不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2023/7/18

販管費増で減益/インテリックス23年5月期

 (株)インテリックスは18日、2023年5月期決算(連結)の説明会を開催。同社代表取締役社長の俊成誠司氏が、今期の重点方針等について説明した。

 当期(22年6月1日~23年5月31日)は、売上高412億3,600万円(前期比14.1%増)、営業利益7億1,000万円(同47.9%減)、経常利益2億3,900万円(同77.4%減)、当期純利益1億円(同84.3%減)。リノベーション事業分野が堅調に推移し増収となったが、販管費の増加等により減益に。

 リノベーション事業分野では、リノヴェックスマンションの販売件数が1,152件(同23件増)と増加。平均販売価格も2,629万円(同305万円増)と上昇し、売上高303億2,100万円(同16.0%増)を計上。その他収入の売上高は、リノベーション内装事業の受注増等で、20億3,200万円(同32.3%増)。同事業分野の売上高は325億円(同16.8%増)、営業利益は7億5,000万円(同43.8%減)となった。

 ソリューション事業分野は、リースバック物件の信託受益権の譲渡を見送ったことから、売上高は69億9,900万円(同1.2%減)にとどまった。賃貸収入の売上高は10億1,300万円(同1.2%増)。その他収入の売上高は、ホテル事業の稼働率上昇等により、7億2,200万円(同200.7%増)を計上した。同事業分野の売上高は87億3,600万円(同5.0%増)、営業利益は9億600万円(同7.8%増)。

 今期の重点方針について、俊成氏は「既存の主軸事業の深化と、新規事業による差別化の推進という両利きの経営を実践する。そこに経営資源を集中投下することで、事業リスクの最小化と今後求められる市場や消費者ニーズに対応した商品、サービスを積極的に展開していく」などと言った。経営資源集中の実現に向け、東証プライム市場からスタンダード市場を選択することで、安定した株式取引環境の維持を図る。2年目以降の中期経営計画の見直しも行なう。

 主軸事業のリノベーション事業分野は、リノヴェックスマンション事業の最大の強みである事業期間の短縮化に注力。ソリューション事業分野については、多様な事業ポートフォリオの構築により収益機会の安定化を図っていく。
 新規事業では、エコキューブの普及拡大に向け、新シリーズ「エコキューブL(エル:Light Ver.)」の投入を開始。リノヴェックスマンション販売計画1,250件に対し、30%強に相当する400件の導入を目指す。その物件を直接購入できる、不動産売買プラットフォーム「FLIE(フリエ)」の運営にも注力する。

 次期については、「成長軌道への足掛かりとしたい」(同氏)とし、売上高485億4,300万円、営業利益7億6,900万円、経常利益3億6,400万円、当期純利益2億4,700万円の増収増益を見込む。

この記事の用語

リースバック

不動産を売却し、その買い主から当該不動産を賃借する方法。英語のLeaseback。

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