政府は27日、「令和6年度首都圏整備に関する年次報告」(令和7年版「首都圏白書」)を閣議決定した。
首都圏整備計画の実施状況として、人口、産業機能等の動向、生活環境や社会資本の整備状況等を報告。「人口の状況・東京一極集中の是正」については、総人口は2020年をピークに減少に転じたが、出入国者数および転入超過からなる社会増減が増えたことで24年は約4,440万人と前年比で増加したものの、20年の水準には届かなかった。今後、長期的には人口減少に転じる見込みであることから、さらに生産年齢人口比率の低下と高齢化率の上昇が進行すると予測している。
また、7月に内閣府が「大規模地震の発生に伴う帰宅困難者等対策のガイドライン」を改訂して防災力の強化に努めていることや、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を踏まえて国土交通省が「下水道等の起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会」を設置したことなどを紹介した。
「地域生活圏の形成・二地域居住等の促進・関係人口の拡大」については、群馬県前橋市で進められている「新しい価値の創造都市・前橋」の実現に向けた共助の取り組みや、栃木県那須町で実施されている移住・定住に加え、テレワーク等を前提とした二地域居住等を促進するための取り組み等を紹介している。