不動産ニュース / IT・情報サービス

2026/4/10

オープンハウスG、注文住宅施主向けにアプリ

「TATETA」画面。住まいの建築進捗状況をアニメーションで表示する
工程は「着工前」から「引き渡し」まで9段階で表示し、今どの工程なのかを直感的に確認できる

 オープンハウスグループのビルダーである(株)オープンハウス・アーキテクトは10日、同社が建築を請け負った注文住宅の施主を対象にした新サービス(アプリ)「TATETA(タテタ)」をリリースした。2021年から2億5,000万円を投じ進めてきた自社の建築現場に係るDX戦略の一環。

 同社は、オープンハウスグループの建売住宅、注文住宅だけでなく、他の法人や個人からも建築を請け負っており、年間約5,000棟の戸建住宅を建築している。これら建設現場では職人の高齢化と職人不足、業務(情報)の属人化などに起因する生産性の低さが問題となってきた。そこで21年から建築現場職人と現場監督、営業、不動産業者間での情報共有や工程管理等を、自社開発のアプリによりデジタル化。現場職人が施工に集中できる環境を整備した。メールやチャットによる情報の共有をアプリ経由に統一。工事の進捗や工程タスク等のデータをリアルタイムで更新、同一形式かつ同じ粒度で一元管理することで、関係者のだれがいつ見ても最新の情報が確認でき、業務に反映できるようになった。

 アプリは、現場職人用を皮切りに、現場監督用、営業・法人顧客用とリリースし、情報共有範囲を拡大。社内のリアルタイム更新率99%、社内の職人の利用率80%と普及を進めた結果、「情報共有によるタイムロス解消で、20~25年の5年間で13%工期を短縮。現場の認識間違い等から生じる“出戻り”費用を80%削減できた」(DX推進部次長・田中健次氏)。

 「TATETA」は、これまで集約・共有化してきた建築現場のデータを、注文住宅の施主向けに加工・提供し、顧客満足を高める狙いで開発した。住宅を建築する際の「顧客体験」に着目。「契約や仕様決め、引き渡しの際の満足度は高いが、施工状況が分からない、施工フローが分からないなど不安となり、営業や現場監督へ問い合わせたり、現地へ訪問したりする施主が多い」(同氏)ことから、建築の進捗状況のリアルタイム共有を核にしたコミュニケーションツールとして提供する。

 エンタメ性を持たせるため、進捗状況はアニメーションで表示する。工程は「着工前」から「引き渡し」まで9段階で表示し、今どの工程なのかを直感的に確認できるようにした。アニメーションをクリックすることで、より詳細な工程の解説が表示される。進捗画面は、家族や友人とSNSで共有でき、現場監督が撮影した写真も、アルバムとして保存、いつでも確認できる。また、現場監督からは定期的にメッセージも入る。物件図面や必要書類なども常時ダウンロードできる。

 アプリは引き渡し後もそのまま利用が可能で、アフターサービスの窓口としても活用していく。リリース時は年間約300棟の注文住宅施主に提供。今後は「建売住宅の購入者は、建築中の様子を確認できない」(同氏)ことから、年間約5,000棟に及ぶ同社施工のすべての戸建住宅のデータを、購入者に提供する計画。

「これまで構築してきた建築データの共有を顧客にまで広げ、分かりやすく提供することで顧客満足を高めていく」と話す同社DX推進部次長の田中健次氏

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