不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2023/4/13

上場来最高益を計上/アズ企画23年2月期

 (株)アズ企画設計は13日、2023年2月期決算(非連結)と、今後の経営戦略に関する説明会をWeb開催した。

 当期(22年3月1日~23年2月28日)は、売上高93億7,400万円(前期比2.3%減)、営業利益4億9,500万円(同37.8%増)、経常利益3億4,900万円(同14.9%増)、当期純利益4億9,300万円(前期純損失:5億2,600万円)。売上高は計画を下回ったものの、営業利益、経常利益、当期純利益とも上場来最高値を達成した。在庫残高は、期末としては過去最高となる45億4,500万円を確保。下期偏重の傾向が強い不動産販売事業において、業績の平準化を図っていく。

 不動産販売事業では、レジデンス14棟、ビル3棟、店舗付きレジデンス2棟、倉庫2棟、区分マンション2件、保養所1棟を売却。大型物件の取組強化を推進しているが、平均販売金額は3億5,000万円(前期:5億2,000万円)にとどまった。売上高は86億2,000万円(前期比3.4%減)、セグメント利益は5億9,200万円(同8.5%減)。
 不動産賃貸事業は、東北ホテルの維持コストの圧縮に注力。管理戸数獲得に努め、新たに290戸の管理を受託した。前期からの管理受託戸数増により管理手数料は大幅に向上。その結果、売上高は5億3,800万円(同13.4%増)、セグメント利益4,400万円(前期セグメント損失:1億1,700万円)を計上した。

 同社代表取締役社長の松本俊人氏は、今後の営業戦略について「売上拡大に向け、価格帯の向上と商品種別の多様化に取り組む」と言及。価格帯の向上では、収益不動産の取り扱いの中心を3億円以上のレジデンスにするとともに、10億~20億円規模の取り扱いも拡充する。商品種別の多様化については、建設する建物の企画から同社で行なう新しいスキームを実施。「現在、東京都内で3件のプロジェクトを進行しており、一部案件は次期後半に販売する見込み。プレミアムマンション販売事業の取り組みも強化していく」と話した。

 また、不動産特定共同事業の進捗状況に触れ、「不特法に基づく匿名組合を組成し、現在は第1号案件の運用を完了させ、4月末をめどに償還の準備を進めている」とした。20年9月より取り組んできた不動産エージェント制度については、「不動産業界以外からもエージェントを募集することで、当社が従来持ち得なかった情報ルートを確保しており、新たなビジネスの創出につながっている。今後は当社の収益不動産の取得、販売の仲介も進めていきたい」と述べた。東北ホテルは、地域活性化への貢献、再活用の方法を引き続き検討・実行していく考え。

 次期は、売上高118億9,200万円、営業利益6億4,800万円、経常利益5億300万円、当期純利益6億6,600万円を見込む。

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