不動産ニュース / その他

2021/11/19

都心遊休地にトレーラーユニット活用の宿泊施設/三井不

従前は三井のリパーク(車8台分)として運用していた土地にトレーラー6台で宿泊施設を構成
BBQデッキとキッチンを備えるパーティールームユニット

 三井不動産(株)と同社グループの(株)ShareTomorrowは、遊休不動産の活用提案として、移動式ユニットを組み合わせてにぎわい拠点を創出する「HUBHUB(ハブハブ)プロジェクト」を始動。22日に、実証実験施設として、「HUBHUB日本橋人形町」(東京都中央区)をオープンする。

 同社グループの新規事業提案制度「MAG!C(マジック)」発のプロジェクトで、2019年より「多拠点ユニット」の事業化を検討。都市部の狭小地や、使用期間が短期間に限られる土地など、活用が困難な不動産の有効活用を目的に、移動可能で大きさや機能をフレキシブルに変更することができるトレーラー型のユニット施設を開発した。ユニットサイズは長さ6m、幅2.5m。なお、(株)ShareTomorrowは、2021年7月に同社グループ発の新規事業の開発・推進を担う会社として設立された。

 「HUBHUB日本橋人形町」は、都営浅草線・東京メトロ「人形町」駅より徒歩3分に立地。敷地面積178.36平方メートル、延床面積85.80平方メートル。「遊べる宿泊施設」をコンセプトに、宿泊、パーティールーム、プールユニットと、さまざなま機能を持たせた3種類のユニット(トレーラー6台)を組み合わせた。

 宿泊ユニット「GUEST ROOM」は、シモンズ製のマットレスを採用した2段ベッドや大型テレビのあるソファスペース、パウダールームを設けており、コンパクトながらも居住性を高めた客室2室を用意。各室定員2名、貸切で最大4名の利用を可能とした。利用料金は施設1棟貸切で1泊6万円から。

 パーティールームユニット「BBQ KITCHEN」は、BBQデッキとキッチンを備え、調理器具や食器も利用可能。最大6名が着席できるダイニングテーブル、ソファコーナーやインターネット接続のプロジェクター&スピーカーシステムも用意しており、さまざまな目的での利用を可能とする。ゲストは食材や飲料の持ち込みもでき、デリバリーも自由に利用できる。事前予約制のBBQ食材のデリバリーや出張シェフの手配などのサービスも提供していく予定。

 プールユニット「BADE POOL」は、本格フィンランド式ヒーティングルームと、プール(水風呂)を設置した外気浴スペースで構成。パーティー、プールいずれのユニットも最大8名まで利用でき、4時間のデイユースプランで2万円(税・サ込)から。

 18日に開催した記者発表会で、(株)ShareTomorrow新規事業部プロジェクトリーダーの佐藤貴幸氏は、「近隣住民やワーカーをメインターゲットに、日常生活の中で、さまざまな機能に特化したユニットを使ってもらうという商品。15日から公式Webサイトで予約受付を開始しているが、すでに平日デイユースの“ママ会”、近隣の会社の打ち上げなどの予約をいただいている。今後は、ワークスペース、フィットネスジム、シアターなどさまざまな場面での活用も検討していきたい」などと話した。

 1月まで約2ヵ月間、有償サービスを提供した後、具体的な事業化を進める計画。事業化にあたっては標準的な規模として200平方メートル程度を想定しており、遊休地を持つオーナーに対し、運営までを含め、事業を一括で企画して提案していく予定。

宿泊ユニット。シモンズ製のマットレスを採用した2段ベッドなど、コンパクトながらも居住性を高めた
プールユニットには、本格フィンランド式ヒーティングルームも備える

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