ポラスグループの(株)中央住宅は26日、建売住宅「アイムス東久留米P.T.SITE」(東京都東久留米市、総戸数6戸)を報道陣に公開した。同社の分譲住宅では初めて「東京ゼロエミ住宅」かつ「認定低炭素住宅」の認証を取得。高い環境性能と設備仕様等が評価され、2024年7月の販売開始から5ヵ月で残り1戸となっている。
同物件は、西武池袋線「東久留米」駅徒歩8分に立地。建設地は第1種低層住居専用地域内にあり、東南角地で前面5m道路。4戸が道路面、2戸が敷地延長という区画割り。周辺の建売住宅が、市の基準である敷地110平方メートル強、建物面積88平方メートル以下、販売価格5,000万円台後半~6,000万円台後半という設定が多い中、同物件は敷地面積120~122平方メートル、建物面積94~97平方メートルと広めに設定。そのため、販売価格は6,000万円台後半からと上がってしまうため、6,000万円台後半~7,000万円台の物件を求める土地なし注文住宅検討者、新築マンション検討者、パワーカップルをターゲットとし、価格に見合うハイスペックの建物とすべく「東京ゼロエミ住宅」仕様とすることとした。
建物は、同社の注文住宅と同等の2×6工法2階建てで、2×4工法比1.5倍超となる壁厚160mmとし断熱性能をアップ。太陽光発電、蓄電池、HEMS、Low-E樹脂複層ガラス、ハイブリッド給湯機、全室LED照明、リビング高効率エアコン、断熱玄関ドアを全戸標準とし、光熱費を省エネルギー基準比40%以上削減する。基準を満たすことで、事業者は戸当たり210万円の助成を受ける。また、国土交通省が子育てグリーン住宅支援事業で設定した省エネ住宅の最上位「GX志向型住宅」のスペックもほぼ満たす。
間取りは3(4)LDK。リビング天井高は2,700mm、サッシ高は2,200mm。リビング床暖房、食洗器、人造大理石キッチン天板、ガラストップコンロ、リビングアクセントパネルなどが標準。各住戸にスタディコーナー、スキップDEN、テキスタイル敷きの続き間などのプラスアルファ空間を用意する。
24年6月16日からホームページでの告知を開始。これまでに104件の反響を得た。反響の7割強が東久留米市や西東京市など地元を含めた都内。埼玉12%、神奈川10%、千葉2%など。販売価格は6,490万~7,890万円。同日説明に当たった同社マインドスクエア事業部設計部部長の鈴木征道氏は「ご購入いただいた方は、住んだだけで環境負荷を軽減できる。高スペックの環境性能を持つ住宅を、分譲住宅で、一つのまちとして供給することに意味がある」などと語った。同社は、25年度から都内の新築戸建住宅への太陽光発電搭載が義務化されることから、24年7月から城西エリアで供給する分譲戸建てへの太陽光発電搭載を標準化した。また、同じ東久留米市で25年春から分譲を開始する全20戸の建売住宅も「東京ゼロエミ」仕様とする予定。