不動産ニュース / イベント・セミナー

2025/12/3

三井DT、家具の資源循環を支援する新サービス

「今回の新サービスは、明確な循環の仕組みと責任をもたらす極めて重要な取り組みであると考えている」と挨拶した村元社長

 三井デザインテック(株)は2日、綱町三井倶楽部(東京都港区)で、プレス向けセミナーを開催。家具のサーキュラーデザインを実現する新サービス「CIRCULAR FURNITURE」を2026年4月から提供すると発表した。

 冒頭、同社代表取締役社長の村元祐介氏が挨拶。「今回の新サービスは、三井不動産グループが4月に策定したまちづくりにおける環境との共生宣言『&EARTH for Nature』の重点課題の一つである“自然資源を循環させる”を体現するための具体的なモデル。建物のライフサイクルにおける家具という分野に、明確な循環の仕組みと責任をもたらす極めて重要な取り組みであると考えている。循環型社会の実現に向け、強い意志を持って取り組んでいく」と話した。

 同サービスは、設計から使用後の循環まで家具のライフサイクルに応じた資源循環を支援するもの。設計・製造、温室効果ガスの総量をCO2換算した「CFP」算出、製品情報をデジタル管理する「DPP」実装、トレーサビリティから再資源化までを包括支援するのは、業界初の試みとなる。オフィスや宿泊施設等に設置される特注家具が対象。国土交通省が28年度から新築建築物に対し、建築物のライフサイクル全体を通じて発生するCO2など環境負荷を定量的に把握・評価を義務付ける「建築物LCA制度」の開始を見据え、先行してスタートする。

 同社では、脱炭素や循環のしやすさを追求した独自の設計ノウハウを「サーキュラーデザイン設計」として体系化。製造される家具を、ISOに準拠した算出方法に基づき、対象製品と従来品のそれぞれのCFP算出を行なうことで比較することができる。CFP削減量は51.02%。また、部材情報・CFP情報・メンテナンス方法・回収先情報などあらゆる製品情報をDPPとしてデジタルで一元管理。家具に付与されたQRコードからいつでも製品情報を確認することが可能となる。さらに、DPPのQRコードで家具の回収依頼ができ、その後どのように家具が循環されていくかも追跡できるという。

 同社クリエイティブデザインセンター クリエイティブデザイン推進室長の堀内健人氏は、「従来は、材料→製造→使用→廃棄という、いわば直線的な工程で家具づくりを行なっており、“トレーサビリティ”の部分におけるつくる側の責任が果たされていなかった。新サービスでは、サーキュラー家具がどのような下流循環をたどったのかをレポートする。材料→製造→使用→回収(材料化あるいはリユース・資源化)まで循環の輪を形成し、環境負荷の抑制に寄与していく」と話した。

「CIRCULAR FURNITURE」の仕組み
サーキュラーデザイン設計による家具
家具に付与されたQRコードから、製品情報や回収後どのように循環されていくかを確認できる

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年12月号
コスパと効果、どちらも大切!
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/10/1

「海外トピックス」を更新しました。

vol.433 世界遺産都市マラッカの医療ツーリズム環境【マレーシア】」を更新しました。

医療を目的に渡航する「医療ツーリズム」。マレーシアは近年、その医療ツーリズムの拠点として成長を遂げています。今回は、歴史的街区が有名な国際観光地マラッカの病院を取材。多くの医療ツーリストを受け入れている環境について探りました。…続きは記事をご覧ください☆