不動産ニュース / 開発・分譲

2025/3/25

ボルテックス、自社初のリノベ賃貸レジが竣工

「VORT深沢residence」外観。外壁はグレーに再塗装した
リノベーション前の外観

 (株)ボルテックスは25日、リノベーション賃貸レジデンス「VORT深沢residence」(東京都世田谷区、総戸数16戸、店舗1区画)を関係者に公開した。同社初のリノベーション賃貸物件で、2023年9月に資本業務提携を締結したリノベる(株)との協業初弾。旧耐震・無断熱の建物を約9ヵ月かけ全面刷新。 さまざまな付加価値を持たせることで、新築物件並みの賃料設定を実現した。収益不動産として販売する。

 同物件は、東急大井町線「等々力」駅徒歩18分、同田園都市線「桜新町」駅徒歩20分に立地。建物は鉄筋コンクリート造地上6階地下1階建て。1975年築の賃貸マンションで、全戸空室状態の古家付き土地として流通していたものを、ボルテックスが23年5月に取得していた。当初は新築マンションの建築も検討していたが、従前と同じ床面積の建物は建築ができない上、建築費の高騰もあり、新築の6割程度で施工できる一棟リノベーションによる建物再生に決定した。

 リノベーションの企画・設計・施工はリノベるが担当。躯体は数千ヵ所に及ぶ調査を行ない、コンクリートの被り厚などを補修・補強。従前建物も耐震補強はしてあったが、新たに耐震診断を行ない、建物中央の階段室周りを中心に構造壁を追加。現行法での耐震強度を確保した。同時に、外壁に面した壁への断熱材追加や、カバー工法によるLow-Eガラスサッシへの交換も実施。エレベーターは交換。外観はグレーに再塗装。外構には植栽を施し、エントランスにはオートロックと宅配ロッカー、ペット足洗い場を新設、地階には戸当たり2台分の駐輪場を設置した。

 住戸は階段室を中心に、東西に振り分けられ、西向き住戸が2分の1階高いスキップフロア。1LDKが4タイプ(専有面積約36~44平方メートル)。上下住戸を1つにしたメゾネット住戸(3LDK、約69平方メートル)を1戸設定した。ペット飼育を前提に、LDのクロスや床は高耐久のものを採用。約2,450mmという天井の低さをカバーするため、クローゼットや引き戸を天井高一杯の高さとした。水回りはすべて交換。1LDK住戸でも3口コンロとしたほか、水回りスペースはゆとりを持たせた。トイレは配管の取りまわしを工夫することで段差無しを実現している。メゾネット住戸は床の一部を削って内階段を設置。ユニットバスは1416サイズとし、9畳大のルーフバルコニーも付けた。

 2月末からリーシング活動を開始。3LDK住戸を含む9戸が成約済み。月額賃料(共益費込み)は14万6,000~30万円。都内勤務のサラリーマン層を中心に、シングル、DINKS、ファミリーと幅広い反響を得た。投資用物件として9億円で販売も行なっていく。

専有部も全面刷新。断熱改修も行なうなど快適性を高めた
上下階住戸を1つにしたメゾネットタイプも1戸設定。ペット飼育対応として、リビングは耐久性の高いタイル張りとした

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