
(株)長谷工コーポレーションは5日、奈良県五條市で、新たな木質建材「HSウッド(長谷工サステナブルウッド)」の製造を目的とした自社工場の建設に着手したと発表した。
近畿日本鉄道吉野線「下市口」駅より車で約10分、京奈和自動車道「五條北」ICから約7分に立地。敷地面積約4万1,670平方メートル。工場棟と管理棟で構成する。工場棟は建築面積8,236平方メートル、鉄骨造地上1階建て。管理棟は建築面積333平方メートル、木造地上2階建て。
HSウッドは、スギ丸太から切削した木片(ストランド)の長さ方向を一方向にそろえて積層し構成するエンジニアードウッド。節などの木材欠点の影響を受けない安定品質を実現する。ストランドを原料とするため、製材や合板・単板積層材用単板などへの利用が難しい小径木、曲がり材も利用でき、樹皮以外を無駄なく使用することが可能。
同社はこれまで、内装工事のうち、造作大工が施工する内装の壁や天井の下地となる木製軸材には外国産木材を原料とした単板積層材を利用していた。HSウッドを自社製造し、造作軸材として利用することで、建築木材のトレーサビリティ確保や輸送などを含めたサプライチェーン全体のCO2排出量削減が見込む。主に関西・東海圏を対象として、同社が施工するマンションに採用する予定。
竣工は2027年2月、本格製造開始は28年4月の予定。