不動産ニュース / 政策・制度

2022/7/1

22年路線価、団体トップがコメント

 国税庁が1日に発表した「令和4(2022)年分路線価」について、業界団体のトップから、以下のようなコメントが発表された(順不同)。

(公社)全国宅地建物取引業協会連合会会長 坂本 久氏
(公社)全日本不動産協会理事長 秋山 始氏
(一社)不動産協会理事長 菰田正信氏

◆(公社)全国宅地建物取引業協会連合会会長 坂本 久氏

 令和4年分の路線価は、都道府県庁所在都市の最高路線価の上昇都市は前年の8都市から大幅に増加し15都市、一方、下落した都市も6都市減少を示したことから、標準宅地の評価基準額の対前年変動率の平均値は2年ぶりに上昇に転じた。

 これまで新型コロナウイルスの影響を受けたものの、ようやく落ち着きをみせつつあるが、依然、ウクライナ情勢の混迷や原材料の高騰などが懸念されるところであり、不動産市場をはじめとする国内経済への影響が危惧されるものである。

 直近の動向を示している国土交通省の地価LOOKレポートでも前期調査と同様の地区が大幅に増えたことから変化はまだ小幅なものであると認識している。
 今後、着実な経済社会活動の回復に向け物価高騰などへの迅速な対策が望まれるところである。

 全宅連では、増加をする空き家への対策、低未利用地となっている土地等の有効活用のため、適用期限切れを迎える『低未利用地の利用を促進するための特例措置』の延長とともに、さらなる促進に向けた要件の緩和など、積極的な要望活動を展開していく。
 さらに、改正宅建業法を踏まえた会員目線となる不動産業のデジタル対応の推進に鋭意取り組んで行く。

◆(公社)全日本不動産協会理事長 秋山 始氏

 この度発表された令和4年の路線価では、評価基準額の対前年変動率全国平均値が2年ぶりに微増に転じたほか、都道府県所在都市の最高路線価についても上昇地点が前年の8都市から15都市へとほぼ倍増している。

 他方、国土交通省による「地価LOOKレポート」の令和4年第1四半期(1/1~4/1)の概況によれば、全体の動きとしては、直前四半期から変化が小さかったとされており、こうした分析も含めれば、現下の地価推移は、一部地方都市の活況を除き、概ね横ばいから極めてゆるやかな上昇の局面にあるものと受け留めている。

 ときに、消費動向に目を向けると、内閣府による月例経済報告では直近2ヵ月続けて「景気は、持ち直しの動きがみられる」と総括されているとおり、ウクライナ情勢の長期化や原材料価格の上昇及び供給面での制約、そして金融資本市場の変動等による下振れリスクなど懸念要素を抱えつつも、景気は脱コロナの動きを示していることが見て取れる。

 先ごろ閣議決定された『新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画』において「分配の目詰まりを解消し、更なる成長を実現」することが標榜されているが、分厚い中間層の形成や都市圏と地方圏の分断回避など、いずれもサスティナブルな社会を構築するうえで欠かすことのできない政策であり、是非とも目に見える成果に結びつけていただくよう期待している。全国に多くの会員を有するオールジャパンの本会としてもこの取組みを積極的に支援したい。

◆(一社)不動産協会理事長 菰田正信氏

 今回発表された路線価では、全国の平均値が2年ぶりに上昇した。昨年の路線価において最高路線価が下落していた都市でも、今回は、その多くで下落幅が縮小したり、上昇に転じるなど、コロナ禍からの我が国経済の持ち直しの動き等が出始めたことが地価に反映されたものと認識している。一方、ロシアのウクライナ侵攻による資源・エネルギー価格の高騰や金融資本市場の変動等によって、先行きは非常に不透明な状態にあることから、今後の地価動向について十分に注視していく必要がある。

 世界的に経済の不確実性が高まる中、コロナ禍からの経済社会活動の回復を確実なものとし、経済安全保障等の内外の環境変化も踏まえつつ、様々な社会課題の解決と経済成長を同時に実現させていく必要がある。そのためには、引き続き国内の民間投資を喚起する成長戦略を強力に推進し、新たな成長の原動力となる脱炭素化やデジタル化、国土強靱化等に資する需要の創出や産業の構造変化を促していくことが重要だ。

 とりわけ、都市・地域における、土地・不動産ストックの有効活用を図り確実に設備投資につなげるとともに、グローバル企業やスタートアップ等も含めた多様なニーズに応えるビジネス環境を整備し、都市の国際競争力強化やイノベーション創出等を促進するための施策が不可欠だ。

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