(株)長谷工コーポレーションは31日、住宅性能表示制度の温熱環境(省エネルギー対策温熱環境に関すること)において、独自の断熱仕様による住宅性能評価を可能とする「型式性能認定」を、(財)建築環境・省エネルギー機構から取得したと発表した。集合住宅として、最高等級(等級4)を取得するのは今回が初となる。
住宅性能表示制度における等級4の仕様基準では、基本的に二重床仕様、開口部の重層ガラスの採用や、壁の断熱材を厚くするなど高い断熱性能が要求されるため、建築コストが大幅にかかり業者に歯止めを掛けていた。そこで同社では、独自の断熱工法を開発し、国土交通大臣の「特別評価方法認定(特認)」を取得。適用地域を最寒月の日最低気温の平年値が高く、年間暖冷房負荷が低い地域「首都圏・近畿圏」に限定することで、単板ガラス仕様での対応を可能とし、さらに特許出願中の「HSI工法(仮)」の開発により、直床でも高い断熱補強を実現。集合住宅における最高等級の省エネルギー性能および、結露防止性能を、ローコストで実現することを可能とした。
同社では、これらの省エネルギー性能向上策について、居住環境自体の向上を実現する一連の技術として、マンション事業主に積極的に呼びかけていくとしている。