大手総合化学メーカーの帝人(株)は12日、(株)LibWork(熊本県山鹿市、代表取締役社長:瀬口 力氏、リブワーク)と戦略的パートナーシップ契約を締結し、木造住宅事業に参入すると発表した。
日本の森林資源の活用が注目され、適切な森林管理が必要とされる中、人工林の約44%を占めるスギ材は、強度不足などを理由に梁などの構造材への使用が限られている。帝人は、国産木材と炭素繊維を組み合わせた高機能繊維強化集成材「LIVELY WOOD(ライブリーウッド)」を販売していることから、建材だけでなく空間提案も含めたビジネスへの参入に向けたプロジェクトを立ち上げ。木造住宅事業の展開に向け、サスティナブルな住まいづくりを目指すリブワークと協業することとした。
2025年1月から、帝人が企画・設計を手掛けた木造住宅「LIVELY VILLA(ライブリーヴィラ)」をリブワークが販売開始。初弾商品は「ライブリーウッド」の強い剛性を生かし、軒先に柱を使わずに広い軒下空間を実現した「ライブリーヴィラ ノキ」を発売する。軒先に向かって3mの深い軒下を確保。室内も柱や壁の少ない大空間として、ライフスタイルや価値観に合わせてアレンジできるようにした。
25年4月には福岡県糸島市と熊本県阿蘇郡にモデルハウスを設置。「ノキ」に続くライブリーヴィラシリーズの開発も計画しており、30年までにシリーズ累計1,000棟の販売を目指す。