(株)MUJI HOUSEは21日、法人所有のマンションや団地といった遊休資産を1棟リノベーションする「MUJI INFILL 0 一棟リノベーション」を開始すると発表した。
同社では2015年より、スケルトン状態に断熱性能などを改善した上で専有部を刷新する「MUJI INFILL 0」事業を個人向けに展開している。近年、建築コストの高騰により、法人が社宅や団地の建て替えを実施するとなると大きな費用負担が必要となっており、一方で資産を稼働させずに保有していると、維持管理コストや固定資産税の負担ばかりが生じてしまう状況となっている。そこで、法人向けに一棟リノベーション事業を展開することとした。
鉄筋コンクリート造あるいは鉄骨鉄筋コンクリート造で、新耐震基準のマンション・団地が対象。専有部は全戸「MUJI INFELL 0」のZEH水準仕様のフルリノベーションを行ない、断熱性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6を達成する。専有部は可変性の高いデザインとし、無印良品の家具により自由に空間を仕切ることができるようにする。
外装、外構、共用スペースなどについても建物全体の魅力を向上させるようなリノベーションを実施するとともに、近隣の無印良品の店舗も巻き込んだコミュニティ形成支援も行なう計画。
初弾として、北陸電力(株)が所有する「アクアルーチェ犬島」(富山県富山市、1996年築、総戸数18戸)、「アクアルーチェ北安江」(石川県金沢市、総戸数12戸、1997年築)の2棟の社宅にリノベーションを行ない、それぞれ26年3月、同年5月より入居を開始する計画。
MUJI HOUSE専務取締役の田鎖郁男氏は、「当社では、住宅性能が確保された住宅とすることを重視しており、長期優良住宅以外は手掛けたことがない。今回開始する1棟リノベ事業で法人が所有する遊休資産の資産価値を上げることにつなげていくとともに、無印良品MUJI HOUSEブランドをさらに進化させていきたい」と語った。
