東京都は11日、高品質・低価格な戸建住宅の供給促進を図るプロジェクトの概要を発表した。「現在の東京の戸建住宅は狭くて高く、都民の求める品質や価格を実現できていない」とし、都が主導して「広くて質が良く低廉な戸建住宅」の供給を促進する。
ポイントは、戸建住宅供給の中心的な担い手である中小工務店の生産性を向上し、価格を引き下げることで大手住宅メーカーを含めた市場全体の競争を活発化させること。
具体的には、(1):仕様の標準化、資材流通経路の短縮、工程管理の高度化など合理的な生産システムの汎用化、(2):主要な構造材等の種類・規格、耐震性等の表示、坪単価の適正表示など、質と価格の表示ルールの確立、(3):(1)(2)を満たす優秀な住宅生産者の認定・登録・情報提供制度の創設など。
まずはこの取り組みに賛同する住宅生産者を公募・選定し、東京・多摩地域の郊外型居住モデルを提示する「東村山市本町地区プロジェクト」において実証実験を行なう。2004年度事業者決定、05年度着工、06年度まち開きのスケジュールで、市場価格より3割程度安い住宅の実現をめざす。