野村不動産(株)は26日、国家戦略特別区域の特定事業である大規模複合開発「芝浦プロジェクト」(東京都港区)を資金使途とするグリーンボンドを発行すると発表した。
同社グループでは、持続可能な社会の発展に貢献するための資金調達を行なうことを目的として、サステナブル・ファイナンスにより今後5年間(2028年3月期まで)で5,000億円の追加調達を目標としている。
今回は街区全体でカーボンニュートラルを実現する「芝浦プロジェクト」を資金使途とする「芝浦グリーンボンド」を発行。同社グループのサステナビリティに対する方針を示すとともに、ファイナンスを通じた持続可能な社会の実現に貢献する考え。
発行総額は200億円程度で、発行予定は23年10月中旬頃を予定している。芝浦プロジェクトに要する開発資金を目的とした同社子会社への投融資資金とする。
「芝浦プロジェクト」は東日本旅客鉄道(株)と共同で推進している「浜松町ビルディング」の建替事業。区域面積約4.7ha。オフィス・ホテル・商業施設・共同住宅で構成するツインタワー(S棟:2025年2月竣工予定、N棟:30年度竣工予定)を段階的に建設し、東京湾岸部の新たなシンボルとして、国際ビジネス・観光拠点を創出する。
なお同プロジェクトは、建物の省エネ性能向上によりCO2排出量を45%削減し、さらに太陽光発電とカーボンニュートラル都市ガスの導入により、街区全体でのCO2排出量実質ゼロを実現する見込みとなっている。