記者の目 / 開発・分譲

2005/10/5

三井不、ららぽーと「LALAガーデンつくば」に増床棟「アイランド」新規オープン

増床棟7店と既存施設の新規2店を内覧

 三井不動産(株)が、地域密着型生活提案施設として展開している「三井ライフスタイルパーク」の1つ、大型ショッピングセンター「LALAガーデンつくば」(茨城県つくば市)に10月1日、新規7店を加えた増床棟「アイランド」をオープンした。  今回はアイランドをはじめ、既存施設内にできた新規2店舗もあわせてレポートする。

増床部分「アイランド」外観
増床部分「アイランド」外観
既存棟にある広場。この広場前に、栗原はるみの「ゆとりの空間 Cafe&shop」がある
既存棟にある広場。この広場前に、栗原はるみの「ゆとりの空間 Cafe&shop」がある
「ユニクロ」店内。新規店舗で売り場面積が一番広い
「ユニクロ」店内。新規店舗で売り場面積が一番広い
新規店舗のインテリア・家具の店「George’s(ジョージズ)」
新規店舗のインテリア・家具の店「George’s(ジョージズ)」
栗原はるみプロデュースの「ゆとりの空間 Cafe´&shop」。既存棟へ新規出店をした
栗原はるみプロデュースの「ゆとりの空間 Cafe´&shop」。既存棟へ新規出店をした

 「LALAガーデンつくば」は、2004年3月に開業。ヤング(ニュー)ファミリー層を顧客ターゲットにしていたが、2005年8月末に「つくばエクスプレス」(TX)が開通し、秋葉原から乗車時間45分というアクセスの良さを加えて、新たにターゲット層を設定。ヤング層から30、40代さらにはそれ以上の顧客層への多様化と、マーケットの拡大が期待される。新テナントも、新しい顧客層のニーズに合わせて、バラエティ豊かなショップが集結している。

 既存部分の店舗面積は、1万8,028平方メートル、64店舗。今回の増床部の店舗面積は、3,476平方メートル、7店舗を追加した。
 テナント選びに当たっては、(株)ららぽーとの会員らを集め(コミュニティ組織「LALAクラブ」により)、モニター会議ではなく「コーヒーブレイク」と称する地元地域住民が井戸端会議的な気軽な座談会を実施し、意見を柔軟に集めた。ここに「LALAガーデン」がめざす「人々は心の触れ合い、心の癒し、喜びがある場所を求めている。そんな地域の人々の溜まり場、交流拠点にしていきたい」という思いが組み込まれている。結果として、顧客の満足度向上から、来館頻度の増加、そして売り上げアップに繋げるようだ。

 新規店舗で売り場面積が一番広いのは、カジュアルファッションの「ユニクロ」。約500坪の店舗内のデザインは、「温かみ」がテーマ。アクセサリーも充実。大型店ならではのコーディネート提案が目立つ。京都発信のインテリア・家具の「George’s(ジョージズ)」店には、キッズが遊べるキュートなフリースペースが、入り口横にある。

 その他、クラフト・手芸用品の「craf(クラフ)」、パスタとデザートの「パステル」、健康志向のビュッフェレストラン「ひな野」、ジェラート・クレープの「MarioGelateria Cafe´(マリオジェラテリアカフェ)」などのショップやレストランが並ぶ。

 中でも、くまざわ書店(東京・八王子)が新業態の文具ショップ「K’s paperie(ケイズパペリエ)」を、書店併設ではなく文具のみで75坪もの広さで初出店したのは、興味深い。
 研究者が多く、海外とゆかりのある住民が多いといわれるつくばの地域性を汲み取って、スケジュール帳・カード類・ギフトなどの上質な商品を多く揃えた。「この地域には海外との交流も多く、時間にゆとりのある主婦が多いので、商品を揃える上で『上質なもの』というのは必須条件でした。ありきたりのものは飽きられますから」((株)パペレーリア・イケダ新店準備室室長 荻原恵子氏)というように、ここでしか見かけられないような、「キュートでかつ実用的」な、文房具のラインナップに目が止まる。

 「ここでしか」出合えないといえば、既存棟へ新規出店をした栗原はるみプロデュースの「ゆとりの空間 Cafe´&shop」には、「LALAごはん」(1,300円)は、メイン1品と副菜3品のワンプレートご飯がある。1階中央広場の前のロケーションに小さく構え、大きな存在感を出している。

 つくばの駅直結のビルにも商業施設があり、文房具の「LOFT」などが入っているが、駅から離れた「LALAガーデン」には、ポップな楽しさがある。カフェ・レストランや、パティオなどが随所にあり、ゆっくりと寛ぐことができる。衣服や雑貨、アクセサリーショップもある。既存の書店に加え、インテリアショップや文房具店といった今回の増設で、より知的好奇心の高い層へとマーケットは広がることが予想される。
 ただ個人的には、美容や癒しといったジャンルの店舗が少なかったのが残念に思えた。

 年間450万人の来客をめざしている「LALAガーデンつくば」は、年間売上げ目標も、昨年の110億円から128億円に引き上げられ、地元つくばに大きな経済・集客効果をもたらすことが予想されている。(YUKIZO)

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