伊藤忠都市開発(株)は22日、かねてから進めていた全国初の個人施行者によるマンション建替え事業である「イトーピア桜新町グランピークス」(東京都世田谷区桜新町)を竣工したと発表した。
同物件は、2002年12月に施行されたマンション建替円滑法により可能となった新方式で、個人施行としては全国で初めて建て替えられたもの。区分所有者の同意を得たディベロッパーが施行者となり事業を進めるが、同法に基づく建替え組合方式に比べ手続きが簡素化されている、などの特徴がある。2004年1月30日に東京都から施行認可を取得してから、約2年というスピード竣工となった。
なお、建替え組合方式では2003年に東京で2組合、仙台で1組合の計3つのマンションが認可され事業化しているが、個人施行も含めて建物が竣工したものとしては、同物件が全国初となっている。
敷地面積1,876.98平方メートル、地上8階建総戸数57戸、間取りは1LDK~4LDKで、面積40.05~85.78平方メートル、平均価格は5,400万円。
同社の都市住宅事業部建替事業室長の村上新氏は「古いマンションは利便性も良い好立地に存在しています。老朽化したマンションの立て替えが大きな社会問題となる中、今後もニーズを把握しながら、建て替え事業を今後も推進していきたい」とコメントした。