三井ホーム(株)は4日、東京都江東区の同社新木場オフィスでグループ記者懇親会を開催。代表取締役社長執行役員の野島秀敏氏をはじめ、同社役員およびグループ会社のトップが集まった。
冒頭、野島氏が同社の現状等について語った。同氏は、「注文住宅市場は、1棟当たりの受注価格が高額化しているものの、市場自体は縮小している。その中で当社の木造建築技術を生かすことが大切であり、今後は『注文住宅の会社』ではなく、『住宅と木造施設建築の会社』として展開していく」と話した。
その軸となるのは、2021年に発表した木造マンションブランド「MOCXION(モクシオン)」。これまでに賃貸マンションやロードサイド店舗、インターナショナルスクールの食堂棟など、施設建築分野で実績を積み上げてきた。25年度の「木材利用推進コンクール」(主催:木材利用推進中央協議会)で農林水産大臣賞を受賞するなど高い評価を得ているほか、大手ディベロッパー等からの関心も高いことから、成長エンジンとして位置付ける。
また、その中で培ってきた技術を戸建住宅に応用し、新工法「MOCX WALL(モクスウォール)工法」を開発。壁倍率30倍超に相当する高強度の耐力壁技術を戸建て向けに最適化したもので、耐震壁を大幅に削減できることから、プランの自由度が増す。新工法を武器に、従来から強みを持つ富裕層からの高額受注の獲得をさらに増進。一方で、規格住宅「三井ホームセレクト」を中心に、若年層への拡販も目指していくという。
