不動産ニュース / 開発・分譲

2022/2/14

欧州初進出。ロンドンの木造オフィスビル開発に参画

プロジェクトの完成イメージ
プロジェクトの完成イメージ

 住友林業(株)は14日、英国・ロンドンで木造のオフィス開発事業に参画すると発表した。同社が住宅・不動産事業で欧州に進出するのは初。

 英国の不動産開発業者であるBywater Properties Limited(英国ロンドン、以下、Bywater)と合弁会社を設立して取り組む。ロンドン市内で再開発が進むテムズ川南岸エリアで、6階建ての環境配慮型オフィスを建設する。建物建築時の炭素排出量を、英国で一般的な鉄筋コンクリート造と比較して約80%削減。さらに木材の炭素固定量をオフセットすることで、竣工時にカーボンネガティブの試算になるという。
 建物完成後は、高遮熱性能の外壁や日射を防ぐブラインドにより省エネ性能を向上させると共に、太陽光発電設備の活用、エレベーター減速時に生み出される電力の再利用等を計画。さらに、建物内部の梁や柱、天井に木肌を露出させ、木の雰囲気やぬくもりを感じられる仕様に。さらには隣接する緑豊かな公園側から吸気する換気システム、開放感のある天井高などにより、快適な職場環境を提供する。

 なお、再生可能エネルギー利用も組み合わせることで、建物使用時の炭素排出量を加算しても、約60年間にわたりネットゼロカーボンが実現できるという。

 建物面積は7,445平方メートル。総事業費は約4,800英ポンド(約74億8,800万円)。着工は2022年9月、竣工は24年4月の予定。

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カーボンニュートラル

人間活動において、二酸化炭素の排出と吸収が相殺されてゼロであることをいう。例えば、植物のからだは空気中の二酸化炭素が固定化されたものだから、その燃焼(バイオマス燃料の利用)によって二酸化炭素が排出されてもカーボンニュートラルである。

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