都心でハイグレードな生活を極めた「麻布台パークハウス」
不景気とはいえ、「都心のハイグレードなマンションに住みたい」と考える富裕層はいる。そうしたユーザー向けに企画・開発されたのが、三菱地所(株)の「麻布台パークハウス」(東京都港区)だ。 同物件は、東京アメリカンクラブの施設老朽化に伴う再開発事業において、同施設に併設する形で計画されている定期借地権付き高級マンション。2011年竣工予定で建設が進められている。 11月下旬の一般販売開始に先がけ、記者発表会・内覧会が10月15日に行なわれた。







都心ハイグレードの全貌
「麻布台パークハウス」は東京メトロ南北線・都営大江戸線「麻布十番」駅徒歩6分、外苑東通り沿いのロシア大使館の裏手という好立地に位置する。
外観は周辺環境とマッチした落ち着いた雰囲気とするため、土の風合いのある外壁タイル仕様にし、共用部はアメリカンクラシックを基調としたインテリアデザインで統一。また、メインサロンやレセプションホールなども設けている。
専有部は68タイプのプランを用意、4種類のカラーセレクトでユーザーの好みで仕上げられるという。
今回内覧した最も高級な仕様のモデルルームを見てみると、ダイニングの照明はシャンデリア、バスルームは全面大理石張りとなっていた。
20人は余裕で入れそうなルーフバルコニーは、ちょっとしたパーティーを催せる空間として提案している。
住戸の専用面積は44.44~325.13平方メートルで、間取りはstudio~4LDK。販売価格は6,500万~8億4,000万円、坪単価は約600万円。
09年の7月より開始した東京アメリカンクラブ会員優先販売(56戸)は約400件強の問い合わせ、約200件の来場者と好調に推移しており、最高額住戸8億4,000万円はすでに契約済みだとか。
また、管理・サービスでは、レンタカー手配、宅配便サービス、クリーニング取次ぎなどのフロントサービスはもちろんのこと、日中は日英バイリンガル対応のコンシェルジュが1名常勤とホテルライクなサービスを提供する。
そして、最も特徴的なのは、同マンションの隣に併設される東京アメリカンクラブの新施設に回廊を通じて行き来できる点だ。
同物件は、“We”というコンセプトのもと、住むことだけにとどまらない新たな価値基準を持つ住まいの実現をめざしている。
“We”というコンセプトには、“I(私性)”を求めるよりも、人は人や社会と向き合い、出逢い、ふれあい、そして深めあうことによって、より豊かな人生が得られるというメッセージが込められている。
「麻布台パークハウス」居住者という枠にとどまらず、東京アメリカンクラブ新施設での出会いにより、都心で豊かなコミュニケーションライフを送ってほしいという開発者の意図が感じられる。
東京アメリカンクラブでの交流
「東京アメリカンクラブ」は、1928年に設立されたプライベート会員性クラブ。会員の国籍は52ヵ国以上、多様な職業およびライフスタイルをもつ約3,500組が登録する。
接待、社交などのビジネスシーンから、ファミリー向けの文化交流やイベントなど、会員同士の新たなコミュニティづくりのきっかけとなる場を提供している。
同クラブへの加入条件は現会員2名の推薦、また入会金220万円、月会費2万円が必要だが、今回、「麻布台パークハウス」購入者への特典として、「東京アメリカンクラブ」入会条件となる現会員2名の推薦枠に、売主の三菱地所(株)と施工会社の(株)竹中工務店を置き、入会金の一部となる100万円のサポートがつくという。このため、同物件購入者は「東京アメリカンクラブ」への加入がしやすくなる。
価値観をともにするコミュニティ
記者発表会の席上で同社常務執行役員の中島 洋氏が「『東京アメリカンクラブ』とのコラボレーションで、新たなコミュニティ創出を提示していきたい」と述べていたように、「麻布台パークハウス」には「昔ながらの近所づきあい」とは異なる新たなコミュニティが生まれるのではないか、と注目される。
居住者と同じ生活レベルや価値観の合う人同士の交流の場として「東京アメリカンクラブ」は位置づけられ、それを日常的に利用する「麻布台パークハウス」居住者のコミュニティがそこに生まれるという仕組みだ。
都心に住む人は、他人に干渉されることのない生活スタイルを好むという先入観があったが、コミュニティのかたちは違えど、いつの時代も自分の帰属するコミュニティは必要なのだと実感した。(tam)