不動産ニュース / 調査・統計データ

2024/8/13

渋谷のハイストリート賃料、4期連続の上昇

 シービーアールイー(株)は9日、国内主要店舗(路面店舗)の市場動向を調査した「リテールマーケットビュー 2024年第2四半期」を公表した。都心の目抜き通りで路面店が集積するハイストリートの空室率(プライムエリア)と賃料について調査した。

 東京・銀座(対象物件:148棟)は、空室率1.0%(前期比変動なし)。空室区画に変化があったのは60坪前後の2区画のみだった。1坪当たり平均賃料は26万3,000円(同変動なし)。
 表参道・原宿(対象物件:240棟)は、空室率0.8%(同1.0ポイント低下)。今期発生した空室区画はわずかで、原宿で大小問わず募集区画が消化したことが寄与した。1坪当たり平均賃料は20万800円(同変動なし)。
 新宿(対象物件:58棟)は、空室率2.5%(同3.0ポイント低下)。主因は長期間空室だった大型区画に国内アパレルブランドの出店が決まったため。1坪当たり平均賃料は17万円(同変動なし)。
 渋谷(対象物件:66棟)は、空室率2.5%(同2.1ポイント上昇)。駅至近の大型店舗のテナントが退去し空室が増加した。1坪当たりの平均賃料は15万1,000円(同8.6%上昇)で、23年第3四半期以降4期連続で上昇している。

 関西・心斎橋(対象物件:183棟)は、空室率0.6%(同1.1ポイント低下)。1.0%を下回るのは20年第2四半期以来4年ぶり。平均賃料は対前期比横ばいの24万4,000円/坪。1坪当たり平均賃料は24万4,000円(同変動なし)。
 梅田は、1坪当たり平均賃料は12万7,000円(同3.3%上昇)で2期連続の上昇。若者の通行量が多い東エリアの賃料相場が上昇したことが主な原因。
 京都(対象物件:180棟)は、空室率が3.3%(同0.1ポイント低下)で、新たな空室は発生しなかった。1坪当たり平均賃料は11万円(同変動なし)だった。
 神戸(対象物件:107棟)は、空室率が4.8%(同0.1ポイント上昇)。20坪を下回る規模のテナントの退店により、わずかに空室率が上昇。1坪当たり平均賃料は10万5,500円(同3.8%低下)で、フラワーロード周辺の賃料相場の下落が主な原因だった。

 名古屋・栄(対象物件:52棟)は、空室率1.6%(同1.6ポイント上昇)、空室率上昇は22年第3四半期以来7期ぶり。大型飲食店の退去による空室発生が主因。1坪当たり平均賃料7万1,000円(同変動なし)。

 福岡・天神(対象物件:193棟)は空室率1.8%(同0.2ポイント上昇)。スポーツブランドの大型店舗が退去した影響で空室率が上昇。1坪当たり平均賃料5万8,200円(同変動なし)だった。

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テナント

事務所ビルや商業スペースの賃借人をいう。大型商業ビルにおいて、集客の中心となるのが「キーテナント」である。 テナントの業種構成や配置、賃料の設定などは、ビルの性格を決め、その収益性を左右する。

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