
(株)三菱地所とAmazonは1日、Amazonの物流拠点(フルフィルメントセンター:FC)(名古屋市港区)を新設すると発表した。
三菱地所グループが開発した「ロジクロス名古屋みなと」をAmazon専用に設計した施設となる。名古屋高速4号東海線「港明」ICより約3.5km、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線「荒子川公園」駅徒歩約3分に立地。敷地面積約6万2,100平方メートル。建物は柱が鉄筋コンクリート造、梁が鉄骨造のBOX型地上4階建て。延床面積は約12万5,200平方メートルで、西日本最大級のフルフィルメントセンターとなる。
同施設では両社が協働し、地中熱ヒートポンプを利用した空調システムを導入。国内の地熱利用では最大規模となる200本の地中熱交換器を実装。地下100mより安定した熱エネルギーを取り出し、冷暖房に利用することで低エネルギーで室温を快適に保てるようにした。同システムの導入により従来の空調と比べて約30%のエネルギー消費量削減が見込まれるとしている。
同拠点で使用される電力の一部を賄うため建屋および駐車・駐輪場の屋根部分に太陽光発電設備を設置するとともに、Amazonとして初めて建屋の壁面にも同設備を導入。合計の発電設備容量は5.5MWとなり、国内の物流施設に設置されているオンサイト型の太陽光発電としては最大級、Amazonとしても米国外で最大級の発電設備容量となる。さらに蓄電容量2.9MWhの蓄電池も併設し、雨天・曇天時や夜間でもカーボンフリーエネルギーを利用できるようにした。これによりBELSにおいて最高評価基準である6つ星を取得。さらに日本での建物として初めて国際的な認証「International Living Future Institute」のゼロカーボン認証の取得を見込んでおり、所定のプロセスに則り、12ヵ月間の運用データの評価を経て26年中の取得を見込んでいる。また、両社の協業により職場環境や地域社会に配慮した設計にしていくとしている。
24年10月に竣工済みで、25年8月より稼働する予定。