東急建設(株)は20日、新規事業の一環として、ドアロックおよび施設の入退室管理システム「ICガーディング」の販売を首都圏において開始したと発表した。
マンション・戸建て等の住宅のセキュリティ対策および、オフィスや病院、倉庫などの入退室管理としての利用をターゲットとする同システムは、最新のIC技術を応用し開発された非接触型のカードリーダーを採用したドアロックシステム。カードリーダーにICコイルを埋め込んだ電子キーを近づけることで個体情報を認識し、ドアロックの開閉だけでなく、オフィス・病院などの入退室の履歴管理として使用することができる。また、鍵の登録・抹消を簡単に行なうことができ、賃貸住宅等で入居者が代わる都度の鍵の交換が不要となるほか、パソコン接続によるネットワークを組むことで最大512の扉の出入口管理をすることが可能となっている。
鍵の機構はシリンダー錠、マグネット錠、ボルト錠の3タイプ。いずれもドアに鍵穴を必要としないため、ピッキングそのものが不可能な仕組みで、新築だけでなく既存建物への取り付けも容易。既存の扉や枠を取り替えることなく改修ができる。また、新築の場合にはカードリーダーを壁に埋め込むことが可能。これにより、建物のデザイン力を損なわず、カードリーダーそのものを破壊される危険性もなくなる。
このほか、「カード」「キーホルダー」「携帯電話のアンテナ」など、さまざまなタイプの電子キーを選択することができる点や、オートロックと通常施開錠型とを選択することができる点も特徴となっている。
同社では、2002年11月より都内および東急沿線地域において、既存建物を対象に試験販売を実施、12月までの2ヵ月間で8件、約2,000万円の販売実績をあげている。万が一の場合に備えた24時間体制を整え、首都圏を対象に販売活動を展開し、初年度は新築・既存合わせて50件、売上高1億円をめざす方針。