積水ハウス(株)は18日、大阪・関西万博の日本政府館で使用されたCLTパネルを再利用する取り組み「旅するCLT」を発表した。
再利用における検証や試行を重ねた後、2027年以降に同パネルを再利用した建築物等を日本各地で施工・制作。その後も解体と再構築を繰り返すプロジェクト。
同社の寄付で国立大学法人東京大学総括プロジェクト機構内に設立した「国際建築教育拠点(SEKISUI HOUSE-KUMA LAB)」、同大学大学院農学生命科学研究科教授の青木謙治氏、同工学系研究科准教授の権藤智之氏と共に、産学協働で推進する。
なお同社は、関係省庁が主導する「大規模イベント等におけるCLT活用推進事業」の一環として行なわれた公募により「CLT再利用パートナー」に選定されており、この取り組みはそれに従うもの。
また同社は、同プロジェクトを、24年12月に発表した「循環する家(House to House)」の実現に向けた検証の一環にも位置付けており、建築物等の施工・制作には、同社が建築した住宅の解体材の再利用も予定する。
さらに、再利用の各プロセスにおける検証や試行を通じ、住宅の分解や再構築を容易にする部材およびシステム、再利用を前提とした住宅解体を可能にする技術や設計手法、デジタル情報の活用など、さまざまな知見の蓄積や方法論の構築を図る。
