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ポラスグループの(株)中央住宅は18日、戸建分譲住宅「ことのは 越ヶ谷~蔵のある街プロジェクト~」(埼玉県越谷市、総戸数4戸)を報道陣に公開した。ポラスグループが2013年から取り組んできた「越谷市における蔵のある街プロジェクト」の延長にある事業。古民家等が立ち並ぶまち並みに溶け込むランドプランと建物、古民家の古材の再利用などが特徴。
同社は13年、同市内で蔵3つの並ぶ土地を取得。その1つを移設・改修し保存(同市に寄贈)するとともに、16年には蔵に隣接する戸建分譲住宅「ことのは 越ヶ谷」の初弾(総戸数4戸)を開発・販売している。今回のプロジェクトは、蔵の建つ土地のオーナーが住んでいた古民家のある隣地を取得できたことから、同様のコンセプトで開発することにしたもの。
東武スカイツリーライン「越谷」駅徒歩6分に立地。東側は、伝統的な建造物が多く残る旧日光街道道、北側は6m道路に面する。西側には「ことのは 越ヶ谷」と蔵が隣接する。4戸それぞれに地役権を設定し、土地を供出。敷地の中央を幅約4m、長さ約20mの共有地とした。共有地は、3m×3mのルーバー屋根付きテラスを設置。旧古民家で使われていた石を敷石として再利用している。このほか、旧日光街道へとつながる小路も設け、電線も敷地奥の共有地に埋設している。
住戸は、木造2×4構造の長期優良住宅仕様。モルタル塗りの白い外壁、瓦屋根や外部格子、大和フェンス、石造りの街路灯などでまち並みに溶け込む外観とした。旧日光街道沿いの2戸は、「まちに開く建物」とし、街道側に土間やフリースペースを設け、居室不足を補うため3階建てとしている。土地面積は約109~151平方メートル。建物面積は約99~145平方メートル。11月引き渡し予定。
「坪庭のある家」「縁側のある家」など、4戸それぞれに異なるコンセプトを設定。すべての住戸に、オーナーの古民家の古材を再利用したモニュメントや照明、スツール、ローテーブル、飾り棚などを設置している。また、同市との景観協定に基づき、入居者は美しいまち並みを維持していく義務が生じる。
25年6月末から予告広告を開始し、これまで37組を集客。8月8日から販売を開始。販売価格は7,780万~8,480万円。すでに1戸が売却済み。来場者のうち30組が新規顧客で、18組が越谷市外在住者。周辺相場より1,000万円以上高額なことから、注文住宅やタワーマンションとの競合となっている。独自のまちづくりコンセプトや建物外観、コミュニティ形成の仕掛けづくりなどを丁寧に説明することで、年度内完売を目指す。
ポラスグループは、同住宅地での蔵の再生・保存以外にも、同市と共同で古民家2棟を再生。官民出資のまちづくり会社に参画し、各施設の運営にも携わっている。
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