皆さんがぶつかる壁が2つあると思います。一つは、皆さん学生時代は気の合う人と主に付き合ってきたと思いますが、会社では自分と合わない人とも一緒に仕事をしていく必要があるということです。もう一つは、これまでは嫌なことにはなるべく手を付けずに過ごすことも多かったと思いますが、仕事では嫌なことでも前向きに取り組んでいく必要があるということです。それが社会人、大人になるという事だと思います。ぜひ皆さんには配属先でこの言葉を思い出して頂き、そうした壁を乗り越えてその先の大きな成長をつかんでいってほしいと思います。

最後になりますが、健康に気を付けて、明るく元気に当社の一員として各所に配属、活躍されることを願っています。

トヨタホーム(株)

※入社式はソーシャルディスタンスを確保しながら開催。社長訓示は以下の通り。新入社員は19人。

<取締役社長 後藤裕司氏 2021年度入社式あいさつ>

本日、皆さんをトヨタホームの一員としてお迎えすることができ、心からうれしく思います。昨年度を振り返ってみますと、新型コロナ一色の一年だったと言えます。感染症拡大防止のため学校が休みになり、授業がオンラインになったほか、友人たちや親しい方と会うことも減ったことと思います。しかし、この厳しい一年を経験することで、皆さんは様々なことに気づき、貴重な経験を積むことになったのではないでしょうか。

トヨタホームはコロナ禍によって、まず営業現場でお客様との面着のコミュニケーションが難しくなりました。しかし、デジタルツールを積極的に活用し、WEB商談をはじめるなどして、この難局を乗り越えました。社内では出張が取りやめとなったほか、3密防止のため会議も相次いで中止となりましたが、WEB会議システムの導入により、新しいコミュニケーションが浸透しています。何もしなければコロナ禍に飲み込まれる一年となるところでしたが、チャレンジすることでトヨタホームも成長することができました。

また昨年は、プライムライフテクノロジーズが誕生しました。新たな枠組によってミサワホーム、パナソニックホームズとの連携活動も具体的に動き出しています。くらしのあたりまえをかえていく企業グループを標榜するプライムライフテクノロジーズの一員として、当社の存在感を発揮していきたいと思います。

こうした環境の中、新入社員のみなさんに三つのお願いがあります。一つ目は、自分に厳しくすることです。トヨタホームは仕事に関しては大変厳しいですが、人には優しい企業です。安心して頑張ってください。二つ目はコミュニケーションを大事にすることです。自ら学ぶ姿勢で、元気よく素直さを持って先輩社員に接してください。三つ目に常に感謝の気持ちと謙虚な姿勢を大事にすることです。こんにちの皆さんがあるのは、ご家族や周囲の方々の支えや協力の賜物です。常に感謝の気持ちを忘れないでください。

新入社員の皆さんがトヨタホームで成長して、将来、ここで頑張って良かったと思ってくれる会社にすることが私の夢です。一緒に頑張りましょう。

パナソニック ホームズ(株)

※入社式は集合形式で開催(今回は、コロナ禍で開催中止した昨年度入社社員も同席)、社長訓示は以下の通り。新入社員は56人。

<代表取締役社長 井上二郎氏 2021年度入社式 社長訓話>

入社おめでとうございます。本日、晴れて入社式を開催し、今年度の新入社員はもちろん、コロナ禍において入社式ができなかった昨年度入社の方々にも初めてお会いすることができ、非常に感慨深く思います。そして、先ず皆さんには、ご両親をはじめ今まで支えてくださった多くの方々に対し、感謝の気持ちを忘れずに持っていただきたいと思います。

本日、皆さんにお話ししたいことは大きく2点あります。
先ずひとつ目は「当社が目指す姿」についてです。当社は、松下幸之助創業者の『住まいは人間が生活していく上で最も大切なもの、それにふさわしい良い家をつくりたい』 という “良家づくり”の想いで設立され、以来50余年にわたり住宅事業を続けています。この先も、「社会や人々に必要とされる会社であり続けること」こそ当社が目指す姿と考えています。そのためには、お客さまのご要望を取り入れた“良い家”を早く、完全な形でお引渡し、お客さまにご満足をお届けすることが、会社の価値や評価向上に繋がります。
私は、3年前の着任以来「お客さま第一」を使命として、CSの向上を目指し、組織も改革して取り組んできました。結果、当初の想定以上にこの使命が社員や組織に浸透し、営業・設計・建設・アフターサポートをはじめとする部門が、点や線でなく面で一丸となってお客さまと向き合い、“良い家”をご提供できる体制ができつつあると感じています。
このことは、当社の社員や組織だけでなく、資材・部品メーカーや住宅部材の製造請負、物流、施工等のあらゆる外部会社の協力があってこそ、“良い家”がご提供できることを認識せねばなりません。当社は創業以来、30万戸を超える住宅を供給しています。オーナー様はもちろん、当社や協力会社の社員・家族のためにも、目指す姿は、「社会や人々に必要とされる会社であり続けること」と考えています。

ふたつ目の話は、皆さんへのお願いです。
先ずは、「仕事を任されたら誇りとやりがいを早く持って欲しい」ことです。当社を定年退職する社員は、皆自分の仕事に誇りとやりがいを持ち、まだまだ生き生きしている様子が伺えます。当然、仕事には困難がつきものですが、仕事に対する誇りとやりがいがあれば、乗り越えていくことができます。
次に、「可能な限り挑戦して失敗をして欲しい」ということです。失敗は反省に繋がり自身が成長します。年齢を重ねると失敗を恐れて挑戦しなくなっていくので、若いうちに何事にもチャレンジして欲しいと思います。

最後に、「物事の本質・真因を探ることを身につけて欲しい」と思います。会社の中には課題が色々ありますが、課題に対し、真因分析、対策、改善のプロセスを繰り返すことで会社が成長します。だからこそ真因を探る癖を身に付けていただきたい。真因をつきとめ明快な策が打てる社員が会社にとって必要な人材です。

コロナ禍が依然続いて大変な状況にありますが、くれぐれも健康に留意して会社生活を楽しみ、充実した毎日を送られることを願っています。

三井ホーム(株)

※入社式は開催、社長訓示は下記の通り。新入社員は79人(グループ会社は含まない)。

<社長 池田 明氏 入社式講話(骨子)>

「人に負けない強みを磨き、プロフェッショナルを目指そう」

 三井ホームへの入社、誠におめでとうございます。三井ホームを代表して心より歓迎いたします。

 当社は、1974年の創立以来、継続してツーバイフォー工法の普及と拡大に努め、日本に家づくりの新しいスタンダードをもたらしました。加えて、ツーバイフォー工法のリーディングカンパニーとして品質を磨き続けた結果、三井ホームの家は、日本の気候風土により適した、高耐震・高気密・高断熱・高耐火の、「プレミアム・モノコック構法」という、独自の形に進化を遂げました。
 当社の「住まいづくり」における哲学は、お客様の「住まいに対する想い」を一つひとつ丁寧にカタチにすることです。そして、三井不動産グループ共有の「経年優化」、即ち、“時を経るほどに価値を増す”という思想を背景として、住まうほどに美しく、街の豊かさにも繋がる住まいを作ることです。当社は、これまで約24万棟の建築実績を通じて「安心・感動・満足・豊かさ」という高い価値をご提供してきましたが、今後は急速に変化する社会経済情勢において、注文住宅事業で培った自らの強みと三井不動産グループとの連携を活かした総合力で、ストック事業・施設系事業・海外事業へと事業領域を拡大し、力強くかつ継続的な成長を目指します。この広い事業フィールドにおいて、皆さんが大いにご活躍されることを期待しています。

 皆さんは、今日から三井ホームの一員であると同時に、三井グループの一員です。「三井」ブランドには、江戸時代から多くの先人たちが積み重ねてきた確かな仕事ぶりによって、社会的に認められた「高い信頼」があります。また、三井のDNAには、失敗を恐れず常に新しいことにチャレンジする、「フロンティアスピリット」が脈々と受け継がれています。このブランドを担う誇りと責任を持ち、失敗を恐れずに、仕事に取り組んでください。
 新たに社会人となる皆さんに目指していただきたいことは「プロフェッショナルになる」「信頼される人間になる」ということです。プロフェッショナルとは、その分野において、「一流の仕事をする人になる」という意味で、豊富な専門知識を身につけ、実務能力を極めること、期待を超える仕事をすること、そして顧客志向を徹底することではないかと思います。まずは「これだけは人に負けない」という強みを作ることを目指してください。そして、どのような仕事をする上においても、一人の人間として、様々な人達からの「信頼を得る」ことを目指してください。信頼という財産を築くことができれば、その財産が多くの場面で皆さんを助け、力を与えてくれるはずです。

 当社には、皆さんが自分を成長させ、自分の可能性に出会える機会が沢山あります。
共に成長を目指し、「三井ホーム」というブランドを更に輝かせていきましょう。

ポラスグループ

※入社式は十分にコロナ対策(規模縮小、外出時および会場での検温、出席者の間隔の確保、マスク着用、換気や消毒の実施など)を行なった上で集合形式で開催、社長訓示は以下の通り。新入社員は172人。

<グループ代表 中内 晃次郎氏 代表訓示の要約>

新型コロナウイルスの感染者数の下げ止まりが続いている状況ですが、本日の入社式は新入社員の皆さんにとって一生で1度ということと、初めて会する貴重な機会であることから、考えられる対策を施したうえで開催することにしました。

コロナ禍や少子高齢社会などの社会構造の変化により、市場が縮小する局面では、市場に存在する会社の数は減りますが、行き残った強い会社は小さくならずにむしろ大きくなる傾向があります。当社の住宅事業は地域を限定して行っています。今後も地域に密着しシェアを高めることで、より強い会社になれるよう新入社員の皆さんも、是非力を発揮してください。

社会人となった皆さんには、自己投資をお願いします。特に資格取得と新聞の購読をお願いします。資格取得は業界の知識やルール、法律を学ぶことができ、プロとしての知識と知恵と力量を身に付けることができます。新聞は活字として見ることで、自分が興味のない分野や地球の裏側で起こるような、一見関係のないように見える記事でも、案外と繋がっていることに気付いたり、仕事に直結することがあります。俯瞰的、包括的に物事を見る目を養うためにも、月数千円の新聞購読の自己投資をお願いします。

今日から皆さんが社会に出て役立つ本番がスタートしました。採用選考の過程において、ポラスグループで頑張れる、プロとして活躍できるだろうと判断した方々を採用させていただいておりますので、一日一日を大切にして楽しみながら社会人生活を送ってください。私共も前途洋々な未来を応援します。大いに期待しております。

ハウスコム(株)

※入社式はコロナ対策をした上で開催、オンラインでの参加も選択可能とした。社長訓示は以下の通り。新入社員は150名(グループ)。

<代表取締役社長執行役員 田村 穂氏 
1年後は「ハウスコムのクリエイター」に ~2021年度入社式 社長メッセージ要旨~>

まずはこの1年、いわゆるコロナ禍でこれまでの世界観が一変していく中、皆さん大変な学生生活を送られたと思います。私達不動産業界も同様で、正直に言えば、非常に厳しいものとなりました。ただし、人の動きが止まったと言われる中、他の業種に比べれば、お部屋を探すお客様は確実にいらっしゃったとも言える状況です。

その理由は必ずしも幸せなことばかりではないときもありますが、新しいお部屋を探すお客様は、つまり、どのような理由であれ、これから新しい住まいで新しいスタートを切る、これから今までとは違った未来に向かっていく、そしてそこで今よりもっと幸せになりたいという方々です。私たちの仕事は、そうしたお客様の新しい人生のスタート、新しい幸せをサポートする、とてもすてきな仕事なのです。

一方、コロナ禍の影響で良いこともありました。不動産業界は、どちらかと言えば非常に古い考え方ややり方が残っていたのですが、新しいことを始めなければいけない、例えばAIやリモートをはじめとしたテクノロジーを駆使しないと生き残ることができない状況になったのです。この、業界全体が一気に変わっていく大きな節目で、皆さんはぜひ、自分だけにしかできないことにチャレンジしてください。どうやってこの時代を生き抜いていくか、ぜひ皆さんの知恵と力を借りたいと思います。

そして、今回から宅都と合同で、ハウスコムグループ全体での入社式となりました。ハウスコムはもともとは大阪発祥の企業でしたが、主な拠点を東京に移して以降、数店舗は運営しているものの、なかなか関西に戻ることができていませんでした。この3月から、大阪を中心に関西で20店舗以上、そして法人専門の部門も持つ宅都の皆さんと一緒になることができて、とても嬉しく思っております。

私たちにとって、一番大切なものは「人」です。この会社の仕事は、さまざまなお客様の人生に携わるものです。それまでの自分では想像もしなかった、全く異なる人生観に触れる機会もしばしばあるため、人間として大きく成長することができます。その中で、やりたいことができたらどんどん進めていき、自分自身の成長もデザインしていってください。

皆さんには、1年後、この会社の固定概念を変え、新しいハウスコムグループを生み出す「ハウスコムのクリエイター」になって欲しいと思っています。ともに考え、ともに新しいハウスコムを作っていきましょう。

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2024/4/5

「月刊不動産流通2024年5月号」発売開始!

月刊不動産流通2024年5月号」の発売を開始しました。

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